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| ■Art
Scene
たかいち としふみ 展
TAKAICHI Toshifumi Exhibition |
| ■会期：2004年9月6日（月）〜9月17日（金）開廊時間：11：00am〜6：00pm
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| ■会場：香川画廊 |
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僕の作品を制作するには、たくさんの仲間の助けが
必要でした。作品を制作する行為を通して人との
疎通が気持ちよく出来ていた。（たかいち としふみ）
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大阪の洋画商の系譜を受け継ぎ北浜に立地する香川画廊の企画展。オーナーの香川雄二氏は絵筆は持たないが、作家以上にアーティストらしい雰囲気があり、アートを生業にしアートを楽しむ。
たかいちとしふみ氏は現代美術の登竜門「キリンコンテンポラリー・アワード'96」で現在の作風の原点となる作品で優秀賞を受賞。それを機にアーティストとしての自信と制作のエネルギーが加速し現在まで精力的に創作活動を続けている。
写真のような坊主頭で精悍な感じがするが表情や口ぶりは優しい。作者自身が登場する作品の時は勿論、色んな制作の過程で多くの友人達の手を借りて作らねばならない。
今回の立体作品は、日溜まり中、ノースリーブのワンピースを纏った女性が裸足で長椅子に座り膝の上に両手を置いている。視線のあたりの大地に雑草が芽吹いている。作品タイトルは『太陽』、作者はこの地上の生きとし生きるものに分け隔てなくあまねく照らす太陽の光を表現したかったと語る。
女性像は無数のコールテン鋼のチップを電気溶接で繋ぎ独自の方法で形作る。制作作業はアトリエで3×6のコールテン鋼板をランダムに無数のチップに切り刻んだり、電気溶接で繋いだり、ガスバーナーの炎と油で酸化皮膜（黒錆）を作る。この夏の猛暑で作業場は40℃を超え熱さとの闘いだったようだ。
取材の帰り、台風18号の影響でビルの外では、つむじ風が吹き枯れ葉を舞い上げていた。今、日本経済は先の見えなかった長いトンネルを抜けて確かな景気回復の兆しが見えてきた、アートの世界にも新風が吹きこんでいる。新しい芽が日ごとにぐんぐん成長している。キリンプラザで花開いたその種子が、いま場所を変えて芽吹いている。太陽を燦々と浴びながら・・・。 |
| 取材日：2004年9月7日 ストリート・アートナビ 中田耕志 |
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ごあいさつ
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たかいち氏との出会いは、わずか数ヶ月前の事だ。ある大先輩の画商に展覧会の依頼を受けた事に始まる。しかし不思議な縁を感じずにはいられない。1995年の作品展“オーライ”は、私の親友の画廊で開催された。その親友は病に倒れ、たかいち氏の展覧会を見ずに亡くなった。それから9年、こうして私の画廊に彼の作品がやって来た。
さて、作品に出会った第一印象は“おもしろい！”であった。しかし、私の狭い画廊に展示できるのだろうか、スペースが足りない。そんな不安があった。
いざ展示してみるとそんな不安はなくなり、静まり返った陽だまりの中に若い女性が存在している。その女性は、太陽の恵みを体いっぱいに受けている。言い換えれば、大きな愛を感じていると言った様子で、それは又たかいち氏本人が同じ愛を互いに育んでいるという事なのだろう。その女性は昨年暮れに結婚された、たかいち氏の奥様だ。
たかいち氏は、言葉で表現するのが苦手だと言う。作品を生み出す事で彼は表現し続けてきた。気取らないそして人としての優しさが、この作品に表現された。
ぜひ、この陽だまりの中のベンチに腰掛けて、彼女と一緒に太陽の恵みを感じて頂きたい。 |
| 2004年9月9日 香川画廊 香川雄二 |
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| ■たかいち としふみ 略歴 / profile of TAKAICHI Toshifumi |
| 1967年 |
大阪生まれ |
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| 1992年 |
宝塚造形芸術大学美術科彫刻コース |
卒業 |
| 1994年 |
神戸大学 大学院教育学研究科 美術科彫刻コース |
修了 |
| 1995年 |
神戸大学 大学院教育学研究科 研究生 |
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| 1996年 |
以降 大阪にて制作活動 |
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| ■個展 |
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| 1995年 |
オーライ（ON GALLERY 大阪） |
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| 1996年 |
Welcome（集雅堂ギャラリー 大阪） |
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| 1997年 |
チャンピオン（集雅堂ギャラリー 大阪） |
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たかいち としふみ展 (キリンプラザ大阪) |
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| 2000年 |
いつも心に太陽を
(関西コンテンポラリーアートラボラトリー・KCAL 尼崎) |
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| 2001年 |
ノーカン (ギャラリークォーレ 大阪) |
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| 2004年 |
たかいち としふみ“太陽” (香川画廊 大阪) |
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| ■グループ展 |
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| 1991年 |
闇鍋展 (兵庫県民センター) |
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6 intersection (大阪国際交流センター) |
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| 1993年 |
アレフ (大阪府立現代美術センター) |
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| 1994年 |
アレフ (Gallery AUNKAN 大阪) |
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| 1998年 |
手で見る造形 美術の中のかたち (兵庫県近代美術館) |
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| 1999年 |
名古屋コンテンポラリーアートフェアー
(名古屋市民ギャラリー) |
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| ■受賞 |
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| 1991年 |
関西国画展 新人賞 (京都市立美術館) |
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| 1993年 |
関西国画展 国画賞 (京都市立美術館) |
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| 1996年 |
キリンコンテンポラリーアワード96 優秀賞 |
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(キリンアートスペース原宿 キリンプラザ大阪) |
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| 取材:2004年9月7日/掲載:9月8日 |
| 写真・Webデザイン：ストリート・アートナビ
中田 耕志 |
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