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■展覧会シーン01:ストリート・アートナビ取材
難波宮跡発掘50周年記念 特別展「古代都市誕生」-飛鳥時代の仏教と国づくり-
The Birth of a Japanese Ancient City
会場:大阪歴史博物館 会期:2004年10月27日(水)〜12月20日(月)
取材日:2004年10月26日 掲載:10月31日
難波宮跡発掘50周年を記念の展覧会。
1954年から始まった山根徳太郎博士の難波宮跡発掘調査から50周年を記念して計画された特別展「古代都市誕生」の開会式がこの10月26日、大阪歴史博物館のオープンフロアにおいて行われました。主催者を代表して、関淳一大阪市長の挨拶があり、「古代都市誕生のプロセスを紹介したもので、(中略)難波宮を始め古代の都市の姿に思いを馳せてこれからの大阪に思いを巡らせて欲しい」との挨拶があった。また、大阪市立大学名誉教授の直木孝次郎氏(写真上右)は、「山根博士と共に発掘の最初から関わった一人として山根博士の困難に当たり不屈の精神とエネルギッシュな仕事ぶりや『遺跡より不発弾が出てくる』と周りの者から揶揄されたり励まされたことなどを懐かしく話された。(実際に当時の写真を見ると今ある難波宮史跡公園(上の写真)からは想像がつかないくらい陸軍の兵舎やビル、多くの民家が立並び発掘はとても無理と誰もが思う状態の中で本当によく発掘を進められたものだと感心した。)この後、来賓と共に華やかなテープカットがあり展覧会の開幕が告げられました。

オープニング・セレモニー後の内覧会風景、招待客同士の専門的な会話がそこここで聞こえた。
この展覧会は難波宮跡発掘50年を記念し、計画したもので古代都市は飛鳥時代に始まり仏教とは切っても切れない関係であった。中国・韓国からも多数の資料をお借りした。(副館長挨拶)
藤原京や平城京の以前にあった違った形の都は中国や新羅、百済の都を参考にした。飛鳥時代のそれらは仏教を中心とした国づくりであった。展示資料は国宝2件、重要文化財12件をはじめとする272件。日本の古代における都市形成と成立、列島諸地域への波及、仏教との関わり等を多くの展示資料を用い明らかにする。古代史や考古学、仏教美術ファンには必見の展覧会です。
展示は4部で構成
第1部:『都市の源流/東アジア古代都市の諸相』として飛鳥時代の古代都市に影響を与えた同時代の中国・朝鮮の資料を展示。
第2部:『都市の誕生/飛鳥および難波、大津』として、宮殿と寺院を中心にした都市づくりの実態、また仏教が国づくりに果たした具体的な役割を明らかにする、そしてそれらの象徴としての「誕生釈迦仏立像」や「飛鳥寺塔心礎 舎利荘厳具」、「日本書紀 巻二十二(国宝)」をメインに展示。
第3部:『律令都市の成立/藤原京』をテーマに藤原京の造営によって、碁盤目状の道路と街区(条坊)をそなえた計画的な都市づくりが実現し日本の古代都市が飛躍的進展を遂げたことを紹介。
第4部:『列島諸地域の都市/西と東』では宮殿と寺院を中心とする飛鳥時代の都市づくりが、日本列島の諸地域に与えた影響を明らかにする。(北部九州・太宰府周辺、および東北地方・多賀城周辺の寺院・官衙遺跡【かんがいせき】)に関する資料を展示)
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取材・写真・Webデザイン:ストリート・アートナビ 中田耕志
※上記の説明、写真キャプションは展覧会報道資料、図録、同館学芸員の案内を参考にしました。
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