< どっぷり台湾

  ●新・若旦那「どっぷり台北」 日本トラベルクラブ


GW台湾/2001(そにょ1)     新・若旦那

(1)出発〜到着 4月27日(金)

こんどの旅は(旅も)、うっかりで始まり、うっかりで終わった。こんなにうっ
かりなのに、大事故にも遭わず、良くこの年まで生きてきたな〜と思う。

    きょうまでのがれ来にけるは、ありがたき不思議なり。
                (吉田兼好 徒然草137段)

子どもの頃は2度クルマにはねられた。成人して2度オートバイ事故をやった。
が、どれもなんとか切り抜け、会社で働いたり旅をしたりと幸せに暮らしてい
る。ほんとにありがたい事だと思う(やや大げさだけど)。さて、旅です。

           ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

正月についでの台湾である。飛行機便が前回と一緒である。だからと言って油断
してはいけない。GE201便は、10:30発だと思って、のんびりとゲート
に向かっていたら、係員がぼくの名前を呼んでいるではないか!

       「走ってくださ〜い」

こんな事を言われたのは初めてだった。あわてて走ってぎりぎりセーフ(^_^;)ゞ
なんでも、夏時間で、30分早い出発になったのだそうだ。
(でも、滑走路が混雑で、フライトは30分遅れだったけど)。

ちょんぼはもうひとつあった。台北の空港からバスで台北市内に向かったのだ
が、下車の時に、煙草3カートンを忘れた。あわてて追いかけて、バス会社で
問い合わせてもらった。見つかったらホテルに連絡くれることにしたのだが、
結局出てこなかった。

忘れ物が煙草で良かった(ホント!)。旅慣れてると思ってると痛い目に合う。
これから先、貴重品は絶対なくさないぞ・・とカメラをギュと握りしめた。

ホテルは前回と同じ。華華大飯店。大飯店と言っても、中華料理屋ではなくホ
テルなのは、香港といっしょ。前回よりも狭い部屋でややがっかりだが、ここ
は台北駅から徒歩3分。交通の便がいい。さて、めしでも喰うか。


              ( つづく )  新・若旦那(東京・板橋)



GW台湾/2001(そにょ2)     新・若旦那

(2)さっそく、行列店に行く。    4月27日(金)

日本は、まだ肌寒かったが、台北は完全に夏だった。半ズボンにTシャツに着
替え、さっそくメシを喰いに行く。なにしろ、日本アジア航空の機内食は、お
そろしくまずかったので、ほとんと食べてない。

【前回と同じ鼎泰豊(ティンタイフォン)】は、小龍湯包の名店にして、行列
店。夕方は4時半からの営業で、その前に行ったのですぐに座れた。
今回は、小龍湯包以外に、すじ肉スープと、ごまが入った肉まんを頼んだ。す
じ肉スープは、ショウガと塩味だけのシンプルな味つけなのだが、なんでこん
なにうまいのか理解できないくらいににうまかった。ごまの肉まんも、ごまペ
ーストがねっとりしていて、これまた生まれて初めての味だった。きどってな
くて、安くて、うまくって、鼎泰豊の地位はゆるぐことがないだろうと思った。

鼎泰豊を正面に見て右側の通りをまっすぐ入った角。【氷館】も、行列店のひ
とつ。マンゴ氷の話題店。台湾の友達推薦の店だが、ガイドブックのマップル
にも出ている。かき氷の上に、生マンゴをたっぷり乗せ、コンデンスミルクを
かけただけの食べ物。なるほどうまく女の子に人気があるのが分かった。これ
は100元(1元は、約4円弱)。

時間が早いので、夜市に出かけることにした。台北近辺の夜市は、12カ所も
あるらしい。それぞれの夜市に、200〜500位の店が出ていて、非常に賑
やだ。これはあとで分かったことだが夜市はどこも同じではなく、海に近い所
は海の幸、原住民の夜市は、民族の食べ物と、それぞれに特長がある。  

【松山夜市】は、原住民系の夜市だ。台北からTAXIで170元。電車でも
行けるが、少し歩く。500メートルほどの道路の真ん中に背をあわせるよう
にびっしりと店がある。
<薬爆骨湯>は、排骨麺に乗っている肉だけを煮てカップに入れた食べ物だ。
肉はほとんどなく、骨をしゃぶるだけ。テーブルの真ん中に穴が開いていて、
ごみ捨てになっている。骨についた身がうまい事もあるが、こうやって食べる
のが原始的な食欲を満たすこともあってか、非常に人気がある。一杯50元。
<胡椒餅>は、インドのナンのように釜に張り付けて焼いた肉まんだ。包丁で
たたいた筋っぽい肉で、青ネギがいっぱい入ってスパイシー。パンの部分が、
ちょっとコゲゴゲで、これも食欲をそそる。
<鴨の醤油煮>鴨の手羽とか、頚の部分とか、頭だけとか、水かきの部分だけ
とか、日本なら捨てちゃうところを醤油で煮たもの。ひとつ40円くらいなの
で、これとこれと指で指す。買うと、焼き鳥みたいに焼いて袋に入れてくれる。
<愛玉>なんかやらしい感じの文字で、アイユと読む。カンテンみたいなもの
で、これをカップにたっぷり入れて、レモン水を入れて食べる。台湾のポピュ
ラーな飲み物らしい。

食べ物は、紹介できないくらいあるのだが、台湾の人はあんまり酒を飲まない
みたい。酔っぱらいはほとんどいない(道で煙草を吸う人もいない)。座って
も、もくもくと食べ物だけを食べてる。せっかくおいしいものがあるのに、酒
がないのは寂しい。ぼくたちは、いくつかの食べ物を土産にして、セブンイレ
ブンで買った紹興酒1本450円也で、部屋で一杯。


              ( つづく )  新・若旦那(東京・板橋)





GW台湾/2001(そにょ3)     新・若旦那


(3)故宮の宝ものは、白菜。    4月28日(土)

あけて一泊後の朝。台湾の朝はお粥に始まる・・という事はないが、なんと
なくお粥に決めた。昨夜から、なぜかアレルギーの発作が始まってしまい、
くしゃみと鼻水をハンカチタオルにぶちまけながら、店に向かう。

【青葉チンイエ】は、東京の伊勢丹にも出店している有名な店らしい。白い
お粥に、青菜炒め(これは炒青菜と書いて、チャーチンツァイと読み、覚え
ておくと便利)、豚のそぼろ、切り干し大根が入った薄卵焼きの3品がオカ
ズ。豚そぼろは、お土産でも売ってるやつです。かりかりに揚げてある。卵
焼きもとても美味。有名店だから?とっても高くて、計2000円だった。

【故宮】は、蒋介石が中国から運び込んだ宝物をしまってあるお城みたいな
博物館。台北からは、地下鉄とバスで行ける。だいぶ昔、北京の故宮にも行
った事があって、あそこの宝物はあんまり面白くなかったが、台北のは違う。
いくつかの宝ものの中には、「ひすいで作った白菜」とか、「豚の角煮そっ
くりの石」とか、「木の実一粒の中に舟と人がいる彫り物」とか、遊びがた
くさん。面白いものがいっぱいなので、ぜひ行ってください。

昼飯は、ここの食堂で食べたが、あまりうまくなかった。さて、バスと地下
鉄で次の地、淡水線の終点、淡水に向かう。

\

【台湾ひと口メモ】
台湾の足は、スクーターだ。信号待ちになると、スクーターが一番前に数列
になってずらーっと並び、青信号とともに、道に広がる。
そこで、ひとつ用心したい事がある。バスから降りる時なのだが、降りた足
元をスクーターが通過する。バスが路肩ぎりぎりに留まらない事も原因なの
だが、日本人は安心しきって降りるから非常に危険。ご用心。


             ( つづく )  新・若旦那(東京・板橋)




GW台湾/2001(そにょ4)     新・若旦那

(4)ロマンチックな?淡水   4月28日(土)

【淡水】は、夕日の名所と紹介されていてロマンチックな神戸みたいなとこ
ろを想像していた。ところが駅から町に踏み出してビックリ。町中が、土産
と食べ物の店、屋台にあふれかえっている。夏の清里みたいなところだった。
海っぺりなので、魚介類の名物が多い。

<魚丸湯>は、さかなのすり身のスープ。<阿給>は、油揚げの袋に春雨が
入ったおでん。<卵のしょう油煮>は名物で、あちこちで売ってる。<花枝
丸>はイカ団子。コーンの上に30センチくらいつみあげるソフトクリーム。

これまたキリがないが、ひとつだけ紹介したいのが<臭豆腐チョートウフ>。
これは、もともとがクサヤみたいなホンワカ臭いのする豆腐(らしい)。こ
れを揚げてから、そのまま、または焼いて、または煮て食べる。ちょっと臭
いけど、一度慣れるとクセになる味です。

日本に来た外国人に「Do you like,NATTO?」みたいな事を聞くでしょ。こ
れが食べられれば台湾通みたいな、台湾の納豆みたいなものなんじゃなかろ
うか?

こういうハナシをすると、通の食べ物みたいに感じると思うけど、さにあら
ず。子どもちゃんも大好きな味。口のまわりを、べたべたにしながら、おい
しそうに食べている。

こっちの人にとっては、すっかり故郷の味、お袋の味になっているみたいで
した。本屋に行くと、この臭豆腐だけの料理本があったので、その人気ぶり
がうかがえたのでした。

さて、この日の淡水は、残念ながら途中から雲が出て海にたれこみ、赤く染
まった雲の向こうに日が墜ちた。

それにもかかわらず日暮れと共に、人がわんさかとあふれかえってきた。縁
日には、射的、輪投げ、コインを投げて台の上に乗れば景品がもらえるゲー
ムなどと、安く、おいしく、遊べて楽しめる屋台に人がむらがっていた。台
湾のサタデーナイトフィーバーなのかも。

             ( つづく )  新・若旦那(東京・板橋)




GW台湾/2001(そにょ5)     新・若旦那


(5)あやしげなビアホール  4月28日(土)

さて、淡水を離れて、再び台北に。時間も早いし、ホテルの部屋も狭いので、
ビアホールみたいな所に行って、うだうだと飲もうというハナシになった。

ところが、不思議な事だが、ガイドブックを見ても日本のビアホールみたい
な所は、どこにもない。それだけじゃなくて、日本の居酒屋風なところ、つ
まり、酒を飲むのが中心だけど、食べるものもあるとこは、ほぼ皆無(だと
思う)。

それで、らしき所で「現代啓示録」という、哲学的というか宗教じみている
というか、そういう名前の店に行くことにした。なんでも、若者が集まるお
しゃれなビアホールみたいなとこらしい。ここは地下鉄の中山國中という駅
徒歩1分。

店は、体育館くらいの広さで、広いわけだからテーブルがいっぱい。しかも
満員。中はほの暗く音楽がガンガン鳴っている。ただ、音響設備がとても良
く、うるさくはない。ガイドブックの通り、確かに若者がいっぱいだが、中
年のカップルなどもいる。

しかも、テーブルの上にはビアホールのイメージをうらぎるほど、うまそう
な中華料理が並んでいる。ぼくたちも青菜炒めと冬瓜とモツの煮込みを頼ん
だのだが、これが実にうまかった。しかし、ビールは瓶ビール。どうやら生
ビールというものはないらしい。韓国は、少ないけど生ビール(センメクチ
ュ)を出す店があるけど、台湾はニーズがないのかも。

ひとつ謎なのは、「氷が必要か?」と英語で聞かれて、わけが分からなかっ
たのでイエスと答えたら、アイスバケツが届いた。もしかしたら、こっちの
人はビールに氷を入れて飲むのかも知れない。そうかな〜と思って周りをみ
たが、そういう人はいなかった。不思議な事だ。誰か、いつか、教えてくれ
い!お勘定はカードで、900元(3600円)。

              ということで、台湾2日目も過ぎていった。

【台湾ひと口メモ】
台湾の領収書には、宝くじがついていて、一等は800万円が当たる。これ
は、税務署が考えたことで、宝くじがついていれば、客が領収書を欲しがる
ので、ごまかしが少なくなるだろうということらしい。事実、税収が増えた
そうだから、日本もそうすればいいのに。ただ、全ての領収書を数ヶ月に一
回抽選するとの事で、確率はめちゃめちゃに低いと思うけど(^_^;)ゞ。わた
しゃ、全部捨てた。

             ( つづく )  新・若旦那(東京・板橋)





GW台湾/2001(そにょ6)     新・若旦那

(6)いよいよ温泉。鳥来(ウーライ)  4月29日(日)

日曜日だ。日曜日は、ここに住んでる人も日曜日だから、町の中はごったが
えすであろう。郊外のひなびた温泉でも行けば、のんびり過ごせるのではな
いかと思ったのが甘かった。

地下鉄の新店という駅から乗ったバスが、めちゃ混みだった。目指す鳥来温
泉は山の中なので、右に左にカラダが振られながら、なんとかたどり着いた。
ついた所は、お土産街だった。人があふれかえっていた。日本だと箱根・宮
の下というような雰囲気。店頭はうまそうな匂いの食べ物がいっぱい。

鳥来温泉は、台湾の原住民タイヤル族の住処である。店をかざっているパタ
ーンがアメリカンインディアンのバンダナと同じようなデザイン、あるいは
顔に書かれた装飾がアイヌのそれと似ていたりする。トーテンポールが見た
ことがあるデザイン。昔々の根っこはつながっていたんだろうな〜と感じさ
せるに充分。

温泉街だけに、入浴300元などと書かれた食堂もあるが、まずは腹ごしら
え。竹の筒に米を入れて炊きあげたご飯がうまかった。おかずは、しいたけ
を干した(どんこ)のスープ、にがうり炒め、わかさぎフライ。観光地値段
で、この日の朝食べたの豆乳とパンの油揚げ、お粥の10倍もした。

その道をどんどん行くと橋があって、50元を払う。こっちから向こうに行
くのは金がいる。向こうからこっちに来るのはタダ。そういうシステムにな
っているらしい。

橋の下は、深い川。その両側は旅館がつらなっている。こういう風景は日本
にもたくさんある。橋を渡って左に行くと、川がそのまま天然の露天になっ
ている場所がある。おばちゃんが下着姿のまま入っていたりする。ぼくはど
こでも着替えられるが、家人がムリなのでパス。橋の右側の露天に行くこと
にした。こっちは、ぼろい脱衣所がある。料金はタダ。

露天は、大きいのが2つくらいと、小さいのが3つくらい。岩風呂だ。源泉
を利用した蒸し風呂もある。天候は晴れ。持参の温度計では33℃。湯は、
温く、湯舟は浅い。混浴なので、水着を着て入る。おばちゃんや、子どもち
ゃんたちとのんびりしていると、どこにいるのか分からなくなる。子どもた
ちは川に降りて泳いでいる子もいる。

こんなのを見ながら入っていると、とてもいい気分でうとうとと眠くなる。
つい2時間くらい入ってしまった。国際岩地という宿の温泉がいいと、先駆
者寺さんが旅行記に書いていたが、あんまり長くいたので、この一湯でおさ
らばする事にした。

【台湾・鳥来(ウーライ)温泉・河原の露天風呂】
       
        2001年4月29日(日)晴
        無料
 
  <ロケーション>★★ (川っぺりから対岸を眺めながら)
  <風    呂>★  (混浴の露天)
  <ひそか湯気分>★★ (台湾の人といっしょに幸せになれる)


【台湾ひと口メモ】
台湾の少数民族を、戦前の日本人は高砂族と呼んでいたらしいが、実際は
9つの部族に分かれる。この鳥来は、タイヤル族の地だった。そもそもウ
ーライというのは、この部族の言葉で温泉の事なんだそうだ。

部族の間は、言葉が全く通じなかった。それが、日本語が共通語になる事
で初めてコミュニケーションが生まれたという事もあったらしい。今は、
中国語が共通語になっているんだと思うけど。

             ( つづく )  新・若旦那(東京・板橋)






GW台湾/2001(そにょ7)     新・若旦那

(7)足裏マッサージの湧泉堂。   4月29日午後(日)

前回のつづきをちょいと。<香腸>と書いてシャンツァンと読む。これが台
湾のソーセージで、町のあちこちで売っている。一本20元(80円)。鳥
来温泉の帰り道でタイヤル族のおばさんから香腸を買ったところ、ニンニク
をひとかけら渡された。

熱いソーセージにかぶりつき、ニンニクをガリリとかじってみたところ、肉
の汁と生ニンニクが混じり合って、なんとも言えないうまさになる。これは
うまい!

以降やみつきになって、店の人がニンニクをくれないと催促するようになっ
た。今回の収穫のひとつである。日本の台湾料理屋、例えば渋谷の麗郷なん
かは、このソーセージ一本をスライスして白髪ネギといっしょに食べる。悪
くはないが、別の味だと思った。また、麗郷ではソーセージを干してあるが、
台湾のは生っぽいのを料理するから、違う食べ物なのかも。

さて、台北に戻り、マッサージに行くことにする。これもマップルに出てい
た【湧泉堂】という店。ところが、書かれた店は引っ越していたので、地図
を頼りにTAXIに乗って中山区というところに行った。

その店は、天狗というラーメン屋の3階にあった。行くと、上手な日本語で
出迎えてくれた。いたる所に日本語があったから、日本人を中心に商売をし
ている店にちがいない。足裏マッサージ20分と、カラダのマッサージ20
分で、合計660元(2500円くらい)。

ここの足裏マッサージは「やや痛い」という程度で、気持ちがいい。カラダ
のマッサージもとても上手だったが、家人はそんなに良くなかったとぼやい
ていた。術をほどこした人の腕にも寄るのかも。ぼくの感じでは、日本に来
てマッサージ店をやっている店よりは技術が上だと見た。

この春行った、滋和堂もそうだったが、ふらっと行っても大丈夫みたい。混
んでいても1時間も待てば空く。今回の湧泉堂も、途中から日本女性がふた
り来たが、すぐに受けられたし、その後の女性ひとりも予約ナシだった。


【台湾ひと口メモ】
台湾の町中には両替屋がない。「ないわけはない」はずだが、そういう店は
見あたらない。そこで、銀行に行く。一万円札をひらひらとさせれば、両替
のコーナーを教えてくれる。外貨を扱っているのは、1階の窓口ではなく2
階や3階の外貨の係りであることが多い。台湾の銀行はだいたいが立派であ
る。たった1万円の両替で、銀行の奥深くまで進入できるのが面白い。

今回の銀行では、1万円札を穴があくほど見つめられて、光にあててスカシ
をチェックされた。前回の体験では、両替のあとに、カレンダーをあげると
言われた。英語の客がくることが珍しいらしくて、だいたいが感じいい。
帰りぎわに「ばいばい!」なんて英語で言われるのも楽しい。

             ( つづく )  新・若旦那(東京・板橋)



GW台湾/2001(そにょ8)     新・若旦那

(8)鴨料理、一匹。     4月29日午後(日)

鴨は、ヤーという。ヤーのローストは北京料理で、高級料理だ。でも、台北
の【西来順】なら安く食べられる。この店は チェーン店で台北市内に何軒
かある。夕方に行ったマッサージ屋の近くで見つけたので、今夜は鴨を食べ
る事にした。

本によると、この店の鴨は、半分でも注文できる。2次と3次があって、2
次は薄い餅にはさんで食べるのと、鴨のスープの2種類。3次は、それ以外
に鴨の野菜炒めがつく。

テーブルに座って、MEMOに「鴨」と書き、その下に「半分」と書いた。
すると、店員のおねーさんが何かごちょごちょと書いて、何か言った。何も
聞き取れないが、文字は分かる。
  
    半分はダメ。一匹だけ。料理は3次。

こういう事なので、食べきれないと分かってるが、一匹注文する事にする。
その値段は、680元(2700円)。他に、紹興酒を1本頼む。1本と
言うのは、瓶ごと1本で、値段は知らなくても、千円くらいなので、安心
して頼めばいい。

白菜の漬け物で一杯やってたら、大皿に鴨が一匹、ドーン!と出てきた。
頭の下においしそうに焦げたお肉がどっちゃり。これを薄い餅に挟み、ネ
ギを巻き、味噌をつけて食べる。ここは高級店ではないので、餅が大きい。

さらに、スープが大鉢でやってくる。あるいは、野菜炒めがやってくる。
どんどん食べるが、結果としてほとんど減らない状態で満腹になってくる。

これは大体4〜5人分なのだ。こういう時は、あるじゃのんさんのような
大食漢がうらやましい。店の人があまり減らないのを心配そうに見ている。
が、満腹なのでしかたない。


しかし、中国料理は、全部食べると量が足りなかったのではないかという
風に思われるという事もある。普通ならお土産にするのだが、お土産にし
ても満腹なので食べられない。全部減ったのは、紹興酒だけという状態で
お礼を言って店を去る。

合計1200元だった。4800円。これは、鴨の代金2700円に、紹
興酒が千円として、お料理賃千円ほどが加わっているのでしょう。今回最
高の出費。鴨の顔はあと1年は見たくないというのが家人の感想。

とにかく「鴨を思いっきり食べさせる」という家人への約束は果たせたの
であった(^_^;)ゞ

             ( つづく )  新・若旦那(東京・板橋)




GW台湾/2001(そにょ9)     新・若旦那

(9)非情城市のロケ場所に行く。     4月30日

ホテルは駅のそばで、通勤の人がご飯を食べる店がいっぱいある。この朝
は、そんな店の一軒で豆乳と水餃子、青菜炒め(チャーチンツァイだ)で
食事する。な、なんと69元。280円なの。さて、
            
            ☆  ☆  ☆

最近「花様年華」というウォン・カーウァイの香港映画を見た。マギー・
チャンという女優がやたらと美人のそれだけの映画だったのが、これに出
てくる男優がトニーレオンだ。

1989年の台湾映画で「非情城市」という映画がある。主演が「花様年
華」のトニーレオン。日本支配から解放される頃の台湾を描いた映画でベ
ネチア映画祭りで金賞に輝いた。(うーん、前振りが長い)

この映画のロケ場所になったのが、九紛(紛は人偏で、チョーフェンと読
む)。ここに行くには、基隆(キールン)という港町からバスに乗り換え、
どんどん山の上に向かう。

着いた【九紛】は、月曜日なのに、人があふれかえっている。日本で言う
と伊香保温泉みたいな石畳の町。坂の上から下まで、両側にお土産屋とう
まそうな食堂がぎっちりと軒を並べている。

もともとは山の中にある炭坑の町だったらしい。石炭が枯れた後はさびれ
るばかりだったのが映画がヒットして、復活し観光地になった。

昼飯の時間になっていたので、<仏跳牆ブッチョウペー>の文字に惹かれ
て小さな店に入る。この仏跳牆は、仏様がぶっとぶほどうまいのでこの名
がついてるそうだ。ぼくは、1985年に上海で食べたことがある。福建
料理の名物だ。すね肉、しいたけ、筍、もつ、うずら卵、山いもなどが、
壺ごと蒸してあって、非常に濃くてうまいスープになっている。と言って
も、上海の立派なレストランとは違って、小さなひとり用の壺。たったの
70元(280円)。それでも、とってもうまかった。

非情城市のロケ地になった建物がレストランになっていて、お茶を飲んだ。
海が見える高台にあって、風が通る。店の人がかいがいしく働いていて、
ちょっと映画の中の人になったような気がした。

            ( つづく )  新・若旦那(東京・板橋)



GW台湾/2001(そにょ10)     新・若旦那

(10)基隆(キールン)という港町の夜市。   4月30日

あんなに混んでいた九紛も、日が傾きかけた頃にはすっかり人もまばらに
なって寂しい町になった。バスに乗って基隆という港町に戻る。

夜市が出る地域を歩いていると、たくさんの屋台がいっせいに準備をして
いて活気がある。ここで珍しいものを見た。中国っぽい彩色をした舞台の
人形芝居だ。ふたつの人形がなにやらにぎやかに会話を交わしている。

中国伝統の芝居で、お祝いがあったり、不幸があったりすると、その内容
を人形を使って演じるのだそうだ。そばで、爆竹が鳴った。爆竹の破片が
カラダに飛んで来た。従軍カメラマンみたいにシャッターを切った。

ここ基隆は、いままで見たどこの屋台よりも食べ物の種類が多いようだ。
理由は港町だからだと思う。かに、エビ、魚、たこなどの海産物もズラリ
と並ぶ。ここで食べたものを箇条書きしてみると・・。

<たこの足の焼いたの> 40元(160円)。
<牡蠣のオムレツ>   牡蠣がいっぱいで50元。
<はまぐりのホイル焼きと、蟹のホイル焼き>高級品で400元。
<とうふ麺>豆腐の細切りで作ったソバ。牡蠣やエビやモツの具も充実。
<おなじみ腸詰め>   5元
<紫芋の焼き芋>    芋が紫色だ。
<すいかジューズ>   100%すいか。
<カットしたグアバ>  蜜がかけてある。やや堅い。
<血入りのおもち>   20元

一番高かったのが、1600円の<はまぐりのホイル焼きと、蟹のホイル
焼き>で、大卒の給料が10万円くらいの生活水準では、大出費だと思う
のだが、けっこう食べている人が多かった。さすが食いしん坊の国で、さ
ぞやエンゲル計数が高かろう。

ここ基隆から鉄道に乗って台北に戻る。ホテルに戻るには時間が早いので、
<大宋線麺>というものを食べに行く。この「線麺」というのは、もめん
糸のように非常に細い麺で、麺のひとつのジャンルを成している。<大宋
線麺>は、前回行った一条龍子館の横で、行列店のひとつ。店には席がな
いので、道ばたに立って食べる。トロ味がついた汁に麺が入っている。行
列店のわりには、さほどうまいものではなかった。

お酒を飲みたいねという事で、「美観園」という居酒屋みたいな所に入る
が、ここは大衆食堂だった。大ジョッキ400円が、2リットルはあるだ
ろうという量で、飲みきれなかった。ビールもうまくなかった。ここで珍
しく酔っぱらいのおっちゃんを見た。真っ赤な顔で店の人にからんでいた。
思い出すと、今回の旅で、酔っぱらいというのはこの人だけだったな〜。
 
           ( つづく )  新・若旦那(東京・板橋) 


GW台湾/2001(そにょ11)     新・若旦那

(11)緑に囲まれた陽明山温泉      5月01日(月)

5月1日は、メーデーだ。町の店も休んでいるところが多いようだった。
この日の朝食は、ワンタン。前回やってなかった周記肉粥店だ。店先でお
じさんが皮に具をつめているおなじみの風景。横で、お釜が湯気をたてて
いる。

小さなどんぶりに入ったワンタン小が65元(260円)。ワンタンのひ
とつひとつが大きくて、これだけで満腹になってしまう。さて、腹ごしら
えもしたので、今日のメインイベントへと向かう。

         ☆    ☆     ☆

陽明山温泉には、台北からいきなりバスで行く方法と、新北投温泉まで地
下鉄で行って、そこからバスで行く方法がある。ぼくたちが選んだのは後
者。しかし、これは正解ではなかった。何しろ、バスの本数が少ない。お
まけに混んでいる。台北からの始発バスが正解のようだ。

山道にさしかかると、周りは緑一色におおわれる。やがて、広大な陽明山
公園の中を通って、終点の陽明山温泉にたどり着く。

陽明山とは、陽明学で有名な林陽明を祭った地域だ。陽明学とは、天と地
の関係を社会にもあてはめた学問で、天は天、地は地であるのが自然の摂
理。人の世も同じであるという為政者には都合のいい学問で、江戸幕府の
支えともなった学問である(以上、ぼくの浅はかな知識)。

ちょうど昼飯どきで、うっそうとした公園のテーブルにたくさんの人が憩
っている。お弁当を食べてる人がいるかと思えば、七輪でお湯を沸かして、
茶をたてている人がいる。悠久の中国の時間を感じさせる空間だ。

ぼくたちも屋台で、タケノコ汁と、焼きそばを買って公園で食べる。この
タケノコと魚の団子が入った汁がおそろしくうまい。タケノコの皮が大量
に捨ててあったから、おそらくタケノコの産地なんだろうな。

陽明山を祭った廟のある公園を散歩しながら、買い食いをする。紫のサト
ウキビを茹でたもの。おなじみ臭豆腐。ゆで卵のウーロン茶で煮たものな
ど。どれもおいしく、散歩のお友にぴったり。さて、腹ごしらえもできた。

まずは、公園の中の大浴池に入ってみる。池の中に突き出た形で大きな丸
い建物で、中にあるのも丸い湯舟。脱衣したものは、湯舟の壁際の棚に入
れる。この湯舟は、直径が8メートルはあろうかという広大なものだが、
入っている人はまばら。その代わりに、湯舟に同心円を描くように座って
いる人が大勢。

なぜ、温泉に入らないかという理由は入ってみてすぐ分かった。非常に熱
い。おそらく46℃近いのではないだろうか。周りに座っている人は、蒸
気浴を楽しんでいるようだ。カラダをバシンパシンと叩く人が何人もいて、
その甲高い音が、浴室に響いて、温泉気分を盛り上げていた。

【台湾・陽明山温泉共同浴場(大浴池)】
       
        2001年05月01日(月)晴れ
        無料
  「ロケーション」 ★★★(公園の中、自然に囲まれている)
  「風    呂」 ★★ (丸い大きい風呂、女性風呂は別にある)
  「ひそかゆ気分」 ★★ (大陸的おおらかさ)

 
           ( つづく )  新・若旦那(東京・板橋) 


GW台湾/2001(そにょ11)     新・若旦那

(12)緑に囲まれた陽明山温泉そにょ2      5月01日(月

陽明山温泉の公園で、非常に珍しいものを見た。それは、中華包丁による足
裏マッサージだ。患者は台の上でうつぶせになる。脚を曲げて足裏を天に向
ける。その足裏を大きな包丁で叩く。しかも、その包丁は刃の方なのだ!

包丁は引かなければ切れないのだろうが、やっぱり怖い。その緊張感が、指
で押しのとは違う効果を与えるんだろうと思った。

ちょうど治療を受けているおじさんと目があって、「気持ちいいからやりな
さ〜い」というような事を言った(のだと思う)が、当然断った。500元
(2500円)と高かったこともある。安かったら、試してみたかも。持病
の水虫も一発で治ったかもな〜(^_^;)ゞ



さて、陽明山温泉のもう一湯は、寺さん満点の国際大旅館だ。寺さんはここ
に泊まり、以下のような温泉ミシュを書いている。

>廊下のドアを開けるといきなり浴室が目の前に!浴槽は石造り、年期が入って
 ちょっとカドのとれた石が魅力的、四面の壁も石積みだ。まるで洞窟の中で湯
 に入るような素晴らしい雰囲気だ。浴槽には白く濁った湯が溢れ、良い湯の香
 を漂わせている。 うーーん たまらない
               もう 我慢できないーー!  どっぼーん!!

風呂の風景は、まさにこの通りだったのだが、寺さんが入った時は無人。と
ころがぼくが入った時は、人がどっちゃり。狭い湯に10人以上の人があふ
れかえり、カラダが触れそう。湯舟の周辺も座ったり、カラダを洗ったりの
人があふれかえって落ち着かなかった。

そうなると、窓の外のゴミの山まで気になってきて、サッと浸かってサッと
出た。温泉というのは、その時々の環境で評価が分かれるものなんだな〜と
改めて思った。寺さん情報だと宿泊は食事別で1320元。安いし雰囲気も
いい宿なんで、泊まってすいている時に入るのがいいと思う。

 【陽明山温泉国際大旅館】 中華民国台北市陽明山

   ミシュシュラン 2001年05月01日(月)晴れ
           入浴のみ80元(400円)

  「ロケーション」 ★★ (窓外のゴミが気になって)
  「風    呂」 ★★ (台湾にこの石風呂はグッド、男女別)
  「ひそかゆ気分」 ★★ (実力は確か)
 
           ( つづく )  新・若旦那(東京・板橋) 


GW台湾/2001(そにょ12)     新・若旦那

(12)小龍湯包のもうひとつの名店。   5月01日(月)

陽明山から台北に戻ると夕闇が迫る頃。日本だと甘味どころのような「苦
茶の店」で、お茶を一杯。苦茶は、漢方薬たっぷりの苦いお茶。胃の疲れ
たサラリーマンが飲む漢方健康ドリンクと言ったところ。200円。もう
ひとつは、芋頭蓮子湯というもので、甘〜い芋が氷の上に置いてあって、
蜜がかかっているというもの。これも200円。

さて、今夜は、小龍包(ショーロンポー)のもうひとつの名店に行く事に
した。なにしろ鼎泰豊ばかりが有名なので、他の店の実力も体験したいと
思ったからだ。その店は、【京鼎小館】チンディン・シャオクァン。

頼んだものは、小龍湯包130元の他に、牛肉麺、焼麺、ごま饅頭、紹興
酒一本。

ここの小龍包も鼎泰豊と同じように皮が非常に薄く、肉汁もたっぷりでう
まい。。他のものもおいしいくて、特に胡麻饅頭はすごくうまかった。人
によっては、ここの方がおいしいという人もいるらしい。ぼくの味覚では
同じような系統の味で同じくらいうまいと思った。ここの方が空いている
ので、混むのがイヤな人は、ここを選ぶのも手だと思う。880元。

実は、有名な鼎泰豊の正面右手の道を行くと、左手にもう一軒有名な小龍
包の店がある。この店は前を通っただけだったのだが、皮が厚くて昔風の
味らしい。鼎泰豊にはどんどん観光客が入るのに、こっちはがらがら。地
元の常連さんらしき人がゆったりと食べていた。次は、ここにも行ってみ
たい。

【台湾ひと口メモ・・・登麗君】
登麗君と言うのは、「トウリ君」ではなくテレサテンの事です。台湾ポッ
プス事情にうとい僕には、テレサテンがどのくらい人気があるのかは分か
らないけど、fnacというレコード屋で見た限りでは、50センチ3段
が彼女のCDで埋まっていた。僕は、バーゲンで彼女の3枚組を800円
で買った。ついでだけど、台湾のCDは安い。最近日本で買ったイタリア
ンポップスが半額だった。クラシックの全集が欲しい人も台湾で買うのが
グッド。
  
         ( つづく )  新・若旦那(東京・板橋) 



GW台湾/2001(そにょ13)     新・若旦那

(13)小雨にけぶる動物園    5月02日(火)

台湾のパック旅行は、大体が2泊3日とか、3泊4日と言うようなのが
多いと思う。6泊目にもなると、だいたいの所は行ってしまった事にな
る。あとは、遠出するか、温泉に行くか?

ぼくたちは、こういう時は、動物園か水族館に行くことが多い。という
わけで、豆乳と揚げパン(油条)の食事を済ませてから、地下鉄・木柵
線の終点の、台北動物園に行った。

この線は開通間もない線で、列車は、無人の2両編成。高架線で地上を
走るのだが、貧民街があったり、お茶畑があったりと、昔の日本を見て
いるようで懐かしい気持ちになれる。

降りた動物園駅は、すっかり山の中。山に囲まれたものすごーく広い動
物園だ。周囲は山の緑。その中にジオラマ風に動物のいる柵があるので、
まるで自然の中に放し飼いになってるような気分になれる。


有名なのは、チョウチョ館らしいが、チョウチョの羽根が疲れていて、
ちょっとかわいそうだった。ゾウもキリンもカバも、白クマも、非常に
広いところに飼われているので、野生を奪われたのは気の毒だけど、エ
サの心配がないのはラッキーだったのかもと思った。ぼくの知ってる動
物園(インドネシアのジョグジャカルタ、シンガポール、ホノルル、N
Yのセントラルパーク、ソウルなど)の中でも、一番の動物園だと思う。

           ( つづく )  新・若旦那(東京・板橋) 


GW台湾/2001(そにょ14)     新・若旦那

(14)桶屋、シャンプー、など   5月02日(火)

この日の昼飯は、三越台北店に入っている【欣葉】シンイエ。オイヤン
も参加してくれた去年の忘年会をやった有楽町の欣葉の台湾店だ。しじ
みのニンニク漬け、牡蠣と豆腐のスープ、イカ団子、焼きビーフンなど
を食べた。

この店は高い。今回は安くてうまいものをいっぱい食べたので、どうも
納得ができなかった。雰囲気のある店を想像していたのだが、デパート
の食堂っぽいのもがっかりだった。欣葉の本店は別のところにあるので
そっちの方がいいかも知れないが、高そうだからきっと行かないと思う。

ぶらぶら歩いて台北駅の北にある【林田桶店】に行く。ここは風呂桶か
ら料理用の桶まで桶の専門店で、親爺が人間国宝だとガイドブックに書
いてある。この人間国宝は店先にちょこなんと座っていて、日本語で話
しかけて来た。「どこから来たの?」というから「板橋区」と答えたら
「練馬区の隣だね」などとやたらと詳しい。年齢不詳、おしゃべり。気
さくなオジサンだ。これがホントに人間国宝か?

ここで肉まんがふたつ入る大きさの蒸籠、フタ付きで3段になっている
のを購入。1000元4000円。日本で買うと普通の蒸籠でも、すご
く高いんだそうだ。人間国宝制作だから日本で買うと何万円?オジサン
と仲良くスナップ。

さて、これも前回やって気持ちが良かった【シャンプー】に行く。ホテ
ルの近くのチェーンの美容院だ。実はぼくはフケ症なので、気になって
いたのだが、店の女性が鋭く見抜き「頭頂去角質シャンプー」というも
のを勧める。ついでなので、これに乗ることにした。

スコープを頭に当てて拡大画面を見ると、なるほど毛穴にゼリー状のフ
ケがある。この後一時間半に渡りシャンプーが行われたのだが、ほとん
ど寝てしまって、どういう事をしたのか記憶なし。ただ、終わった後の
スコープ検査ではすっかりきれいになっていて、現在もフケバイバイだ。

       長くなったので、つづきは別に。
           ( つづく )  新・若旦那(東京・板橋) 



GW台湾/2001(そにょ15)     新・若旦那

(14)最後の夜、問屋街と士林夜市    5月02日(火)

晩飯を食べるにはチト早いので、マップルに出ている問屋街に行ってみ
ることにした。その名は【迪化街】。ここは食に関する問屋街だが、生
鮮食品以外の、乾物、お茶、お菓子、調味料、調理器具などの専門店が
ずらりと並ぶ。

歩き始めてびっくりしたのは、売ってる品物の良さと驚くべき安さ。な
にしろ夜市で安い〜と興奮した値段のさらに1/5くらいの感じなのだ。
ぼくたちはここで、乾燥エビ、立派なキクラゲ、菊花茶、レモン茶、漢
方茶などをこまごまと購入。

日本で高級食材の乾燥エビも、200円も出せばいっぱい買えるから絶
対のおすすめ。小売りもいやがらずにやってくれる。

さて、最後の晩餐じゃなくて晩飯は、前回も行った木林夜市(スーリン
イェスー)に行く。今回は松山、淡水、基隆についで4回目だ。6泊の
うちの4回が夜店という事になって、夜店ツアーの感もある。

台北に行ってひとつだけ夜市に行くとしたら、まずは士林夜市ですね。
地下鉄で簡単に行けるし、夜市のスケールがでかく回転木馬や射的の遊
園地感覚から、本格的な買い物やちゃんとした食事、屋台のつまみ食い
といろんな要求を満たしてくれる。

食べたものを、相変わらずの箇条書きで書いてみると

 ・おなじみの腸詰め(香腸シャオツァン)40元
 ・3色トウモロコシ焼き        83元
 ・いか汁 50元
 ・牛肉飯20元
 ・ニラ饅頭 20元
 ・牛タン餅20元
 ・3種類のトッピングのかき氷 30元
 ・鴨もものロースト 100元
 ・大餅包小餅 20元
 ・甘栗 50元

「3色トウモロコシ焼き」というのは、ぼくがそう呼んでいるだけだか
ら、ほんとの名前は知らない。いちど焼いたトウモロコシに蜜を塗って
さらに焼くとテカテカのとうもろこしになる。それに、ゴマをふりかけ
さらに、カラフルなチョコチップみたいなものをかけたもので、珍味。
1本が350円もするのだが、よくま〜、ここまでやるわ〜という味で
感心してしまう。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
こんなことで、6日目の夜がすぎ、翌日は帰路についた。昼過ぎの飛行
機であっと言う間の成田空港。台北はことし2度行ったので、次はどっ
か別の都市に行くか〜。

              (おわり) 新・若旦那(東京・板橋)




GW台湾/2001(そにょ16)     新・若旦那

(14)簡単台湾中国語     新・若旦那

台湾は、ホテルなど以外ではカタコト英語が通じない国です。その代わ
り漢字の筆談で意味が通じるので、常にメモ帳を持っていると便利です。

たとえば、キヨスクで「ギブミー タイムテーブル オブ トレイン」
と言っても通じないが、「時刻表」と書いてみせると通じるごとしです。
同じく「テイクアウト プリーズ」と言っても分からないが、「土産」
と書いてみせればバッチリです。
やっぱり漢字の国です。

また対日感情も悪くない。お年寄りがいる店などでは日本語が通じる事
も多い。以下は、今回の旅で使った言葉のほぼ全てです。
(○が役に立った言葉です)。


○こんちは/ニーハオ・おはよう/ザオ
○ありがとう/謝謝シェシェ
・さよなら/再見ザイチェン
○すいません、ごめんなさい/対不起トエプチー
・はい、いいえ/是シー、不是プーシー
○おいしい/好吃ハオツゥウ
・私は〜と申します/我是榎並ウオシイ〜シャーピン
○〜はどこですか?/〜在椰裡?ツアイナーリ
 (トイレ、駅チョウジャン)
○〜に行ってください/請到〜チンタオ〜
 (請は、プリーズみたいな感じかな?)
○これください/我要これ?ウオヤーチェイガ
○ひとつください/我要一個ウオヤーイーガ
・いくらですか?/多少銭?ツゥオシャオチエ〜ン?
・お勘定してください/請算帳チンソアンチャン
○ない/没有メイヨ、ある/有ヨ
○いる/要ヤオ、いらない/不要プーヤオ
・1,2,3,4,5イー、アール、サン、スー、ウー
 6,7,8リュウ、チー。パー

                  新・若旦那(東京・板橋)