●痛くない歯は虫歯ではない？

多くの方にとって歯科医院は行きたくないところです。「痛い思いをして、おまけにお金まで払って…」、「痛くなるまで我慢しよう」などと思われている方は多いと思います。

虫歯は一度できてしまうと、一部の虫歯を除いて治療が必要となります。やっかいなことに、虫歯はかなり大きくならないと、痛みなどの自覚症状はでません。痛みがでるほど虫歯が大きくなってからでは、通院回数も、費用も、時間もかかってしまいます。

定期的に検診をして、虫歯が大きくなる前に治療を済ましておくことが大切となります。

関連するページ　　歯科検診



●虫歯の診断基準（日本）

日本での虫歯の診断基準は、歯の欠け具合をもとにして下記が広く試用されています。


１）Ｃ１（シーイチ、シーワン）
歯の表面のエナメル質に虫歯ができた状態。痛みがでることはほとんどないので、自分自身では気付かないことの多い虫歯です。この段階の虫歯は比較的簡単な治療で済みます。また治療をせずに、様子を見ていくことも多くあります。

関連するページ　　歯の白斑（初期虫歯）　　歯の構造


２）Ｃ２（シーニ、シーツー）
虫歯の穴が広がって、歯の内部の象牙質まで進行した状態。象牙質はエナメル質に比べて軟らかく、虫歯の進行が早いので注意が必要ですが、全く進行しないこともあります。冷たいものがしみることがありますが、自覚症状があらわれないことも多くあります。

　　


３）Ｃ３（シーサン、シースリー）
歯の神経（歯髄）まで虫歯が進行した状態。歯の神経に炎症がおきると、激しい痛みがでます。さらに炎症が進行すると、歯の中の神経が死んでしまいます。この段階になると、ほとんどの人が虫歯になっていることに気付きます。

Ｃ１やＣ２の段階では虫歯の治療はそれほど大変ではありませんが、Ｃ３まで進行してしまうと、治療期間は長くなり、治療も大変になります。


４）Ｃ４（シーヨン、シーフォー）
歯の上部が虫歯でなくなり、崩壊してしまった状態。病巣が歯の根の先まで進行し、膿（うみ）がたまって激しい痛みがでたり、悪臭が発生することもあります。治療不可能となり、抜歯になることもあります。


　　



●虫歯の診断基準（世界、ＩＣＤＡＳ）

Ｃ１、Ｃ２といった診断基準は日本だけのものですが、世界では歯冠部（歯の上の部分）と根面（歯の根）を対象として、歯の欠け具合だけでなく、活動性（進行する虫歯、治療が必要）、非活動性（進行しない虫歯、治療が不必要なことが多い）も診断基準となります。

下記は「ＩＣＤＡＳ（国際う蝕検出および評価システム、あいしーだす）」の検査・診断基準を分かりやすく改変したものです。ＩＣＤＡＳは虫歯の診断基準として世界で広く使用されており、日本でも少しずつ使用が広まっています。

重症度	コード	虫歯の状態
―	０	健全 。
初期	１	エナメル質のごく初期の虫歯。濡れている状態では分からないものの、乾いている状態では歯が白っぽくなっていることが分かる（白斑）。	活動性 非活動性
	２	エナメル質の明かな虫歯。濡れている状態でも白斑が分かる、あるいは歯が黒っぽくなっている。
中等度	３	エナメル質のみに歯の崩壊がみられる。
	４	見た目で象牙質に虫歯らしき影がみられるが、しっかりは確認できない、かくれ虫歯。
重度	５	明らかな虫歯。象牙質が見た目で確認できる。
	６	拡大した明らかな虫歯。象牙質が見た目で確認できる。

２）根面う蝕（歯の根の虫歯）の検査・診断基準

重症度	コード	虫歯の状態
初期	１	歯の根に限定した色の変化が見られるが、虫歯の深さは０．５ｍｍ以内。	活動性 非活動性
中等度 〜重度	２	歯の根に限定した色の変化が見られ、虫歯の深さは０．５ｍｍ以上。
―	０	歯の根に虫歯を疑う色の変化が見られない。
	Ｅ	歯肉が下がっておらず、歯の根が見えない。

※当クリニックへのアクセスについては、下記のページをご覧ください。
　 交通アクセス・駐車場案内図（横浜市都筑区、港北区など近隣よりご来院の方）
　 青葉区・宮前区からのご来院（横浜市青葉区、川崎市宮前区からご来院の方）
　 小田急線沿線からのご来院（東京都町田市、川崎市麻生区、多摩区などからご来院の方）
　 横浜線沿線からのご来院（横浜市緑区、相模原市などからご来院の方）
　 南武線沿線からのご来院（川崎市中原区、高津区などからご来院の方）
　 広域路線図　広域道路地図（神奈川県、東京都からご来院の方）
　 新幹線・飛行機でのご来院（神奈川県、東京都以外からご来院の方）



関連するページ　　虫歯