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■ストリート・アートナビ取材:Art Scene
■亀井紀彦展 KAMEI Norihiko Exhibition “閉じ込められたCosmic Air”
会場:現代画廊 会期:2004年11月15日(月)〜11月21日(日)
取材日:2004年11月16日(火) 掲載:11月20日(土)

座り心地はいかが?

作者の深層の意識からくる造形でしょうか?亀井紀彦さんの眼の方向には、遥か彼方の宇宙を見つめている眼差し、懐かしい思い出の様、ブルーだけどそこには冷たさはない、Cosmic Airを詰め込んでいるのでしょうか?遠く過去からの伝承、大いなる軌跡を辿って今ここに新しい形となった。
作品1.「空の石」直径約450mm 透明樹脂・岩絵の具 2004年
作品2.「藤」 透明樹脂・岩絵の具 2003年
作品3.「透過〜珠〜」透明樹脂・岩絵の具 2003年
作品4.「空の石」透明樹脂・岩絵の具 2004年

 亀井紀彦 KAMEI Norihiko Personal History
1981年 大阪生まれ
2000年 大阪府立港南高校 美術科卒業
2004年 東京造形大学 美術学科絵画専攻在学中
個展
2003年 「亀井紀彦展」node 東京造形大学内ギャラリー
入選
2003年 トウキョウーワンダーウォール 東京都現代美術館
神の気紛れか、閉じ込めたのは魂か・・・。
現代画廊は画廊街として人気のエリア大阪・西天満にあり老舗の画廊としてアーティストの情報交換や作品発表の場として活気があり美術ファンも多く出入りする。ギャラリーの前の通りは夏には大阪天満宮の陸渡御で地車や神輿、獅子舞が賑々しくお渡りする。
・毎年この季節、現代画廊で亀井紀彦さんの父の「亀井 良展」、隣の現代クラフトギャラリーで「金井加代子アクセサリー展」が開かれるので寄ってみたが、現代画廊のスペースの半分がホワイトと静寂で透明なブルーの世界に支配され今迄と全く違った様子になっていた。
作品を見ている内に心を動かされるものがあり亀井 良氏にジュニアの取材を申込み翌日の写真撮影になった。亀井ジュニアは東京造形大学に在学中だが会期中はギャラリーに詰めていた。球体の作品『透過〜珠〜』の下の木箱の中に「寒川大明神御守」書かれたお札があり尋ねてみると、話は作者が去年伊勢神宮に初詣をして言葉で表せないものと出会ったところから始まった。大学の先生の「人気のない夜明け前に行った方が良い」という勧めでもう一度2月に尋ねたみた。内宮の砂利道を歩きながら本殿に向っていると自然と心が清まり、周りがじわじわと白んでいく様子に何かわからない凄さを感じたという。
そのことがあって、水、空気とかの日常にありふれているけれど必ず必要なもの、光とかが素敵だなと思った。透明の玉『透過〜珠〜』を作った時、もしこれを神社に持って行き、祈願してもらったら目に見えない魂のようなものがすっと入るかもしれないと思った。自分も分からないが祈ってもらったから大切にしたい。ARTは見えない物を扱う奥深さがある。意味はないが必要なもの、作者が正しい良いと思えば作品になる。神社も日常の中では必要がなく、何のために参っているのか分からない。ARTも実際、自分のこだわりだけで社会に受入れられないものを掘りさげてそれが社会に認められるとか認められないとか。ARTと神道の共通性は日本の“間”のようなもので、そこに何かが宿るが物ではないと語った。
巨大な『空の石(2004年作/透明樹脂)』は来年(2005年)の愛知万博のパビリオンで他の作家と共に食事用の椅子として利用されることが決まっている。
Cosmic Airの座り心地はそれまでお預けとなるが会場ではどんな話題になるか今から楽しみだ。(ストリート・アートナビ)

亀井 良・紀彦展 KAMEI Ryo/KAMEI Norihiko Exhibition
2004年11月15日(月)〜11月21日(日)
会場大阪 現代画廊
取材日:2004年11月16日 掲載:2004年11月21日
取材・写真・Webデザイン:ストリート・アートナビ
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