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Art Scene:page1/page2 世界の書票展 関西発 The Exhibition of EXLIBRIS 入場無料
会期/会場 前期:2005年3月22日(火)〜4月9日(土)/後期:4月12日(火)〜4月26日(土)
ワイアートギャラリー
美術業界で長く活躍し、版画世界にも造詣が深いギャラリーの主宰者が長年の暖めていた企画『世界の書票展』がようやく実現した。はがき位の小スペースにクライアント(依頼者)の思いと作家のイマジネーションが凝縮されている。耽美でプライベートな個人だけの世界から今、ひとときギャラリーにある。書票から版画作品としての魅力が伝わってくる。
 いつもどこかユニークな企画展示で評判のワイアートギャラリーが『日本書票協会』の協賛を得て、バイロス、セブラン等世界の著名書票を約100点展示(前・後期共)、また併せて黒崎彰、齋藤修、多賀新等の現代日本を代表する書票作家32名の作品約120点が展示されていて、さながら小美術館のような趣がある。なるほど「関西発」の展覧会として相応しい内容になっている。
 書票展の魅力は何と言っても本来プライベートな紙片で他人の目を意識して作ったものでなく、あくまで個人的な趣味を反映した書票の世界を垣間見れるところだ。
 観客が足を止める人気作品ははビアズレー、ロップスと並び称される挿絵画家のバイロス侯爵の12点の希少作品。美しく、優雅でエロティック、世紀末芸術を象徴している。銅版画が円熟期の頃の作風らしくその精緻な表現に目を見張る。他にも、様々なテーマ、モチーフの、それこそ作家と依頼者の思いの数だけあるバラエティーに富む書票作品が陳列され、見る人を引き付けている。
 書票のファン、マニアは今も日本全国に相当数いて、年に何度か大会を開き、自分達の書票を持ち寄り交換しているという。また、書票は実際に今も使われているので、30枚〜50枚程度の注文数でも人気作家になると値段はともかく、今注文しても出来上がりまで3年ぐらい待たされることもあると聞く。必需品ではないとはいえ気長な世界だ。(※現代書票作家に自分用の書票を注文するコーナーもあり。前期、後期で展示替え有り)Street Artnavi 中田 耕志

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取材・写真・Web Design:2005年3月25日/掲載:4月1日
ストリート・アートナビ 中田耕志

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