２０００年以降、インプラント治療をおこなう歯科医院は急増、治療を受ける人も多くなりました。それに伴い、インプラント治療のメリットばかりが強調されるようになりました。

一方で、入れ歯はデメリットばかりが強調されるようになりました。入れ歯は過去の治療と考える歯科医師も多くいます。しかしながら、入れ歯にも多くの優れた点はあります。


入れ歯のメリットは、手術が必要ないことです。高血圧、糖尿病、心臓病、腎臓病など、全身の病気があっても、手軽に作製することができます。作り直しも簡単です。

また、入れ歯は手入れが非常に楽です。１日に１回、ブラシで洗うだけです。インプラントは自分自身はもちろんのこと、歯科医院での手入れが必要です。手入れを怠ると、せっかく骨の中に入れたインプラントが抜け落ちてしまうこともあります。

そして、インプラントに比べると入れ歯は費用がかなり安く済みます。


入れ歯とインプラント。どちらの治療方法もメリット、デメリットがあります。かかりつけの歯科医師と相談しながら、治療方法を決められるのがよいでしょう。

治療方法	入れ歯	インプラント
治療費	安価 （最も高い入れ歯でも ４０万円程度）	高価 （１本３０万円程度、本数が 多ければ数百万円）
年齢	高齢でも治療は十分可能	高齢によりできないこともある
全身の病気	ほぼ問題なく治療ができる	治療ができないことがある
治療内容	身体に優しい	手術が必要
治療期間	短い （１ヶ月程度）	長い （２〜６ヶ月程度）
治療後の管理	容易 （水洗いする程度）	大変 （歯科医院での手入れが必要）
介護が必要な時	介護者が容易に管理できる	介護者でも管理が難しい
違和感	違和感がある人もいる	違和感は殆どない
かむ力	自分の歯の２０〜３０％	自分の歯の８０〜９０％
審美性	簡単に回復できる	前歯の治療は高い技術が必要
顔、口周り	入れ歯の調整により回復可能	難しい
再製	簡単にできる （歯型をとり作り直すだけ）	ダメージが大きい （再度の手術が必要）
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