楽しかった東演とのお花見
 
 4月6日に恒例の東京労演のお花見がありました。
 労演の花見は毎年、違う劇団の俳優さんと芝居を肴にお酒も入れて人生を充電することです。そんな中でも今年の花見は例年と趣向が違い、東演パラータで佐藤史郎氏の作・演出『崖下の幸福』を観劇後、近くの公園に佐藤さんをはじめ芝居に出演した大勢の俳優さんと東京労演の会員ばかりか一般の観客も巻き込んで繰り出したことです。
 
 劇団からバーベキューセットを持ち出し制作の方が煙いのをがまんして炭火で特上の牛肉やニンジンを真っ黒にしながらの奮闘も大勢の胃袋に砂に水のごとく吸い込まれなかなか全員に渡りません。
 そんな騒ぎもありますがそこは労演の花見!。参加者の自己紹介が始まりました。佐藤さんが最初に挨拶を行い「芝居の企画のねらいはみなさんの感想を覗ってから話しましょう」と観客につなげました。
 
 しばいのあらすじは「年老いた母親の病気で久しぶりに3人の子どもが実家に集まり、お母さんの看病のこと頑固者で自分勝手な親父の身の回りの面倒を誰がみるのかをめぐり、それぞれの立場から葛藤が繰り広げられます」
「重いテーマだがあまり暗くならずに見れた」「自分の立場と重ねて観ていた」「ちょっと佐藤さんは欲張りすぎたのではないか」などなど・・・。たくさんの感想が出る中、お花見の宴はあちこちで盛り上がってきました。
 
 労演の会員ではない参加者が大勢で飲んだくれての花見は初めて参加したという人がいて、「労演では毎年このような花見を年によって井の頭公園や飛鳥山などへ繰り出して楽しくやっているので労演に入会して」と声をかけると楽しいから入会しますと直ぐに応えてくれました(その後、事務所に3人で入会の電話が入りました)。あっという間に2時間が過ぎ1次会はお開きになりました。散会してから佐藤さんの企画のねらいを聞いていないのを思い出しました。
  文責 渡辺 政次