手口 |
絵画購入を装い、その代金の2倍以上の金額を偽米国為替を送り付ける。購入代金との差額を運送業者などの銀行口座に返金させる。それが騙し取る金額である。作品の詐取が目的ではないので、偽為替を受け取った本人は詐欺とは気付きにくい。 |
特徴 |
犯人の使うメールはどれもyahoo.comである。 |
メールでは所々、ミススペルが見られる。(I am→i am , a bit of→abit of と表記されるなど) |
電話の声は男性で、ネイティブの発音はしない。早口で聞き取りにくい。
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アメリカ在住と思わせながら、偽郵便為替入った封筒にはナイジェリアの切手が貼られている。 |
Mary SimmonはVenus Simmonの場合もある。 |
情報 |
昨年2月頃から、連続してJeff Simmonの記名で偽米国為替が出回っている。 |
直近では、昨年12月26日つくば学園郵便局が同一物を偽造と見破り、被害を未然に防いでいる。 |
郵政公社ゆうちょのHPには警告の記述が大きく出ている。 |
http://www.yu-cho.japanpost.jp/n0000000/nj000700.htm |
ここのサイトではでは直ちに警察に連絡せよと警告してある。http://www.grafikboerse.de/ausstellung/infos/falle_International_Postal_Money_Order.htmドイツ語なので、英語日本語などに変換してご確認下さい。日本ではまだ、このグループの警告は見当たらない。今後、拡大する可能性が十分考えられるので、画家の方は注意をしましょう。
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透かしは印刷してあり、精巧な物とは言いがたい。本物と比較すれば、真偽は比較的簡単に判定できる。 |
経過 |
詳しい経過はこちら
12月 7日 Mary Simmonを名乗る人物より作品購入打診メール。
12月31日 Jeff Simmonを名乗る人物より偽為替が送られてくる。
1月 6日 郵便局で米国為替換金。
1月10日 指定されたベルギーの銀行口座に返金。
1月11日 詐欺と確信。
1月12日 郵便局が偽米国為替と判定。
1月13日 送金停止手続きを行う。
1月27日 送金停止完了し返金される。詐欺事件未遂に終わる。
1月30日 郵政監察官来訪。証拠品(封筒)提出。事情聴取、調書作成署名捺印。
2月 2日 郵便局に返金完了。証拠品提出、所有権放棄書類署名捺印。
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偽米国為替は国内でかなり発見されているらしい。旅行家白川由紀氏のによれば、昨年2月私と全く同様の手口の詐欺未遂に遭遇。東京西部の郵便局でJeff Simmonの偽為替が数十枚見つかって郵便局が警戒していた最中であった。昨年12月の筑波学園郵便局の物もこれと同一ではないか。偽為替情報がうまく現場の郵便局に伝わらないほど日常化していて、その多さを物語っているのではないか。あるいはただ単に危機感の希薄ということか。これがニセ札だったら、大騒ぎだ。昨年5月、関西の郵便局で偽為替対策の徹底を怠ったとして、郵便局長が処分されている。
偽為替の判別は結構、簡単で瞬時にできる事が解った。それにも拘らず郵便局が不注意で見落とし換金してしまうと、資金の回収は困難となる。当然、郵便局は見落としたという自分の過失にも拘らず弁済を求めてくる。勿論、当然、拒否。ゆうちょHPでは「疑わしい物は郵便局に相談しろ」と言っているが、現場の郵便局は偽造を見抜けず、偽造為替を現金化し、騙されるのである。嘘みたいなほんとの話である。
窓口で「お客さん、困りますよ。こんな偽物を持ち込んじゃ。ちょっと、こちらへ。」となれば、「えっ、本当ぉ?」で、済むのだ。しかし、郵便局が現金化した後、金が犯人に渡ってしまうとその損害を誰が支払うのか。となると、話はややこやしくなる。犯人は私から作品をだまし取るのが目的ではなく、郵便局から金をだまし取るのが目的だから、私は善意の第三者の立場を主張する。郵便局は基本線の持ち込んだ本人に返金を求める。でも、ない物はない。払えない物は払えない。電話で確認したら本物だって、言ったじゃん。今さら偽物だって言っても遅いよー。どーすんの?そんな訳で、詳しい経緯はこちら。
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