以前は「十分な骨がない」などの理由で、インプラントの殖立ができないことがありました。そのため、インプラントを諦めた方も多くいました。
現在では、治療技術の発達によって過去にできないと言われた方でも、サイナスリフト、ソケットリフト、骨再生誘導法(GBR)などの補助手術を併用することにより、ほとんどの方がインプラント治療を受けることができるようになりました。
●上顎の骨が足りないので、インプラントができないと言われたケース
歯がなくなると、歯を支えていた骨もなくなっていきます。上顎の奥歯の上、鼻の横には上顎洞(じょうがくどう、サイナス)という大きな空洞があり、以前はこの空洞が拡大したために、インプラントが殖立できないことがありました。
現在では、サイナスリフトという補助手術をおこなうことで、インプラントを殖立することができるようになりました。サイナスリフトは上顎洞の底を上げ、インプラントを殖立するスペースを確保します。
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1.歯を支えていた骨がなくなり、上顎洞も大きく拡大しています。インプラントを殖立する骨が足りません。以前は「インプラントはできない」と言われてきたケースです。
2.上顎洞を押し上げ、人工の骨などを入れます。インプラントを入れるスペースを確保します。
3.インプラントが骨にしっかり殖立された後に、人工の歯をつけます。
●治療例(当院)
歯周病のために歯がグラグラになり抜きました。骨がなく、最も薄い部分では骨の厚みは2mmという薄さでした(1)。
通常の方法ではインプラントは入らないため、サイナスリフトという補助手術を併用してインプラントを埋入しました(2)。矢印の部分は、下顎の親知らずの周辺から移植した骨です。
サイナスリフト、骨移植をおこなうことによって可能となったインプラント治療です。
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他にも、下顎の骨がたりない、前歯の骨がたりない、骨の幅がたりないなどと言われてインプラントができなかったケースにおいても、補助手術を併用することで、インプラントの殖立が可能となりました。
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