Q.ムーシールドとはどのような器具ですか?
A.ムーシールドとは、下の前歯が上の前歯よりも前方に出ている「受け口(反対咬合)」を改善する器具です。夜寝るときに器具を装着するだけで、受け口が改善されます。3歳から11歳のお子様に適応になります。
ムーシールド
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Q.受け口(反対咬合)の子供はどのくらいいますか?
A.厚生労働省によると、受け口の子供は3歳児健診で年4〜5万人(4〜5%)が該当するとされています。
Q.受け口(反対咬合)は自然に治りますか?
A.3歳以上の受け口は、殆どのケースは自然には治りません。歯科大学の研究報告※1では、乳歯のときに受け口だった子供は、永久歯が生えてきたときに自然に治ったのは15%、残りの85%の子供は永久歯も受け口となりました。
※1 「乳歯反対咬合者の咬合の推移─乳歯反対咬合の自然治癒を中心として」(愛院大歯誌、永原ほか)
Q.低位舌といわれました。ムーシールドで低位舌は改善しますか?
A.舌の筋肉が弱く、舌が下に落ちている「低位舌(ていいぜつ)」は、ムーシールドで改善します。
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Q.ムーシールドはドラッグストアや薬局などで販売されていますか?
A.ムーシールドは、厚生労働省に認可を受けた医療器具のため、ドラッグストアや薬局では販売されておりません。医療器具として、ごく一部の歯科医院で使用されています。
Q.3歳児健診で受け口(反対咬合)といわれました。治療をしたほうがいいですか?
A.3歳児での受け口は、殆どのケースは自然には治りません。しかも年齢が上がるほど治療は大変になり、外科手術が必要となることもあるので、早めに治療を開始したほうがよいでしょう。
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Q.3歳児健診で受け口(反対咬合)といわれました。ムーシールドは必ず適応になりますか?
A.ムーシールドは、歯の周りの筋肉の力を利用した装置の一つです。受け口の大半のお子様には適応になりますが、下顎の骨が過度に成長しているなど、骨格的な要素が強いお子様には効果が弱い傾向にあります。
Q.7歳の子供ですが、ムーシールドは適応になりますか?
A.2008年に新しいムーシールド(Mサイズ)が販売され、6歳から11歳のお子様もムーシールドによる治療が可能となりました。当クリニックでも販売と同時に治療を始めさせていただいております。
Q.ムーシールド以外に乳歯の受け口(反対咬合)を治す方法はありますか?
A.当クリニックでは、ムーシールド以外にも様々な受け口を治す取り外し式の装置を取り扱っております。お気軽にご相談ください。
Q.ムーシールドの装着は大変ですか?
A.3歳以上のお子様でしたら簡単に装着できます。ご安心ください。
ムーシールドは3歳になってから
Q.夜寝ているときだけでなく、昼間もムーシールドを使用したいのですがダメですか?
A.昼間も使用することは可能ですが、寝ているときに使用するだけでも十分受け口(反対咬合)は改善されます。昼間も使えば、受け口は早く改善されると思われますが、ムーシールドを装着すると話しにくくなります。
寝ているときの装着だけで十分です
Q.ムーシールドで治療をおこなえば、受け口(反対咬合)は完全に治りますか?
A.ムーシールドで治療をおこなうと受け口が治ることが多いのですが、一部に受け口が改善されないお子様もいます。治療開始年齢が低いほど、改善の確率は高い傾向にあります。
Q.ムーシールドで受け口(反対咬合)が治れば、ワイヤーを使用した矯正治療は必要ありませんか?
A.受け口は、どのような装置を使用しても、一度治しても思春期に再発することがあります。大人になるまでは、経過観察や繰り返しの治療が必要となることがあります。
ムーシールドによって受け口が治っても、ワイヤーを使用した矯正治療が必要になることはありますが、受け口のまま過ごすのは、体の成長発育の時期に正しくない位置であごの機能や筋肉が発達していくことですので、可能であれば早期の治療が望ましいといえるでしょう。