口臭の原因物質

口臭の主な原因物質は、硫化水素、メチルメルカプタン、ジメチルサルファイドから構成される揮発性硫黄化合物(VSC)です。その中でも硫化水素とメチルメルカプタンが多く、口臭の原因物質の90%を占めるとされています。

揮発性硫黄化合物は、口の中の細菌が歯肉などから出た血液、剥がれた歯肉の上皮、食べかすを分解、腐敗することによってつくられます。つくられる場所は舌と歯肉が多い傾向にあります。

揮発性硫黄化合物以外では、少量ではあるもののアセトン、アセトアルデヒド、エタノール、メタノール、アンモニア、フェノール、インドール、スカトールなどが口臭の原因となります。

気になる… 口臭は揮発性硫黄化合物を中心とした物質が原因となっています

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口臭の原因物質の臭いの特徴

口臭の原因物質は、糞尿と同じような臭い、生ものの腐った臭いなどがします。工場などから発生する悪臭を防止する法律「悪臭防止法」で定められた特定悪臭物質(22種)と同じ物質も口臭の原因物質となっています。

口臭の原因物質 臭いの特徴 悪臭防止法
揮発性硫黄化合物 硫化水素 卵の腐った臭い
メチルメルカプタン 魚や野菜の腐った臭い
血生臭い
ジメチルサルファイド 生ごみの臭い  
揮発性窒素化合物 アンモニア し尿の臭い
トリメチルアミン 魚の腐った臭い
インドール 大便の臭い  
スカトール おならや大便の臭い  
低級脂肪酸 イソ吉草酸 むれた足や靴下の臭い
酪酸 バターの腐った臭い  
プロピオン酸 刺激的な酸っぱい臭い  
カプロン酸 汗くさい臭い  
揮発性有機物 アセトン 甘酸っぱい臭い  
アセトアルデヒド つんとする酸っぱい臭い



●揮発性硫黄化合物(VSC)の毒性

口臭の原因物質の主成分となっている揮発性硫黄化合物(VSC)のうち、硫化水素は高濃度になると嗅覚麻痺、気管支炎をおこし、呼吸ができなくなり死亡することもあります。

ジメチルサルファイドは濃度が高くなると目や皮膚を刺激し、酸欠がおこり死亡することもあります。危険性が高いために、条例で使用を禁止している都道府県もあります。

口臭程度の低濃度では問題はありませんが、驚くべきことに臭気があり、毒性のある物質が口の中からも発生しています。

揮発性硫黄化合物の発生

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