ミケランジェロのシスティーナ礼拝堂の壁画からもらいます。拡大が必要なので、原画と下絵に升目を作ります。さらに対角線を取り、形を追いやすくします。
ブロック壁は「軽い骨材を使っていて、吸水性があり過ぎ、しかも水の引きが悪い。要するに非常に不安定な保水性が災いして、上のスタッコに悪影響を与える。もちろんフレスコ画描写には適さない。※1」(丹羽洋介フレスコの制作)
そこでセメント層を挟むことにします。
塗る前にセメントの付きを良くするために水で壁を充分濡らします。自分でやってみるとこれが結構、難しいことがよくわかります。壁からポロポロとセメントが落ちてきます。左官屋さんのお金の取れる仕事はさすがです。きっと、このくらいの広さなら10分で塗り終わるでしょうね。
予定ではとっくに塗り終えて、カルトンの穴開けまで進めるつもりでしたがそれはちょっと無謀でした。作戦変更です。
今日は先にコテ板作りをして、来週と2回に分けて塗っても良かったのでが、
放課後の延長戦を1時間やりました。天気予報で明日は雨とのこと。だとすると今日中に塗り終えねば。延長戦決行です。
余ったセメントは庭のオブジェを作るのに使いました。使ったセメントは20kg袋4袋でした。次回は石灰モルタルを塗り、描画用の壁を作ります。
砂はホームセンターで洗い砂を一袋購入しましたが、全然足りませんでした。急遽、鉄棒の砂場から拝借。洗って使うべきでしたが、下塗りなので可としました。砂の目が細かく、生徒には塗りやすかったようですが、ゴミや枯れ草が混じっていて一緒に練り込んでしまいました。
水を加えて、鍬で練り上げます。これが結構な重労働です。
左の鍬は、実は庭掃除用の草取り用の鍬、左側は畑仕事用のもの。チョッと使いにくいのですが、我慢、我慢。
ふねがちょっと小さく使いにくく、もっと大きなものにすれば良かったと後悔しました。
水の分量は、砂の含水量との関係できっちり量れずいい案配でやめます。ちょうど良い堅さは耳たぶの感じだと聞いたことがあります。加水していくとは或る一定のところで急激に緩くなります。
左官屋さんの使うモルタルは垂れてくるくらい柔らかいのですが、それは作業効率を優先させ、亀裂ぎりぎりのところまで緩めるからでしょう。
フレスコで使うモルタルはそれに比べ固めです。
コテの使い方も難しいようです。先の尖った方を使って平にしようとする傾向があります。コテの腹を使ってモルタルを拡げる感じなのですが。まあ、習うより慣れろということですね。
2時間でだいたい塗り終えました。ここで、カルトンの転写をすべきでしたが、タイムアウト!。転写は次週に持ち越しです。そのため、カルトンの下書きは毎回移さなければならなくなりました。初めに塗ったところはもう描写できる状態で、転写をしておけばずっと残ったのですが。下絵の穴開けも未だなので仕方ありません。フレスコの制作は作業の分配と時間との戦いだと実感しました。
石灰は一袋のおよそ3/4を使いました。
下に段ボールを敷き上から千枚通しで形にそって穴を空けていきます。
穴の間隔は広過ぎず、狭過ぎず。点が大きくなると形の込み入った場所は判別不能になります。反対に小さくてもになっても同じです。切り取られない程度でしょうか。形の目安を移すことが目的です。