東京労演
2012年 下半期 作品紹介
◎ 七 月
●『しみじみ日本・乃木大将』 (こまつ座) 彩の国さいたま芸術劇場大ホール ●『重力』 (トム・プロジェクト) 赤坂レッドシアター ●『ガリレイの生涯』 (円) シアタートラム 7月の公演日時の詳細はここをクリック
◎ 八 月
●『芭蕉通夜舟』 (こまつ座) 作/井上ひさし 演出/鵜山仁 出演/坂東三津五郎 他 物静かな深川へ居を移し、談林俳諧に決別し、俳号を好きな木にちなんで「芭蕉」にかえた、 そして、ひとりぼっちのわびしさ「わび」に目をつけ、そのわびしさに徹して句作を行い俳諧の核心をはかるのであった。 安住をのぞまず、托鉢僧のような乞食行脚。風に吹かれるカンナ屑…空ゆく雲が掛布団…。 紀伊國屋サザンシアター ●『タルテュッフ』 (海流座) 作/モリエール 演出・台本/米倉斉加年 出演/米倉斉加年 尾鼻隆 助川 汎 山梨光国 上野日呂登 溝口貴子 青山恵子 モリエールの代表作。タルテュッフという欺瞞者が信者を装い、大きな家の主人とその母親をまんまとだまし、家屋敷財産すべてをだまし取ろうとする話。 紀伊國屋ホール ●『牡丹燈篭』 (プーク) 作/三遊亭円朝 脚色/川尻泰司 潤色・演出・台本/井上幸子 美しく、哀しく、こっけいで、愚かでなおかつ、いとおしい人間の営みは、くり返し、くり返し今に至っています。 日本の怪談噺「牡丹燈篭」を、愉快に、風流に、妖しく、人形劇の世界で挑みます。 紀伊國屋ホール 8月の公演日時の詳細はここをクリック
◎ 九 月 ●『満月の人よ』 (トム・プロジェクト) 作・演出/東憲司 出演/村井国夫 岡本麗 冨樫真 池田成志 衰退の一途をたどるとりもち職人達吉を取り囲む別れた妻。 そこへ15年ぶりに息子進介が帰ってくる。久し振りの再会の家族……そこへ自殺志願の女が怒鳴り込んでくる……。 4人の奇妙な共同生活が始まる。賑やかに活気づき始める彼らの元に天狗が出たという噂が村に流れる。 家族の絆と民話が重なり合う物語。 紀伊國屋ホール ●『結婚の申し込み』 (東演) 原作/チェーホフ 翻案/伊賀山昌三 演出/原田一樹 出演/大塚道子 阿部百合子 若井なおみ 小澤英恵 加藤佳男 島英臣 志村史人 林宏和 ●『めくらぶんど』 (東演) 作/川村光夫 演出/原田一樹 2011年9月14日(水)〜29日(木) 東演パラータ ●『かもめ』 (トム・プロジェクト) 作/チェーホフ 訳/小田島雄志 演出/真鍋卓嗣 出演/斉藤深雪 齊藤隆介 小笠原良知 安藤聡海 田中壮太郎 他 帝政末期のロシア――。ある夏の日、陽が沈んだばかりのソーリン家の別荘。架設された舞台では作家を目指すトレープレフが書いた芝居が愛するニーナによって演じられることになっていたが、大人は茶番としか見ず真剣に受け取らない。 激高したトレープレフは芝居絵尾中断してしまう。 ニーナは有名な作家トリゴーリンと出会い惹かれていくが…… 俳優座5階稽古場 9月の公演日時の詳細はここをクリック
◎ 十 月 ●『冬の花―ヒロシマのこころ―』 (民 藝) 作/小山祐士 演出/児玉庸策 出演/鈴木智 安田正利 杉本孝次 仙北谷和子 他 福山の小さな島々で太平洋戦争の影を背負いながらも美しい未来を想い抱く人たちをリリカルに描写。 戦後日本の新しい発見とともに、現代人への力強いメッセージが読み取れる小山祐士の珠玉作品。 2012年10月3日〜15日 ( 紀伊國屋サザンシアター) ●『獏さんがゆく』 (文化座) 作/杉浦久幸 演出/原田一樹 出演/吉野悠我 森尾舞 三谷昇 児玉泰次 他 沖縄出身の漂白の詩人、山之口獏。その生き様を描く。 2012年10月25日(木)〜11月4日(日) 六本木 俳優座劇場 ●『おたふく物語』 (前進座) 原作/山本周五郎 脚色・演出/橋本英治 出演/今村文美 益城宏 浜名実貴 武井茂 他 18作目の周五郎作品。 江戸の下町にひっそりと生きる、ちょっと頓馬で愛嬌のあるおしずと、しっかり者で姉想いのおたかの姉妹を中心にして物語は展開していく。 日本人が失ってしまって久しい義理人情の世界。 10月13日〜21日 (前進座劇場) 10月の公演日時の詳細はここをクリック
◎ 十 一 月 ●『ぎまんとたわごと』 (トム・プロジェクト) 作・演出/中津留章仁 出演/竹下景子 下条アトム 長谷川初範 他 1社会に対する鋭いメスを作品に盛り込み、現代の劇作家に類のない壮大な社会派作品を発表している中津留の新作。 行方不明の夫を探す妻。夫の友人たちの話から、その夫の知らない過去が次々と明らかになる。 そして夫の福江は・・・・・ 2012.11/2/〜11/11 本多劇場 ●『いのちの渚』 (俳優座) 作/吉原公一郎 演出/落合真奈美 出演/神山寛 川井康弘 瑞木和加子 大方斐沙子 堀内美希 山本与志恵 他 いまの日本に生きていく者にとって避けられない原発問題を、福島の原発問題を下敷きに、 原発に勤める職員の家族を通して、家族とはなにか、真実とはなにか、平和とはなにかを見つめて描く、 吉原浩一郎が長年構想していた作品の舞台化。 2012年 11月7日(水)〜18日(日) (俳優座劇場)
◎ 十 二 月 ●『満天の桜』 (民 藝) 作/畑澤望悟 演出/丹野郁弓 出演/奈良岡朋子 他 徳川家康は二度目の政略結婚を企て、津軽藩主に養女・満天姫を嫡男直秀とともに嫁がせる。 しかし夫は、すでに石田光成の三女辰を見初めて妻にしていた。泣く泣く辰姫を離縁するものの、諦めきれず参勤交代の途中で逢瀬をかさねる。 やがて辰姫の子・平蔵が生まれる。 夫は我が子を後継ぎにしたいと満天姫に懇願。満天姫は覚悟を決めて養育するのだが……。 2012年12月6日(木)〜20日(木) 三越劇場 ●『日本橋』 (松 竹) 作/泉鏡花 演出/斉藤雅文 出演/坂東玉三郎 他 泉鏡花の傑作。玉三郎が挑みます。 大正のはじめ、日本橋には指折りの二人の名妓がいた。 稲葉家お孝(坂東玉三郎)と、瀧の家清葉(高橋惠子)である。 しかしその性格は全くの正反対で、清葉が品がよく内気なのに引き替え、お孝は達引の強い、意地が命の女だった。 医学士葛木晋三(松田悟志)には一人の姉がいたが、自分に似ている雛人形を形見として残し、行方知れない諸国行脚の旅に出てしまった。 その雛人形に似ている清葉に姉の俤を見て思いを寄せる葛木は、雛祭の翌日、七年越しの自分の気持ちを打ち明けた。 しかし清葉は、ある事情から現在の旦那の他に男は持たないと誓った身のため、葛木の気持ちはよく分かりながらも、拒んでしまう。 葛木は清葉と傷心の別れの後、雛祭に供えた栄螺と蛤を一石橋から放ったところを、笠原巡査(藤堂新二)に不審尋問された。そこへ現れたのは抱妓のお千世(斎藤菜月)を伴ったお孝であった。 お孝の口添えで、葛木への疑惑は解け、二人は馴染みになった。彼女は清葉と葛木の関係を知りながら敢えて自ら進んで葛木に身を任せようとした。これは清葉に対する意地であった。 しかし、お孝には、稲葉家の二階に住みついている五十嵐伝吾(永島敏行)がいた。 共にかなわぬ胸のうちを抱え苦しむ二人はー . 2012年12月3日(月)〜26日 日生劇場 ●『組曲虐殺』 (こまつ座) 作/井上ひさし 演出/栗山民也 出演/井上芳雄 石原さとみ 高畑淳子 山崎一 神野三鈴 山本龍二 井上ひさし、最後の意欲的音楽評伝劇 小林多喜二、二十九年と四か月の生涯 昭和5年5月。大阪道頓堀に近い島之内警察署取調室。 特高刑事山本が一人の男にカンパを渡した相手の名前を吐け、お前はあの小林多喜二だろう、と詰め寄ってくる。 口を割らない男・多喜二。「神戸の組合みなごろし」の異名をとる特高の鬼刑事古橋はなぜか優しい口調で、伯父の事、姉マチ、果ては恋人滝子の事を話し出す。微妙に事実と食い違う話についに爆発する多喜二。 検閲により表現の自由が抑圧されていたこの時代、多喜二の作品は伏字ばかり。伏字なしでものをいういい世の中になれば「伏字ソング」を歌いだす。 翌年、再び捕えられた多喜二は刑務所の独房の中で、自分の心を鏡に向かって独唱。 人生最後の2年9か月、多喜二はどう生きたのか?そして彼を取り巻く人々の運命は。 2012年12月7日(金)〜30日(日) 天王洲・銀河劇場
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