リタイアメントビザとは

リタイアメントビザ(Oビザ)、またはロングステイビザ(O-Aビザ)は、退職者向けのビザで、発給条件としては

  • 50歳以上
  • 80万バーツ以上の預金(または相当する年金)がある
となってます。
ビザの有効期限は1年です。有効期限が切れても、その時点で80万バーツ以上の預金があれば更に1年の更新が可能です。
退職者向けビザなので、働くことは許されてません。

リタイアメントビザとロングステイビザは似ていますが、日本で取得できるものがロングステイビザで、タイで取得できるものがリタイアメントビザと名前が違い、取得条件も違います。

リタイアメントビザ取得方法

日本でロングステイビザを取得しようとすると、非常に大変です。
大使館のHPに書いてありますが、預金証明書、無犯罪証明書、健康診断書が必要で、無犯罪証明書は公証人役場での証明が必要です。
実際に日本でロングステイビザを取ったという方にお会いしましたが、かなりの手間と時間がかかるようです。

一方、タイで取得できるリタイアメントビザは手続きが非常に簡素です。
その場合に必要になるのは、タイの銀行に80万バーツ以上預金してある残高証明書。……だけだったりします。日本とはえらい違いですね。
なので問題は、どうやってタイの銀行口座を作るかという点に絞られます。

タイ語学校のビザ担当の人(が銀行に)に聞いてみた所、「教育ビザでタイに滞在している人は、タイに滞在して3ヶ月以上経過していれば口座を作れる」とのことでした。
まあ大したことのない制限ですが、口座が出来るまでの間の生活資金を手持ちで持っておく必要はあります。

タイで銀行口座を作る

タイの銀行に口座を作る時に必要なのは、

  • 住所、および携帯電話の番号
  • 最初に入金するお金
  • 台帳およびカードの実費(300バーツ)
です。
住所については、ホテルだと疑われるかもしれません。
携帯電話も必須のようです。銀行はどこでもロンダリング疑惑を考えており、タイのような発展途上国は狙いやすいので日本以上に警戒しているようです。
という訳で、リタイアメントビザに必要なものは、突き詰めていけば携帯電話ということになるかもしれません。

口座が出来たら、後は80万バーツ以上を振り込むだけです。
日本から80万バーツ(240万円ほど)を現金で持ってくるのはリスクが大きいでしょうから、銀行振り込みを選ぶと思います。
日本の銀行の方でも、海外に大金を送金する時はロンダリングを疑われます。振り込み用紙には送金先銀行の住所を書くことになってますが、タイの銀行のホームページでは住所を公開していません。口座を作った時などに、銀行の住所や銀行コードが書いてある紙をもらっておきましょう。日本から送金する時に必要だと言えば、すぐにくれます。

ちなみに、チェンマイには日本語が分かる店員がいる銀行があったので、口座を作る時のやりとりは通訳無しでも済ませられました。

リタイアメントビザ取得

銀行に預金ができて送金が済めば、あとは残高証明書を取って申請料を払うだけでリタイアメントビザの取得が可能です。このとき、

  • 80万バーツ以上の預金をして3ヶ月以内だと、最初に3ヶ月の暫定ビザが発給され、3ヶ月後に再び残高を確認してから残り9ヶ月の正式なビザが発給される。
  • 80万バーツ以上の預金をして3ヶ月以上経過していると、1年間のビザが発給される。
というルールになっているようです。
3ヶ月以上の預金を確認するのは、ビザを取るためだけに短期に金を借りるのを警戒しているのだと思われます。

私は、預金してから3ヶ月経過する方を選びました。
銀行に行って「リタイアメントビザに必要だから残高証明書を作って欲しい」と言ったら、数百バーツの手数料で作ってもらえました。残高証明書の有効期限は1週間なので、1週間以内にイミグレーションでビザ手続きをしなければなりません。
私の場合は教育ビザの終了手続きと同時にリタイアメントビザに切り替えなので、学校のビザ担当の人と一緒にイミグレーションに行きました。ビザ申請は時間がかかるので、朝早く(8時)から行かないと申請が打ち切られてしまう場合もあるそうです。

イミグレーションでは住所や電話番号などを聞かれましたが、難なく許可がおりました。 発給されたリタイアメントビザはハンコにサインがしてあるものです。

ロングステイビザ
日本で取得した教育ビザが偽造防止にホログラムも入っているシールだったのに比べるとちょっと貧相ですが、必要な手続きが大幅に短いのでこんなものでしょう。