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磁石を使用した入れ歯とは
磁石を使用した入れ歯(磁石式入れ歯、マグネット義歯)は、残っている歯(もしくはインプラント)に金属を装着、入れ歯に高性能の超小型磁石を取り付けた入れ歯です。取り外しがしやすく、見た目に優れる利点があります。
磁石を入れ歯に使用する試みは1950年代にアメリカで始まりましたが、形態が大きく、磁力が弱く、錆びてしまうために普及しませんでした。1992年に日本で錆びない小型の強力磁石(磁性アタッチメント)が開発、販売され、世界での普及が進みました。
日本製品が現在も世界で最も優れており、2012年には日本の主導により国際規格が決まり、
2021年に磁石を使用した入れ歯が健康保険適応になりました。
様々な形態の磁石が使用されます
当クリニックでは2000年の開院以来、磁石を使用した入れ歯の取り扱いをしています。そのほか、ノンクラスプデンチャー、コンフォート、金属床義歯など様々な入れ歯の取り扱いをしています。お気軽にご相談ください。
お口の状態により磁石を使用した入れ歯は適応にならないことがあります。詳しくはご来院の際にお問い合わせください。
関連するページ 磁石を使った入れ歯 Q&A
●磁石の特徴
米粒よりも小さな強力磁石を使用します。精密レーザー溶接によって、腐食に強い金属で磁石を完全に密封しているため、磁石が腐食することはありません。
米粒(右)よりも小さな磁石(左)です
小さくても卵10個をラクラク持ち上げるほど強力です
●磁石を使用した入れ歯の利点
1)装着・取り外しが簡単
強力な超小型磁石により、入れ歯を近づけるだけで、所定の位置にカチッと吸い付くようにはまります。残っている歯にバネを引っかける手間がありませんので、装着・取り外しが簡単にできます。
2)しっかり固定、見た目もスッキリ
小さくても強力な磁石です。入れ歯が外れることなく、しっかり固定されます。バネがないので見た目もスッキリと自然で違和感がありません。
3)手入れが簡単
バネや複雑な装置がないシンプルな構造ですので、食べカスがつまりにくく、清掃も簡単にできます。
磁石を使用した入れ歯の構造
1
2
3
1.装着前 2.磁石を使用した入れ歯 3.装着時
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治療方法
残っている歯もしくはインプラントに磁石と相性のよい金属を取り付けて、入れ歯に磁石(磁性アタッチメント)を取り付けるだけです。バネのない入れ歯「ノンクラスプデンチャー」に使用することもできます。
関連するページ インプラント義歯 ノンクラスプデンチャー
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心臓ペースメーカーへの影響
心臓ペースメーカーを使用していてもペースメーカー装着者が磁石を使った入れ歯を使用することはできます。ただし、胸のポケットに入れ歯を入れたりするなど胸に入れ歯を近づけることは避けたほうがよいとされています。
関連するページ 心臓ペースメーカーと歯科治療
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MRI(核磁気共鳴画像法)への影響
MRIは大きな磁石による強い磁場と電波を使って画像を得る装置で、脳、脊椎、関節の病気などの際に使用されます。ほとんどの場合は問題になりませんが、口、舌、のどを撮影するときに口内の装置の除去が必要になることがあります。
また、撮影時は強い磁場生じるため、入れ歯を装着したまま撮影をおこなうと、入れ歯の磁力がなくなり外れやすくなることがあるため注意が必要です。
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治療費用
磁石1ヶ所につき3割負担の方で3000円ほどの費用がかかります。これとは別に入れ歯の作製費用がかかります。詳細はご来院の際にお問い合わせください。
関連するページ 入れ歯の費用(価格、値段)
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関連するページ 入れ歯 インプラント