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ストリート・アートナビ:展覧会シーン/Page01/Page02 (掲載:2004年12月30日) Art Scene
大久保英治 展/OKUBO EIJI EXHIBITION
会場大阪府立現代美術センター
会期:2004年12月6日〜12月25日

巨大なネットは、ばらばらになった人間関係の再構築か。
会場の中央に例えの難しい形をしたネット状の巨大なインスタレーション作品が浮かんでいる。「風をはらんで〜智頭【ちず】から大阪へ」と名付けられたそれは杉を間伐した枝を約800本、鳥取県から作者自身がトラックで運び込み「海と山の間(はざま)」をテーマに6日間の公開制作で人の手を借りながら完成したものだ。杉枝の自然な反りを利用して組み上げているのはランドアートを標榜する作家大久保英治ならではの明快な計算から成り立っているゆったりとした造形作品です。
床には日本海沿岸に流れ着いた或いは捨てられたライターを拾い水面を表現するように敷き詰められている。ハングル文字も多く見えるので遠く大陸から漂流してきたようだ。その数約3万個と凄い数だがサークルを描くように整然と並べられ流れを表現した造形作品「水物語&繋がる日本海」になっている。どちらも不用なもの、捨てられたものを材料にしているが、ロボットが機械を産む高度工業化社会、情報化、ネット社会への反発、自然への回帰、リサイクルをシンボリックに表現しているように見える。

ストリート・アートナビ 中田耕志

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掲載:2004年12月30日(木)
取材・写真・Webデザイン:
ストリート・アートナビ 中田耕志
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