| 泥舟が四艘、池の中心にできた小さな渦に吸い込まれるように進む |
| 鮒や鯉、もろこ等の小魚、アメンボ、たがめの水棲昆虫が棲んでいる。 |
| 水面近くには糸とんぼや銀やんまが飛んでいる。 |
| 池は三層になっている、細い竹ひごを組みその上に薄手の和紙を |
| 何種類も貼って、池の水面を表現、蓮や水草をも表している。 |
| 本物の蒲の穂をあしらって見る側の想像のきっかけを作ってくれる。 |
| 泥舟はわらの混じった泥を塗ってある。全体に危うい。が、しっかり |
| している。長年の経験で作られている。 |
| 作者のこだわりや創造とは別に、見る側が勝手に想像する |
| 連想が広がる時、現代美術の面白さを実感する。 |
| ◎作者、清水 浄氏によると、「表現したいのは、日本人しか、 |
| 感じられない『気配』のようなもの」 |
| ◎この春には、造形作家として姫路市芸術文化賞[芸術賞]を受賞。 |
| 受賞後の精神の昂揚を感じる発表作品だ。 |
| 2003.7.8 |
STREET ARTNAVI 中田 耕志 |
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