蕪栗沼が国連ESDに選ばれたわけ
ここで難しいESDという言葉を、もう少し簡単に説明しましょう。世界にある自然が3本の栗の木だけだったと仮定してください。人間はどうしたら生きていけるでしょうか。

人間が生きていくためには、食べ物と住みかが必要です。三本の木を全部切ったらどうなるでしょう。また、全部切らなかったらどうなるでしょう。
三本の木を全部切ってしまえは、食料も住みかも得られますが、次の年からは食べ物も住みかをつくる木もなくなってしまうので、人間は生きていくことができません。三本の木を全部切らない場合、食料も住みかも得られないので、やはり生きていくことができません。こうした考えはESDにはありません。

持続可能に生存するためには、1本の木を切って家をつくり、一本の木から栗を取り、最後の木は自然のままに残しておくというのが、良い方法です。このように自然を「そのまま残す部分」「人間が利用しつつ野生生物の生息地になっている部分」「人間が利用する部分」に分ける考え方を「ゾーニング」といい、ESDの最も基本的な理念です。
蕪栗沼のある地域は、こうしたゾーニングの見本です。蕪栗沼などの自然、水田や畑などの里山、家や道路など都市がバランス良く発展している世界の見本となるような地域なのです。世界の見本となる、蕪栗沼を活用した環境教育をここ宮城を拠点に広めることで、自然環境に配慮した社会を世界中に広めることが蕪栗ぬまっこくらぶの大きな目的なのです。 |