東京労演
   2011年 下半期 作品紹介
7月 8月 9月 10月 11月 12月
 
    ◎  七   月
 
●『未だ定まらず』 (演劇集団 円)


  作・演出/前田司郎
  出演/野村昇史 福井裕子 磯西真喜 田原正治 入江純
     秦由香里 吉澤宙彦 玉置祐也 千葉三春 戎哲史

   実は定まっていることなど何一つ無いのかも知れない。
  この公演に関してもそうだし、人生のようなものにしてもそうだ。
  いったいどんな話になるのか、どういう芝居になるのか全くもって未定なのです。
  別に決めてしまうことも出来ますが、そうしたくないのです。
  何が出てくるかわからない面白さこそ、この公演の意味ではないか、と思うからです。
  どうせなら、無難なものよりも、ぼろぼろに破綻したものの方が良い。
  何も考えずそういう勇気を持てるのも今のうちでしょう。
  稽古が始まったりしたら、無難にしようと思う保守的な心と戦わないといけないです。
  今の勇気を持ち続け、冒険心に満ちた、面白い作品になりますように。

          6月29日〜7月3日  ステージ円


●『風と共に去りぬ』  (東宝)
 原作/マーガレット・ミッチェル 脚本/菊田一夫 潤色/堀越真
  演出/山田和也
 出演/スカーレット・オハラ=米倉涼子
     レット・バトラー=寺脇康文
     メラニー・ウィルクス=紫吹淳
     アシュレイ・ウィルクス=岡田浩暉  他

   1861年、アメリカ南部ジョージア州、裕福な農園主の娘・スカーレット(米倉涼子)は、思いを寄せていた上流階級のアシュレイ(岡田浩暉)が結婚することを知って愕然とし、園遊会の席で傍若無人な振る舞いをする。
  そんな光景を目にしたバトラー(寺脇康文)は、自分に似たものを感じ、密かにスカーレットを愛し始める。
   しかしスカーレットは、アシュレイの婚約者であるメラニー(紫吹淳)に対する激しい嫉妬心から、当てつけにメラニーの兄チャールズとの結婚を選択する。
  結婚生活も束の間、南軍として出征したチャールズは還らぬ人となり、スカーレットは未亡人となってしまう。
  慈善バザー会場で、突然現れたバトラーの飾り気の無い言葉に心は激しく揺れるが、忍び寄る戦火は二人のロマンスを許さなかった。

                     6月18日〜7月10日 帝劇

●『アパッチ砦の攻防』       (東京ヴォードヴィールショー)
 作/三谷幸喜 演出/永井寛孝
  出演/佐藤B作 佐渡稔 市川勇 たかはし等 大森ヒロシ
     あめくみちこ 山本ふじこ 市瀬理都子 フジワラマドカ 金澤貴子
 【客演】角野卓造 斉藤清六 沖直未 小林美江

   日曜日の午後、高級マンションのリビングルームで、娘が父親に結婚の報告をしている。
  「絶対幸せになるからね」「当り前だろう、ばか」くつろいだ雰囲気の中、娘は婚約者を呼びに行く。
  そこへゴルフバックを担いだ男が入ってくるが、どうも様子がおかしい…。
  平和な家庭に次々訪れる人物が、あれよあれよと巻き込んでひっかき回すシチュエーションコメディ

                2011年7月22日(金)  北とぴあ・さくらホール

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    ◎  八   月
 

●『青空の休暇』     (フオーリーズ)

 原作/辻仁成  脚色/中嶋淳彦 演出/鵜山仁
 出演/駒田一  宮川浩   井上一馬  他
     
   真珠湾攻撃から50年後――かつて攻撃のため、大空に飛び立った3人の若者たちも、今や75歳。
  自分たちが攻撃をしたパールハーバーを見ようと再びハワイへ旅立った。
  それぞれが胸に深い傷を抱えながらも、慣れない海外旅行に右往左往の3人組。
  そして碧い空のハワイで、真珠湾攻撃の戦闘で使われ不時着した九七式三号艦上攻撃機と出会うのだが…。

        8月10日〜14日         紀伊國屋サザンシアター


●『姑は推理作家』   (NLT)

 作/池田政之 
 演出/池田政之
 出演/十朱幸代 矢崎滋 金子昇 小沢真珠 (以上客演)
    平松慎吾 川島一平 永田博丈 阿知波悟美 小林勇樹 杉山美穂子 眞継玉青
    池田俊彦 藤川恵梨 安奈ゆかり 桑原一明 大澤祐介 坂下信人 山本和仁

   一世を風靡した女流ミステリー作家と、その嫁の女優を主人公に、三越劇場で彼女の新作が舞台化される。
  作家は宣伝のため「大嫌いな嫁を舞台上で殺してみせますが、完全犯罪です」と言ったところ、実際に上演中に殺されたのは別人だった。
  劇場支配人、出演者、ご覧になるお客様を巻き込んでの、三越劇場をそのまま舞台とするミステリーコメデイ。
  真犯人は誰なのか……?嫁姑の仲はいかに……?
             2011年8月13日(土)〜22日(月)      三越劇場

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       ◎  九    月


●『キネマの天地』  (こまつ座)
  作/井上ひさし  演出/栗山民也
  出演/麻実れい 三田和代 秋山菜津子 大和田美帆
     木場勝己 古河耕史 浅野和之

   一九三五年、女優松井チエ子、謎の死から一年。   築地東京劇場に、小倉虎吉郎監督に呼ばれて集められた四人のスター女優たち!
  一年前『豚草物語』の上演時、彼の妻であり出演女優であった松井チエ子が舞台上で頓死したのである。
  死後見つかった彼女の日記には「わたしはK.T.に殺される」と記されていた。
 殺人? 犯人はこの中にいる?
 うだつがあがらない万年下積役者を刑事に仕立て、松井チエ子殺人事件真犯人追及劇『豚草物語』の幕が開く。

       2011年9月5日(土)〜10月1日(月)      紀伊國屋サザンシアター


●『ワーニヤ伯父さん』 (俳優座)
 作/アントン・チェーホフ 訳・演出/袋正
    出演/大塚道子 阿部百合子 若井なおみ
     小澤英恵 加藤佳男 島英臣 志村史人 林宏和

   劇団俳優座が創立70周年を迎える2014年まで、俳優座が大切にしてきたレパートリーのひとつ、チェーホフ作品を毎年1作品上演。
  その第1弾『ワーニャ伯父さん』はチェーホフ作品に造詣の深い袋正の翻訳・演出です。若手を中心にベテラン勢が脇を固めるキャスティングにもご期待ください。
  義弟への仕送りの為身を粉にして働いてきたワーニャ伯父と彼を献身的に支えてきた姪ソーニャ、大学教授を引退して都会から帰ってきた義弟らの田舎の生活を通して人生の希望や挫折、忍耐を描いたチェーホフ4大戯曲のひとつ。

            2011年9月14日(水)〜29日(木)   俳優座5階稽古場(六本木)

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       ◎   十    月 

 

●『あとは野となれ山となれ』 (トム・プロジェクト)
  作/水谷龍二 演出/高瀬久男
  出演/竹下景子 宇梶剛士 岸田茜
   
   主婦にも定年があって然るべきだ。彼女はかねがねそう思っていた。赤城万里子、当年とって55歳。
  ようやくその時が来た。
  ぐうたら息子が就職し、プロゴルファーの夫は愛人宅に入り浸り。
  万里子は離婚覚悟で家を飛び出した。行先は決まっていた。
  万里子が十年前から贔屓にしていた旅一座である。子供の頃から時代劇が好きだった万里子の若き夢が叶うのだ。
  向こうの承諾も取り付けていた。そこは年の功、十七、八の小娘だはない。
  万里子の第二の人生が、希望に溢れてスタートしたかに見えたが、世の中そんなに甘くない。
  そのたび一座は解散寸前だった。一言でいえば座長の暴走に座員は付いていけず、反旗を翻したのだ。
  残ったのは若い女座員一人。
  万里子は大見得を切って家を出てきた手前もあり、ここは何としても一座を立て直したいと思った。三人のちぐはぐな同居生活が始まった……。

  ( 本多劇場)


●『同居人』 (名取事務所)
  作/別役実 演出/K.KIYAMA
  出演/吉野悠我 森尾舞 三谷昇 児玉泰次 他

   或る部屋に男がひとり住んでいる。
  リビングルームを共有する隣の部屋にも、いつの間にか女がひとり、住み込んでいる。
  それぞれにそれぞれを怪しみながら、共同生活がはじまる。二人とも離婚しており、時に相手を元の妻、元の夫と間違えることで、関係をややこしいものにしている。
  そこにある日、男には「女の叔父」、女には「男の叔父」と名乗る、介護を必要とする老人が担ぎ込まれる。
  男も女も「自分の叔父だったら追い出してやるんだが」と思いながら、立場上そうできないでいる。
  しかも、悪化して破滅に至りそうだった男と女の仲が、決してよくなったとはいえないものの、徒にとめどもなく持続されていく。
  抜き差しならないものになってゆくのである。

                 (俳優座劇場)


●『カミサマの恋』   (民藝)
  作/畑澤聖悟    演出/丹野郁弓
  出演/奈良岡朋子 千葉茂則 他

   津軽地方に存在する民間の祈祷師、カミサマ。
  自身の身体に神霊を降ろすイタコと違って、カミサマは神と対話するという形で相談者にアドバイスを与えます。
  病気や家庭の不和、破産などの肉体的・精神的苦悩をきっかけに信仰の道に入り、霊的な能力を授かるといわれています。
  人びとの心をマッサージし「癒し」に導くカミサマの、のっぴきならない壮絶なドラマのはじまりです……。

           (紀伊国屋ホール)

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       ◎   十 一    月       



●『アマデウス』 (松竹)
 作/ピーター・シェファー 演出/松本幸四郎
  出演/松本幸四郎 武田真治 内山理名 他
       
   1823年、晩秋のウイーン。
  街中で「モーツァルトの死はサリェーリの暗殺によるもの」という信じがたい噂が囁かれていた。
  しかもその噂の出所は、サリェーリ自身であるという。
  既にモーツァルトの死後32年が経過していた。70歳に達するサリェーリは衝撃的な告白を始める…。

                 ルテアトル銀座


●『出番を待ちながら』  (木山事務所)
 作/ノエル・カワード 訳/高橋知伽子
  演出/末木利文
    出演/見た和代 新井純 加藤土代子 長内美那子
    大方斐沙子 堀内美希 山本与志恵 他

  すべての場面が、ロンドン郊外にある引退した女優たちが住む慈善ホームのリビングで展開される。
 かつての名女優二人の息詰まる葛藤と和解を縦軸に、サンルームの建築のプロセスを横軸に、個性的な女優たちの喜怒哀楽に満ちた生活をユーモラスに活写して、晩年に向かう人びとの哀歓をしみじみと感じさせる。
 06年初演され、好評で再演、再々演を重ねている。  

         (あうるすぽっと)

●『ある馬の物語』  (俳優座)
 原作/トルストイ 脚色/マルク・ロゾーフスキー 訳/訳/桜井郁子
  演出/真鍋卓嗣
    出演/小山力也 可知靖之 脇田康弘 蔵本康文
       香野百合子 田中美央 斉藤淳 林宏和

   俊足で出自も良い名馬ホルストメール、彼は生まれながら体に「まだら模様」があることで人間からも仲間たちからも迫害を受けてきた。
  やがて彼はいななくことを放棄し、人間という生き物について考察するようになる。迫害・差別・いじめ……人間の欲望、エゴを真っ直ぐに表現した作品。
  
         (あうるすぽっと)

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       ◎   十 二    月      

 

●『思案橋』 (民 藝)
 原作/藤沢周平 脚本/吉永仁郎 
  演出/高橋清祐
出演/塩屋洋子 日色ともゑ 水谷貞雄 西川明 他

  「深川暮色」「海鳴り」につづく吉永仁郎の藤沢周平文学の劇化第3作。
江戸日本橋は小舟町の裏店に展開する恋とサスペンスのものがたり。
掘割が大川(隅田川)にそそぐ河岸の町、そこに住むさまざまな人たちの半月が描かれる。
初秋の夕暮れ、人目を避けて女のもとへ駈け込んできた若い男とそれを追う十手の男たち。
退屈な日常をくりかえす裏店に、次々と不気味な出来事が……。


          12月10日〜20日  三越劇場


●『12月歌舞伎』  (松竹)
1 昼の部 「碁盤忠信(ごばんただのぶ)」  出演/染め五郎、海老蔵
        、茨木(いばらき)出演/松緑、海老蔵
    
  2 夜の部  「錣引」(しころびき)   出演/染め五郎、松録
          口上(こうじょう)    出演/染め五郎、海老蔵、松録
          勧進帳(かんじんちょう)」出演/海老蔵、松録,染め五郎、
   
           12月10日〜21日 日生劇場


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