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箔磨きは完全に下地が乾いてからでも構いません。 通常、箔下とのこが磨きに耐えられる硬さに戻ったら磨きを開始します。この時下地は水分を含み幾らか弾力を持ち、瑪瑙石のとおりに凹み、一層強く輝きます。 磨きのタイミングは、難しいです。均一に下地が乾かず、生乾きの場所を磨いてしまい、下地を崩して失敗する事があり、注意が必要です。乾燥の具合は見た目では分からないので、瑪瑙棒で下地を叩きます。金属音がすれば磨き始めます。 |
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始めは軽く石の重みだけでなぞるように磨きます。 |
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徐々に強く、均一に磨きます。一層輝きが増します。 |
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一通り磨き終え、箔が剥がれたところを修正します。補修場所の大きさに箔を切り、準備します。 強く息を吹きかけ、曇りが引く前に箔を載せ、瑪瑙棒で磨きます。 |
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瑪瑙石で傷つけたりと、必ず補修の場所は出てくるものです。 この作業はどこまで補修するか、時間と相談して決めます。 |
こちらは、箔下とのこを厚く塗りすぎて、失敗した例。 吹き出物のように画面が激しく凸凹しています。紙ヤスリで全て削り落とし、とのこからやり直ししました。 |
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箔の補修が終わったら、不要部分を紙ヤスリで落とします。 |
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小さく切って、刻み線の形に沿って落とします。 |
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慎重に作業を進めます。削りかすで金背景部を傷つけないように注意します。 ↓削り終わりました。次は彩色に移ります。 |
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修正個所を水で濡らします。 |
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濡れた上にくずの金箔、手頃な大きさに切った箔を置きます。 |
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和紙を上から重ね、瑪瑙で磨き、箔を固定します。 |
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和紙を外して瑪瑙で磨くと補修箇所は境目が見えなくなります。 |
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補修前 |
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水で濡らす。 |
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箔を付ける。 |
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補修後。 |