聖書日課プロジェクト

「4年サイクル主日聖書日課」を礼拝・説教に生かすために

『ベリー公のいとも豪華な時祷書』より「2月」(部分)

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更新日 2017-04-30 | 作成日 2017-04-30

「新しい教会暦」

1975年、日本基督教団聖書日課研究委員会が発表した「新しい教会暦」は、1967年にイギリスで発表されたThe Calendar and LectionaryJLG1)に基づいています。これは、とくに暦の前半において、西方教会に共通する、伝統的な、日曜日毎の主題を採用している一方、イギリス独自の慣習を取り入れています。

 

「新しい教会暦」の構成

3つの祝日

 「新しい教会暦」は、復活日、聖霊降臨日、降誕日の3つの祝日を中心にして、その準備の期間を「〜前節」、その後の展開の期間を「〜節」としています(ただし、聖霊降臨日の前は復活節なので、「聖霊降臨前節」というのはありません)。
 「新しい教会暦」を西方の伝統的な教会暦と比較すると次のようになります。

  • 伝統的な教会暦      「新しい教会暦」
  • 待降(降臨)節(4主日) 降誕前節(9主日)
  • 降誕日          降誕日
  • 降誕後節         降誕節
  • 顕現(公現)日      公現日
  • 顕現(公現)後節     ----
  • 受難前節         (降誕節第9〜11主日)
  • 受難(四旬)節      復活前節
  • 復活日          復活日(復活節第1主日)
  • 復活後節         復活節
  • 聖霊降臨日        聖霊降臨日(聖霊降臨節第1主日)
  • 三位一体主日       (聖霊降臨節第2主日)
  • 三位一体後        聖霊降臨節

 

共通点と相違点

 「新しい教会暦」は、西方の伝統的な教会暦に基づいているので、共通点の方が多くあります。例えば、「受難前節」という呼び名は使わなくなりましたが、降誕前9〜11主日に当てられている日課を必ず復活前節の直前に読むように指定し、実質的には「受難前節」と同じ機能を持たせています(内容は、イエスの宣教の業を記念するものです)。
 伝統的な教会暦との際立った違いには、次のようなものがあります。

  1. 降誕日、復活日、聖霊降臨日に続く期節を「〜後」と呼ばずに、「〜節」と呼んでいる。これは、これらの祝日に記念されるのが、1日で終わる「出来事」ではなく、神の救いの働きであり、それが今も続いていることを表している。
  2. 顕現(公現)日(エピファニー)と三位一体主日を、「第○○主日」という計算の起点としていない。その結果、構成が分かりやすくなっている。
  3. 降誕前節を9主日に伸ばして、この期間に、ヘブライ語聖書に記されている救いの出来事を記念する。
  4. 暦を直線的なものと考えずに、「円」としてとらえ、毎年繰り返される毎に、信仰が深まっていくことを願っている。

 

教会暦と聖書日課

 教会暦は、1年の礼拝にリズムを与えますが、それだけでは、単に日曜日の呼び名に過ぎません。それぞれの礼拝に想起すべき出来事があってはじめて、教会暦が「礼拝用のカレンダー」として機能することができるようになります。その役割は、聖書の朗読にあります。従って、教会暦は聖書日課と不可分の関係にあります。教会暦は枠組を与えますが、その内実を決めるのは聖書日課です。
 西方では中世に成立した教会暦と聖書日課が長い間用いられてきました。ドイツ語圏では、復活前節の日曜日を"Latare"や"Judica"などと呼びますが、これは、中世の教会暦で礼拝の最初に歌われていた「入祭の歌」の出だしに基づいており、それが今も用いられているのです。
 20世紀になって、礼拝の中での聖書朗読をもっと豊かにし、同時に、明確なプログラムに沿って聖書が読まれるようにしようという動きが起こりました。その中から、JLG1やカトリック教会の聖書日課、RCLが生み出されてきました。