スポーツマウスガードの材質には、EVA、ポリオレフィン、ポリウタレンなどが使用されています。軟らかいためゴムのように感じますが、プラスチックでできています。
EVA(エチレン酢酸ビニル共重合体)
抗菌まな板などに使用される硬いプラスチックである「ポリエチレン」と、チューインガムの材料として使用されている軟らかいプラスチックである「ポリ酢酸ビニル」を混ぜ合わせたものです。
作製しやすく、費用も安く、性質も優れるため、スポーツマウスガードの材料として最も多く使用されています。
マウスガード
厚みがあるほど衝撃を吸収する能力が優れるため、スポーツマウスガードの効果は高いですが、違和感が強くなります。厚みが不十分ですとスポーツマウスガードの効果は落ちます。
衝撃を吸収する能力は厚みに依存しているため、前歯で最低でも3〜4mmの厚みが必要です。
マウスガードの厚みと衝撃の大きさ(単位:kN)
ポリオレフィン
ポリオレフィンとは、分子構造が全て炭素と水素のみからできているプラスチックです。入れ歯の材料として使用されていましたが、スポーツマウスガードの材質としても使用されるようになりました。
ポリウレタン
衝撃を吸収する能力に優れますが、水を吸い取る性質(吸水性)があるため、材質が劣化したり汚れやすくなります。現在では、ほとんど使用されていません。
EVA | PO | PU | |
引っ張り強さ(引っ張った時に耐えられる強さ、kgf/cu) | 127-136 | 140 | 180 |
硬度(値が大きいほど硬い、Shore A) | 67-90 | 76-80 | 80 |
吸水性(水分の吸収量、値が大きいほど汚れやすい、%) | 0.1-0.4 | ― | 2.8 |
エネルギー吸収率(値が大きいほど衝撃吸収効果が高い、%) | 56 | 70 | 84 |
スポーツマウスガードの材質