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◆デザインの小話_1-2◆

現在アメリカに住むY.Nさんから、21世紀デザインランドに感想が届きました。ありがとうございます。
アメリカと日本のデザイン事情を比較しています。
以下その文章の一部を掲載します。


fromオハイオ、USA

デザインをもっと生活の中にという提案にはまったく同感です。アメリカはニューヨークやカリフォルニア、シカゴ、ボストンといった大きな街以外は極めてトラディショナル(アメリカ人はカントリー調orヨーロッパ調が好き)で、特にオハイオなどモダンなデザインらしきものにはまったくお目にかかれません。

そういった意味ではデザイン的には私が思っていた以上に日本はすごい先進国なんだという思いを強くしています。ただ、アメリカは世界のマーケットですから、いろんな国のものがあり、世界のものを見比べることが出来ます。これは私の感じなのですが、はっきり、二極化しているとでもいうのでしょうか。デザインもあまり変わらないかわり、安いものは使いやすいスタンダードな形で、より安く、いいものはデザイン的にもとびぬけて優れているかわり、価格も高い、といった風です。人々も、それをはっきり賢く使い分けています。

日本は安いものでも目先の変わったデザイン性が求められ、まさにデザイン王国という気がしますが、デザインの大安売りという気がしないでもありません。それは決して悪いことではありませんが、ともすれば、何かとひきかえのようにも思え、かえって考えさせられます。

なんていうのでしょう、アメリカのような大量生産の国に住んでいると個性的な人の作るすぐれたデザインはほんとに美しく、人間のクリエイティブなエネルギーを感じて心が癒されます。日本人の本来持っている意匠性、様式美、そういった世界に誇るべきデザイン感覚と感性をもう一度見直して、本当の価値が分かる人々が増え、落ちついた社会になるといいですね。それも『スローライフ』かな・・・

2003_6

◆デザインの小話_1◆

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