東京労演
   2010年 下半期 作品紹介
7月 8月 9月 10月 11月 12月
 
    ◎  七   月
 
●『壁の中の妖精』 (木山事務所)


  作・演出/福田善之
  出演/春風ひとみ 演奏者2名

   5年ぶりの再演。おそらく今回が最後の公演になる可能性が強いだけに、一層水準を高めて珠玉の舞台を期している。
  副題の「生きているってこんなに素晴らしい」の絶唱を、観客とともに歌いあげたいと願っている。

     ストーリ
    舞台はスペイン戦争後のアンダルシアの小さな村。
  フランコの独裁政権による処刑を免れるため、夫を壁の中にかくまい、30年間支え励まし続けた妻と娘。
  史実の記録(フレーザー著「壁に隠れて」長谷川四朗訳)をもとに、
  激動の中で必死に生きた家族をいきいきとユーモラスに描く。

       6月30日〜7月3日  あうるすぽっと


●『ダモイ〜収容所から来た遺書』  (トム・プロジェクト)
 作/辺見じゅん 脚色・演出/ふたくちつよし   演出/黒岩亮
 出演/下條アトム 新納敏正 大出勉

   2005年に平田満主演で初演され評判を呼んだ作品。
  シベリア抑留を描いた作品で主人公山本がダモイ(帰国)直前に病にかかり帰国がかなわなくなり、家族との再会を「遺書」という形でしか実現できず。
  文書の持ち出しはできず。戦友が文面を暗唱して家族のもとに届ける。

  

                     7月7日〜11日 東京芸術劇場小ホール2

●『彦六大いに笑う』       (海流座)
 作/三好十郎 演出/米倉斉加年
  出演/米倉斉加年 尾鼻隆氏 助川汎
     山梨久国 上野日呂登 溝口貴子
     青山景子 津田美穂

  昭和初期の新宿を舞台とした話。デパート建設のため立ち退きを強いられている一廓。
 二階のビリヤード場と階下の酒場が舞台。ビリヤードの主人公彦六は立ち退くまいと申し合わせた一廓の代表である。
 多くの店はわずかな金を掴まされ立ち退き、この一廓は廃墟のようである。彦六の娘、息子、土地ブローカー、暴力団、それぞれが自分の営みをぶっつけあってうごめいている!


                7月23日〜25日  紀伊國屋ホール

7月の公演日時の詳細はここをクリック





◎「ページの先頭」へ戻る

 
    ◎  八   月
 

●『昭和の子供』     (青年座)

 作/西島大  演出/千田恵子
 出演/大家仁志 津田真澄 山賀教弘
     児玉謙次 野沢由香里 高義治
     井上智之
     
   昨年創立55年を迎えた青年座は、これまでの歴史を検証することで創立理念に立ち返り、今後の創作活動に活かそうと、
 青年座創作劇運動の礎を築いた椎名麟三ら6氏の作品群の中から秀作を厳選し上演する「青年座・セレクション」と題したシリーズ企画をスタートさせた。
 今年の第2弾が、1961年に上演された西島大の自伝的戯曲『昭和の子供』。
 人には過去がある。葬りさりたい過去がある。1960年、日米安保条約をめぐる大政治闘争は、無理に眠らせていた「私」の過去を蘇らせた。
 太平洋戦争終結を境に大きく揺れた思想の振り子が再び揺れ始め、激動の日本に封じ込めていたはずの「昭和の子供」の血潮がたぎりだす。

        8月25日〜29日         青年座劇場


●『香 華』   (新 派)

 原作/有吉佐和子 脚色/大藪郁子
 演出/石井ふく子
 出演/水谷八重子 波乃久里子 佐藤B作 他
    
   男性遍歴をくりかえし母性を持たない母郁代と、女の幸福を夢見ながらも母の為にそれが叶えられない娘朋子、愛憎の絆に縛られた母娘の数奇な人生を情感豊かに描く。


             8月5日〜22日      三越劇場

8月の公演日時の詳細はここをクリック




◎「ページの先頭」へ戻る

       ◎  九    月


●ミュージカル『樫の木坂四姉妹』  (俳優座)
  作/堀江 安夫  演出/袋 正
  出演/大塚道子 岩崎加根子 川口敦子
     河原崎次郎 武正忠明

   2000年、長崎。葦葉家には被爆者の老三姉妹がいた。
  その姉妹の生活を撮り続けているカメラマンが、葦葉家に通っていた。
  ある時洲崎が部屋にあるピアノについて末娘のゆめに尋ねた。
  それは原爆で亡くなったゆめの双生児だった姉のために買ったものだった。
   あれから55年、四姉妹が幸せに暮らしていた過去にさかのぼるのだった。
  大塚、岩崎、川口の三女優がメインで競演するのは始めてです。
  正統派新劇。社会派の堀江氏が俳優座に書き下ろした新作。

       9月20日〜10月3日   シアターχ


●『日本人のへそ』 (テアトル・エコー)
 作/井上 ひさし 演出/熊倉 一雄
    出演/熊倉一雄 安原義人 きっかわ佳代 永井寛孝
     溝口敦 落合弘治 多田野曜平 川本克彦

   アメリカで吃音治療を研究してきた教授が、小劇場を借りて実践する新しい治療法。
  それは患者の吃音の原因となったトラウマを劇にして本人に演じさせるというもの。
  本日の主役は浅草のストリッパー、ヘレン天津。
  故郷の岩手から集団就職で上京したヘレンの波瀾万丈の半生を吃音症患者たちが演じる音楽劇。
  めくるめく劇中劇と繰り返されるどんでん返しのうちに、日本の権力構造が浮かび上がる。

   テアトル・エコー1969年初演の大ヒット作を再演します。   熊倉一雄がNHK「ひょっこりひょうたん島」で知り合った放送作家井上ひさしに執筆を依頼して生まれた処女戯曲です。
  破天荒で型破りと観客の度肝を抜いた伝説の抱腹絶倒ミュージカルが、当時の熱量そのままに、時代の閉塞感を打ち破るがごとく、
  およそ40年の時を経て蘇ります。「喜劇」と共に「小劇場」にこだわり続けてきたエコーが小屋芝居でお届けする本家の味にご期待ください。

            9月18日〜10月3日   恵比寿エコー劇場


● 『鬼灯町鬼灯通り三丁目』   (トム・プロジェクト)
     作・演出/東憲司 演出/ジョン・ケアード 
    出演/川島なお美 大西多摩恵 富樫真 真山章志

   戦後間もない1946年、多くの引き上げ者であふれていた博多の街。
  復員してきた松尾大吉が妻・弥生の元に返ると、そこには二人の女・番場と小梅が居候していた。
  弥生たちは大吉が死んだものと思い込み、既に葬式も済ませていた。
  さらに弥生が本当に待っていたのは戦争のどさくさで結婚してしまった大吉ではなく、番場の息子・裕介だったことが判明する。
  鬼灯に囲まれたその家で、大吉、弥生、番場、小梅はそれぞれの思いを抱えながら共同生活を始めるのだった……。
  時代に翻弄されながらも、奇跡を起こそうとした逞しい女達の物語……

         9月28日〜10月3日   赤坂レッドシアター

9月の公演日時の詳細はここをクリック




◎「ページの先頭」へ戻る


       ◎   十    月 

 

●『夢千代日記』 (前進座)
  原作/早坂暁 台本/志村智雄 演出/志村智雄 橋本英治
  出演/今村文美 他
       
   山陰の山あい、余部鉄橋を超えたあたりの、忘れられたような町・湯の里温泉。はる屋はその町の小さな置き屋である。
  そこには、芸者の菊奴や金魚、賄のスミといった、哀しい過去や心に傷を負った女たちが肩を寄せ合うように暮らしていた。
  亡き母の跡を継いだはる屋の女将・夢千代はいつも自分のことより周りのことを気遣いながら生きてきたのだが、その身体は病気に蝕まれていた。
  そのはる屋に見知らぬ男・静馬が迷い込んできた。
  彼はまったく記憶を失っていたのである。そして何時しか過去をすて夢千代のいるこの町で暮らすことを望むようになる。
  そんな折、神戸から山陰に進出しようとするヤクザの沼田らが入ってくる。ところが沼田はあの広島のピカの日に、夢千代の母に助けられていた・・・。

              10月15日〜24日   前進座劇場


●『どろんどろん―裏版「四谷怪談」』 (民 藝)
  作/小幡 欣治 演出/丹野 郁弓
  出演/大滝 秀治  鈴木 智  稲垣 隆史
     塩屋 洋子  桜井 明美   他

   小幡欣治の新作。民衆のドラマともいえる「四谷怪談」の裏側を斬新な切り口で描く意欲作です。
  江戸・文政年間。芝居の道具師である勘兵衛は、近頃、怪談狂言を手がけるたび身の回りに不吉なことが起こります。
  そんな折り、鶴屋南北の新作『東海道四谷怪談』のための仕掛け「戸板返し」や「提灯抜け」などを作ったばかりに、勘兵衛一家は大騒動になります。
  「四谷のたたりか、おそろしや」との周囲の声の中、「首がとんでも作ってみせる」との覚悟でいきまく勘兵衛。
  舞台の仕掛けを発明した道具師の裏方ものがたり。たくましく生きる江戸庶民の底辺の姿が浮き彫りにされます。

    10月15日〜27日   紀伊國屋サザンシアター


●『テーブルに13人』   (NLТ)
  作/マルク・ジルベール・ソヴァージョン 翻訳/佐藤康   演出/竹邑類 
  出演/剣 幸  川端 槇二  木村 有里  平松 慎吾
     川島 一平  加納 健次  高越 昭則紀  真継 玉青

   クリスマスの夜、0時から始める自宅での夕食会の準備に余念のないマドレーヌ。
  夫のアントワーヌはパーティが苦手な様子で、執事と窮屈なタキシードを着込むのに苦労している。
  時間は夜の10時、気の早い客が来訪をはじめ、時間までシャンパンでくつろぐ様に食堂に案内した2人だが、プレゼントを数えているうちに重大な事に気付く。
  招待客を数えるとテーブルを囲む人数が13人なのである。
  キリストの最後の晩餐と同じ人数ではパーティは始められないと、マドレーヌはもう一人の参加者を慌てて探し出す。
  すると欠席の連絡が入り、元の黙阿弥。なんとか13人にしないようにするが、12人になると増えて、14人になると減るという連続でいつまでも13人のまま。
  ブールバール劇のお決まりの夫の愛人や、友人たちの三角関係も入り乱れて、パーティの開催も危うくなるが…。
  

        10月27日〜31日  博品館

10月の公演日時の詳細はここをクリック



◎「ページの先頭」へ戻る


       ◎   十 一    月       



●『真砂女』 (朋 友)
 脚色/瀬戸口郁 演出/西川信廣
  出演/
       
   〜羅(うすもの)や 人悲します 恋をして〜
 鈴木真砂女。明治39年生まれ、平成15年96歳の長逝。
 恋の詩一筋に詠み続けた情熱の歌人「真砂女」その流転と波乱の人生は、現代に生きる私たちに感動を与えます。
 〜来てみれば花野の果ては海なりし〜数々の苦難の中を逞しく生き抜いてきた真砂女、辿りついた花野の向こうにはどこまでも続く青い海が拡がっている。

            11月10日〜14日 俳優座劇場


●『水の手紙 』『少年口伝隊一九四五 』  (こまつ座)
 作/井上ひさし 
  演出/栗山 民也
    出演/新国立劇場演劇研究所修了生
  ヴィオラ演奏 穂高 真奈美  ギター演奏 宮下 祥子

  井上ひさしは、戯曲のみならず青少年のために朗読劇・群毒劇を書いてきました。
 新国立劇場の演劇研究所に書き下ろした「少年口伝隊一九四五 」と山形県民文化祭のオープニングを飾った  群毒「水の手紙 」を装いも新たに上演します。
  少年口伝隊にはヴィオラが生演奏で加わり、美しい調べがさらに作品に色を添えます。
 
           11月13日〜17日   紀伊国屋サザンシアター

●『黄昏』  (青年座)
 作/アーネスト・トンプソン 訳/たかしまちせこ
  演出/出伊藤大
    出演/津嘉山正種 岩倉高子 田中耕二 横堀悦夫 那須佐代子

  青年座では創立40周年記念公演として15年前、創立メンバーの森塚敏と東恵美子により上演。
 劇団の財産レパートリーとして、津嘉山正種と岩倉高子が受け継ぎ、眩しいほどに輝く人生の黄昏時を色鮮やかにお届けする。

           11月20日〜28日   紀伊国屋ホール

11月の公演日時の詳細はここをクリック




◎「ページの先頭」へ戻る

       ◎   十 二    月      

 

●『12月―下宿屋「四丁目ハウス」―』 (民 藝)
 作/小山祐士 演出/高橋清祐
  出演/奈良岡朋子  樫山文枝 日色ともゑ 梅野泰靖

  劇団創立60周年の締めくくりとして小山祐士の処女作を取り上げる。
 1982年、宇野重吉演出で全国の観客に静かな感動をあたえました。
 不況とファシズムの足音に揺れ動く昭和初頭。
 帝大出身の九城間弓は、機械会社の要職を辞して妻の扶可子とともに上京。
 本郷で学生相手の下宿屋「四丁目ハウス」をはじめます。ところがエリート官僚の弟が財閥令嬢との縁談をたてに下宿屋の廃業を迫ります。
 大学は出たけれど職のない青年、ストライキの先導者など下宿屋の人間模様も波乱含みな展開に……。


          12月3日〜20日  三越劇場


●『松竹日生歌舞伎』  (松竹)
1 通し狂言 「摂州合邦辻」
    出演/菊五郎 松録 菊の助

2 春をよぶ二月堂お水取り 「達陀」
   出演/松録 時蔵

           12月2日〜25日 日生劇場


●『百枚目の写真』一銭五厘の横丁  <トム・プロジェクト)
 作/児玉隆也 脚色・演出/ふたくちつよし
  出演/大西多摩恵 鳥山昌克 田中壮太郎

  1975年、児玉隆也著、桑原甲子雄写真で出版され話題になった本。
 タイトルの「一銭五厘」とは、当時召集令状の葉書が一銭五厘だったことに拠る。
 一銭五厘の薄っぺらな葉書一枚で、東京の人情豊かな下町から夫や息子が戦場に消えていき、残された家族の生活が変貌していく姿を写真とルポルタージュで克明に記された本のなかに、平凡な生活の中に庶民のかけがえのない家族の絆、体温を感じさせる。
 声高に戦争の罪などを問うわけでもなく、ただ真摯に生きる家族の姿を淡々と描くこの書の中に、これからの生きるヒントがいくつも隠されている。
 人間の営みを凝視し続けてきた、ふたくちつよしが。戦後65年の節目に贈る平和の願いを込めての物語。

       12月8日〜12日  紀伊国屋ホール



12月の公演日時の詳細はここをクリック

◎「ページの先頭」へ戻る

 
東京労演の紹介に戻ります。