●口腔外バキュームとは

口腔外バキュームは掃除機のような装置です。診療時に発生する粉塵、水しぶき、臭いを吸い取ります。

歯を削ったり、入れ歯や銀歯を調整するときには、歯の削りかす、金属片、血液、細菌など、目に見えない細かい粉塵がたくさん飛び散ります。口腔外バキュームは、これらの粉塵を患者様が知らず知らずの間に吸い込んでしまうのを防ぎます。

また、歯を削ったり、歯石を取ると、顔や着衣に水しぶきがかかってしまいます。口腔外バキュームを使用することにより、患者様に水しぶきがかかるのを防ぎます。治療時に発生する不快な臭いも除去します。

　　　使用前と使用後

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●口腔外バキュームの種類

口腔外バキュームには、セントラル方式（中央集中方式）と移動式の２種類があります。


１）セントラル方式
吸引力が強く、診療室外に排気ができるので安全性が高い反面、価格が高く、導入するには床下に配管を敷設するなどの大がかりな工事が必要なほか、各診療台に口腔外バキュームを設置しなければならない欠点があります。
２０２０年５月現在で、全国の１５％の歯科医院に設置されています。


２）移動式
価格が安く、移動できるために口腔外バキュームの設置台数を少なくできる反面、吸引力が弱い製品があるほか、同じ場所で排気をおこなう欠点があります。
導入しやすいため、２０２０年の新型コロナウイルス感染症により、感染予防対策として設置する歯科医院が急増しました。現在は移動式の口腔外バキュームを設置している歯科医院のほうが多くなっています。


口腔外バキュームの種類

方式	セントラル方式	移動式
吸引力	強い	弱い製品もあり
排気	診療室外で排気	同じ場所で排気
移動	できない	できる
診療台	各診療台に設置する必要がある	１台で使い回しができる
価格	高い	安い
工事	大がかりな設置工事が必要	設置工事は不要
写真	診療室で吸気（左）、診療室外のコンプレッサー（右）で排気	その場で吸引、排気

●中川駅前歯科クリニックの対応について

当クリニックでは、セントラル方式の口腔外バキュームを全ての診療台（１５台）に設置しています。

口腔外バキュームのほか、ＡＥＤ（自動体外式除細動器）、酸素ボンベなどを設置し、厚生労働省から安全性（緊急時の対応、感染予防）の高い医療機関として認定を受けています（かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所）。

　　　口腔外バキューム

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●口腔外バキュームは９９．９７％の粉塵を捕集します

口腔外バキューム（セントラル方式）の使用によって粉塵を９９．９７％捕集して、診療室内に安全、快適でクリーンな空気をつくります。

※１


※１　日本歯科保存学会雑誌第３８巻第６号「日常歯科臨床における切削粉塵に伴う院内感染防止に関する研究」（石川達也ら）による。