矯正治療を始める時期 横浜・中川駅前歯科クリニック
矯正治療を始める時期
●矯正治療を始める時期

矯正治療を始める時期は、症状や年齢などにより様々です。早い場合は3歳から治療が始まりますが、40歳代、50歳代になってから矯正治療を始める人もいます。

矯正歯科専門開業医の組織である日本臨床矯正歯科医会の調査によると、矯正歯科の初診時の年齢は男女とも7〜12歳が最も多く、女性は19〜39歳の成人も多くなっています。

年齢が上がれば上がるほど治療方法の選択肢が狭まる傾向にありますので、症状に気付いたら早めに受診して相談されるのがよいでしょう。


矯正歯科の初診時の年齢 矯正歯科の初診時の年齢
※日本臨床矯正歯科医会調べ、2007年、女性のみ、単位%


矯正治療を始める時期
年齢(歳) 10 11 12 13 15 18 20
乳歯列期から始める矯正治療 ×
混合歯列期から始める矯正治療 ×  ×
永久歯列期から始める矯正治療 × ×
成人になってから始める矯正治療 ×



●乳歯列期から始める矯正治療

この時期における矯正治療は、本人は歯並びに対する意識はほとんどありません。もう少し年齢が上がってから治療を始めるのも一つの方法ですが、症状によっては大きくなってから治療をおこなうよりも簡単に終えることができます。

治療では、指しゃぶりや舌癖を治すための練習のほか、受け口をを治す装置(ムーシールド)を使用したり、床矯正装置を使用します。

 利点
症状によっては、乳歯列期だけで治療を終えることができます。

適正なあごの大きさにになるように、成長を促したり、抑えたりすることができます。

歯を抜かずに矯正治療ができる可能性が高くなります。

著しい受け口や出っ歯でも、外科手術を回避できる可能性が高くなります。

 欠点
取り外し式の装置を使用することが多く、本人と家族の協力がないと十分な治療効果が得られないことがあります。

治療期間が長くなることがあります。


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●混合歯列期から始める矯正治療(1期治療:5〜8歳頃から、2期治療:10歳頃から)

乳歯と永久歯の両方が生えている「混合歯列期」は、あごの骨を矯正する1期治療と、歯並びをきれいにする2期治療に分けておこないます。

1期治療では、歯並びがデコボコになりそうな場合、受け口や出っ歯など上あごと下あごのバランスが悪い場合に、床矯正(しょうきょうせい)装置などを使用して治療をおこないます。あごが大きく成長していく時期のため、あごの成長を治療によってコントロールしていくことで整えていきます。

多くの場合、1期治療は1年ほどで治療は終了しますが、その後永久歯が生え代わるまでの間は経過観察を続け、永久歯が生えそろった頃にワイヤーを使用した矯正治療を1〜2年かけておこないます。

 利点
適正なあごの大きさにになるように、成長を促したり、抑えたりすることができます。

歯を抜かずに矯正治療ができる可能性が高くなります。

著しい受け口や出っ歯でも、外科手術を回避できる可能性が高くなります。

症状が軽ければ1期治療だけで終了でき、治療期間は短縮され、治療費用も安く済みます。

2期治療(ワイヤーを使用した矯正治療)の治療期間が短縮できます。

 欠点
1期治療では取り外し式の装置を使用することが多く、本人と家族の協力がないと十分な治療効果が得られないことがあります。

治療期間が長くなります。

装置を着けることで虫歯になりやすくなるので、十分な虫歯予防をおこなっていく必要があります。




永久歯列期から始める矯正治療(12歳頃から)

永久歯が生えそろってからおこなうこの時期の矯正治療は、主にワイヤーを使用して、2年ほどかけて治療をおこないきます。混合歯列期から始める治療に比べて、症状によっては歯を抜いたり、外科手術を可能性は高くなりますが、この時期から始めたほうが治療が早く終わることもあります。


 利点
治療を理解できる年齢のため、治療が計画通りに進みやすい。

永久歯がほぼ生えそろっているため、症状によってはこの時期から始めたほうが治療期間が短縮できます。

 欠点
症状によっては、歯を抜く可能性が高くなります。

あごを大きくしたり、あごの成長を抑えたりするなど、骨格面での矯正治療はおこないにくくなります。

著しい受け口や出っ歯など、症状によっては外科手術が将来必要になります。

装置を着けることで虫歯になりやすくなるので、十分な虫歯予防をおこなっていく必要があります。




●成人になってから始める矯正治療(18歳、あるいは20歳以上)

子供の頃のようにあごを大きくしたり、あごの成長を抑えていくことは難しいので、歯並びが著しく悪い場合は、治療の際に歯を抜いたり、手術をおこなう可能性が高くなります。また、子供の時期に比べると歯を支える骨が硬いため、治療期間が長くなります。
ただし、治療ができないというわけではなく、歯や歯肉が健康であれば、40歳代、50歳代でも可能です。

 利点
治療に積極的に取り組む人が多く、治療が計画通りに進みやすい傾向があります。

子供の時期よりは、装置を着けても虫歯になりにくい傾向があります。

 欠点
症状によっては、歯を抜く可能性が高くなります。

子供の頃におこなう矯正治療に比べると歯が動きにくい傾向があります。

著しい受け口や出っ歯など、症状によっては入院して外科手術が必要になります。

月1回程度の通院ですが、子供の頃よりも忙しいため通院が大変になります。

接客業など、職業によってはワイヤーを使用した矯正治療ができないことがあります。


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