口臭予防対策として緑茶でうがいをしたり、水分摂取はお茶にしている人もいます。しかしながら、お茶の口臭予防効果については、使用方法を誤るとかえって口臭が強くなることがあります。
●ポリフェノール、フラボノイド、カテキン
ポリフェノールは植物が光合成をおこなうときに作られる物質で、植物がもつ苦味や渋味、色素の成分です。自然界には5000種類以上のポリフェノールがあるとされます。
ポリフェノールの一つにフラボノイドがあり、植物の色素成分で、紫外線をさえぎる役割があるとされています。フラボノイドにはお茶に多く含まれるカテキンのほか、アントシアニン(ブルーベリー)、イソフラボン(大豆)、ルチン(そば)などがあります。
お茶の成分
茶カテキンには、含有量が多い順にエピガロカテキンガレート(59%)、エピガロカテキン(19%)、エピカテキンガレート(13%)などがあり、特にエピガロカテキンガレートは強い抗菌作用があります。
また、茶葉には消臭効果があることが知られており、飲み終えた茶殻は昔から消臭剤として利用されているほか、現在では室内、トイレ、車内の消臭剤、口臭予防剤として製品化されています。
トクホの高濃度茶カテキン飲料
●カテキンの口臭予防効果
カテキンは、揮発性硫黄化合物(VSC)などの口臭の原因物質と結合することで、消臭効果を発揮します。また、口内の細菌に対して抗菌作用があるほか、細菌が歯につくのを防いだり、細菌の増殖を抑えたり、虫歯菌が酸を産生するのを抑える効果があります。
ただし、カテキンの口臭予防効果は、それほど大きいものではありません。日本大学歯学部の研究では、総カテキン濃度0.22%の洗口液に口臭予防効果があったとしているものの、日本歯科大学の研究では、総カテキン濃度0.25%の洗口液に口臭予防効果があったものの、大きな効果が得られなかったとしています。
市販のお茶の総カテキン濃度は、歯科大学の上記の研究で用いられているカテキンの1/100以下の濃度であり、口内にある時間は洗口液よりも短いため、大きな効果が期待できないと思われます。
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●お茶と口臭予防
お茶にはリラックス効果があるため、休憩時などに飲用するのは問題ありません。むしろ、口臭予防に優れた飲み物といえます。ただし、お茶を水代わりに大量に飲むのは、口臭予防にとっては逆効果となります。
お茶にはカフェインが入っており、カフェインは交感神経を活発にさせる作用があります。唾液は主に副交感神経によって分泌されるため、交感神経が活発になると、逆の働きをする副交感神経が抑えられてしまいます。唾液の分泌が減少すると、細菌の活動は活発になり、口臭の原因となります。
また、カフェインには利尿作用があるため、口が渇きやすくなり、これもまた口臭の原因となります。
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●カテキンを使用した口臭予防製品
カテキンを使用した口臭予防製品として、代表的なものとしては「ソーソーロ(SOSORO)」があります。口臭予防に有効なカテキン濃度にしているほか、スイカズラ、レモン、ステビアなどを配合した洗口液です。
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