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悠久の遺産 古代文明と仏教美術
「中国国宝展」
Treasures of Ancient China
会場:国立国際美術館 大阪・中之島 会期:2005年1月18日[火]〜3月27日[日]
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ストリート・アートナビ取材:展覧会シーン/Page-1/
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取材日:2005年1月17日 掲載:1月29日 ART SCENE/Street Artnavi
穏やかな新年(2005年)を迎えた1月17日、『中国国宝展/Treasures of Ancient China』の開会式が現代的なオブジェが目印の国立国際美術館(大阪・中之島)で大勢の招待客が見守る華やかな雰囲気の中で行われ、宮島久雄美術館長を初め主催者の挨拶、中国側の代表者の紹介などがありました。同時に中国考古学の最新の発見や仏像等が内覧会として披露されました。
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開会式(地下1階パブリックフロア):主催者の挨拶と中国側代表者の紹介があった。
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中国の「仏教美術」を中心に、さらに最近10年程に新しく発見された考古学上の重要な作品を合わせた約150件の優品との2部構成。
悠久の歴史と広大な国土をあわせもつ中国には、数千年にわたる時代の貴重な文化財が多数残されています。これらの文化財は、質量とも莫大で、主要なものだけでもとうてい見つくせるものではありません。今回の展覧会は、「仏教美術」と「考古学の新発見」に焦点を当て、中国全土から選りすぐった優品により、中国文化の真髄を紹介します。
「仏教美術」では、2〜12世紀の間に制作された仏像を中心に、仏教美術の代表的な作品を展示します。中国各地から網羅的に集めた粒よりの名品により、日本文化に大きな影響を与えた中国仏教美術の約1000年にわたる変遷をたどろうという壮大な試みです。
また、「考古学の新発見」では、毎年、相次いでいる考古学上の重大な発見の中から、とくに近年発掘された重要な作品を厳選し、中国ならではの芸術的な魅力に富む遺品の数々を披露します。
(主催者挨拶/展覧会図録より)
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方鼎とは、身の横断面が長方形で、一対の把手【とって】と4本の足をもつ器である。
神々や先祖の霊に供える肉を煮るのに用いられた。
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玉鳥:翼を広げた鷹のような玉製の鳥。胸の文様は太陽で、天を飛んで太陽を運ぶ鳥を表したものと想像される。翼の両端は豚のような獣の頭となっている。豚は中国では古代から重要な家畜で、神聖視されることもあった。身分の高い人物が持った宗教的な器物と考えられる。
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透彫香炉【すかしぼりこうろ】:透彫の装飾が施された方錐台形の台座から八角形の
柱が立ち、その上に球形、蓋付きの器がのる。蓋の頂上に環をくわえ翼を広げた鳥を表わす。
鳥の背には孔【あな】があいており、香の煙りがそこから立ちのぼる仕組みである。
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天王俑:中国で墓に埋葬する人形のことを俑と呼ぶ。紀元前5世紀頃から膨大な作例があるが、この作品は極彩色に彩られた当初の様を今に伝える、きわめて貴重な遺例。天王は、本来、仏教の守護神だが、唐時代には墓の守りとしてしばしば埋納された。
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鶴:首を下げて嘴【くちばし】で魚を捕らえ、首を上げかけたさまを、見事なまでに写実的に表わしている。表面には白色の顔料がよく残っている。
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雑技俑:兵馬俑で有名な始皇帝陵では、近年、兵士や馬以外の俑が発見されている。これはその一つで、腰まわりにスカートを付けただけの、たくましい男性像。頭が残っていれば身長は2メートル近い大男であったはずである。雑技(サーカス)の芸人と推定されているが、力士であったかもしれない。
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金縷玉衣【きんるぎょくい】:金縷とは黄金の針金、玉衣とは、埋葬のとき、死者の身体を覆う玉製の衣装である。昔の盗掘者が黄金の針を抜き取ってしまったので、発見されたときはばらばらの状態であり、近年本来の姿に復元された。この玉衣は、4000余りの透明感のある玉片を金の針金で綴っている。玉片は新彊【しんきょう】ウイグル自治区のホータンの玉と鑑定されており、みな美しく磨かれている。玉片は体の曲面に合うように綿密に加工されており、複雑な手の形状も巧みに表現されている。また目、鼻、口、胸部などは、特別に加工して作り出している。楚王陵【そおうりょう】の西第5室で発見されたもので、楚王に着せたものと思われる。漢時代の身分の高い貴族は、埋葬のとき、このような玉衣を用いた。玉片を綴る糸には、金、銀、銅、絹があり、金の針金を用いた金縷玉衣がもっとも高級であった。本作は知られているなかでも最高級のもの。
取材日:2005年1月17日/掲載日:1月29日
取材・写真・Webデザイン:ストリート・アートナビ 中田耕志
※上記の説明、写真キャプションは展覧会報道資料、展覧会図録、同展説明会を参考にしました。
※作品写真提供:国立国際美術館
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