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完成した収蔵庫と山岨副住職

収蔵庫のラック
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大乗寺の収蔵庫が完成
展覧会の後に新しい収蔵庫に保管される。
大乗寺では、重文指定の障壁画を経年劣化、盗難、火災から守るため、収蔵庫の建築に着手、2001年に完成しました。その後2年間の乾燥期間を置いて、この5月29日に収蔵庫の竣工式むかえました。今後、応挙および応挙一門の障壁画は、順次、収蔵庫に保管されることになります。応挙が描いた「孔雀の間」「芭蕉の間」「山水の間」の3部屋の襖絵は、展覧会出品のため、9月初旬には、客殿からはずされます。
大阪展(大阪市立美術館)、福島展(福島県立美術館)、東京展(江戸東京博物館)で展示された後は、収蔵庫に保管されるため、本展が一般公開の最後の機会となると思われる。
客殿の間取りを復元。カンナ掛けしただけの板や柱を使っている。


副住職による私見も交えた解説。
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襖の保存状態は極めて良好であるが、この状態での保存をするために収蔵庫が作られた。
展覧会終了後は、襖絵は収蔵庫にしまわれ、客殿には代わりに、我が国では初めて本金箔地を使用したデジタル印刷によるレプリカが入れられる予定である。香住町では町を挙げて大乗寺文化財を守って行く取り組みを行っている。
展覧会では応挙の描いた三部屋がそのまま再現展示される。
大乗寺においては室内に入ることはできないが、展覧会場では、展示形体から、室内に入って鑑賞することが可能になる。
(展示ケースを新たに作り、大乗寺で正座して襖絵を見るのと同じ視線で見れるよう工夫している。)

取材に応える山岨副住職
応挙像と山岨副住職(クリックで拡大)
高野山真言宗 亀居山 大乗寺(だいじょうじ)
〒669-6545 兵庫県城崎郡香住町森860(きのさきぐんかすみちょう)
TEL.0796-36-0602
FAX.0796-36-3800
大乗寺公式HP→http://www.daijyoji.or.jp/
お車で:大阪より/3時間30分 神戸より/3時間
     姫路より/2時間30分 鳥取より/1時間
和菓子の名品「風雅かりんとう」円山菓寮
TEL.0796-39-1017


大乗寺山門
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取材・写真・Webコンテンツ制作:ストリート・アートナビ 中田 耕志
取材日:2003年(H15)5月23日 掲載日:6月15日
往路の車中で、主催者から資料の一部として、客殿のふすま絵の写真を頂いた。それを見ただけで応挙の魅力と凄さがわかり、なぜ〈写生派の祖〉なのかは、車中の佐々木夫妻の説明と応挙をテーマにしたNHKの新日曜美術館などのビデオを見て頭で充分理解できた。しかし、このコンテンツはそれらを横に置いて自分の目でふすま絵をじっくり観察し、カメラで撮ったもので作ってみた。これは現代の写生術かもしれない。
展覧会では、代表作『雪松図』(国宝)、『雲龍図』(重文)をはじめ、大英博物館など海外からの里帰り作品、大乗寺客殿のふすま絵の立体展示など、規模の大きい絵画空間が再現される。楽しみだ。
●特別展 円山応挙〈写生画〉創造への挑戦
会期:2003年 9月13日(土)〜10月26日(日)
 休館日:9月16日(火)、22日(月)、29日(月)、10月6日(月)、14日(火)、20日(月)
会場:大阪市立美術館(天王寺公園内)
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