--畠山直哉 写真展 国立国際美術館/取材:ストリート・アートナビ 中田耕志
2002年117日[木]−1217日[火]
近年大活躍の畠山直哉氏の作品を近年の主な連作を中心に
初期作品から新作迄の約80点を展示。
その独特の光りと雰囲気に満ちた世界を紹介します。
1997年/第22回木村伊兵衛賞、2001年/第42回毎日芸術賞、同年第49回ヴェニス・ビエンナーレ日本館に出品。(絵画、彫刻、インスタレーション等の展示が多数の中で写真出品では篠山紀信氏以来のこと)
この展覧会のために、畠山氏と同館担当学芸員が長時間かけて準備をし、着々とプランを実現した。(英文の作家紹介)

自分の足が被写体の場所に勝手に向わせる。
都市と自然との関係を多角的にとらえた写真群は、その対象物は岩手県に生まれ育った少年の頃の家の回りの風景が原風景、原体験として影響しているのかもしれない。コマーシャル関係の仕事の経験もあるが、今の作品のモチベーションは自分の中から生まれる。
自分の写真には遊びの要素がある。
展覧会でよく作品について、「コンピュータ処理をしているか?」と質問を受けるが、一切使ってないが作品がトリッキーであったり、playfulだったりする。
写真は自然科学であり、作る写真、撮る写真は写真のメカニズムに対する好奇心である。ストロボの発明、メカニズムが新しい知覚の可能性を拓くように、写真の可能性を拡げることの方が好き。

自分の写真には人が写ってない。
人の内面とか人間関係を扱うのは得意ではない。たとえ人が写っていなくても、
自分という人間の何かを扱っているというつもりはある。別に人間が嫌いというわ
けではないのだが、人間が写っている写真を見ていると、なんだかいつも楽しい人
が淋しい人に写っていたりして、哀しくなってしまう。それを受け入れることがで
きるようになれば、人の写真を撮るようになるかもしれない。それまでは人を写さ
ない方が精神衛生上、良いでしょう。

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