このページでは、タイ語の勉強について書いてます。
タイ語の特徴
日本語とタイ語、英語の特徴を書いてみると次のような感じになると思います。
| 日本語 | タイ語 | 英語 |
文字 |
ひらがな 90文字(濁音を含む) カタカナ 91文字 常用漢字 2136字/4388音訓 |
子音 42文字 母音系 18文字 記号 8文字 漢数字 10文字 |
大文字 26文字 小文字 26文字 但し、表音文字ではない。 |
音 |
母音 5音 子音 18音 末子音 2音 |
母音 9音(長短同一カウント) 子音 19音 末子音 6音 |
母音 9音 子音 24音 |
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文法 |
かなり難しい | 簡単 | 難しい
|
厳密な区別は難しいので、上の表は目安でしかありませんが、それでも、
- 日本語の場合、音は簡単で文字は非常に難しく。
- タイ語の場合、文字は英語よりは難しいものの比較的簡単で、音は難しい。
と言えるのではないかと思います。
タイ文字は難しい(あるいは気持ち悪い)という人がいますが、おそらく単なる食わず嫌いです。今までの人生で、日本語と英語、あとはせいぜいハングルぐらいしか目にしたことが無かったので、見慣れたことのない字形に拒否反応を示しているのでしょう。
文字は、子供用の練習帳(20バーツぐらいで売っている)をやるだけで拒否反応が無くなると思います。タイ文字は表音文字(ほとんどローマ字)なので、20時間ほどの勉強で文章の半分は読めるようになるんじゃないかと思います(但し、声調は無視する。また、文字が読めるのと意味を知っているかは別問題)。
発音は、上の表の数値だけ見るとそれほど難しそうに見えないかもしれませんが、実際はかなり苦労すると思います。初心者はどうしても音をカタカナでイメージしてしまうので、タイ語の複数の音を日本語の1音に置き換えて記憶してしまい、実務で役立たなかったりします。
音の場合は、舌や口の開き方など、それまでの経験では使ったことのない動きをさせないと新しい音は出せないので、筋肉的な訓練も必要になります。
RとLの違い、9つの母音の使い分け、無気音と有気音の違い、末子音の違いなど、発音で留意すべき事項はたくさんありますが、声調さえ合っていれば、話の脈略などからタイ人はなんとか単語を推測してもらえることが多いようです(人によりますが…)
ヒアリングはタイ語の勉強の最後の難関です。発音が出来てもヒアリングができないという期間を長く経験することになります。タイ語の単語は短く、日本人にとっては1つの音(+末子音)で1つの単語が終わる場合が多いです。加えて、タイ人の発音は妙に早口なので、単語の意味を考えている余裕がありません。さらに、2重子音のRやLを抜かして喋られたりして単語のマッチングでさえ苦労します。
対策としては、まずは自分も早口で喋る訓練を繰り返すのが良いように思います。イディオムなどを早口で喋る練習をしておけば、それを聞いた時に考える時間が少なくなります。
また、発音が似ている単語の表(PDF)を作ってみましたので、これをタイ人に喋ってもらって、どの単語か当てられるように訓練するのも良いと思います。
タイ語の勉強方法
若い頃ならともかく、年取ってくるとどうしても記憶力が衰えます。新しい事を一発で頭に記憶することが難しくなるので、何度も反復練習するのが基本的な勉強方法となります。
このため、学校に行くだけでタイ語が上手になるとは考えない方が良いでしょう。若者なら、限られた授業時間内だけで覚えられるかもしれませんが、年寄りは学校外で何度も復習しなければ身につかないと思います。
しかし学校以外で勉強するというのは、なかなか気力が続かないものです。1つの方法だけをやっていると飽きてしまうので、いろいろな手法を織り交ぜながら楽しくタイ語に触れるようにするのが良いと思います。
以下では、私がおこなっているタイ語の勉強方法について書いてみます。
音楽プレイヤーは必須アイテム
上でも書きましたが、タイ語の発音はかなり難しいです。
これは繰り返し耳で聞いて慣れるしかないので、音楽プレイヤー(と、その母艦のパソコン)が必需品となります。
音楽プレイヤーは、できれば再生スピードを変えられるものが良いでしょう。ボイスレコーダーでも良いですが、自分で録音した物はどうしてもクオリティが低くなります。市販のタイ語教材を買って、付録のCDを音楽プレイヤーに入れた方が良いです。
音楽プレイヤーはタイでも買えますが、日本語の説明書はついていないので、操作に自信がない人は日本で買って持ち込むのが良いと思います。
単語を覚える
1日に覚えられる単語数は結構少なくて、私の場合、1日に2単語ぐらいが限度みたいです。しかし1日に2単語でも、1年あれば700以上は覚えられます。とにかく毎日、単語を増やすことを習慣にするのが大切かと思います。
単語の記憶方法としていろいろな手法を試してみましたが、私の場合、ホワイトボードと単語帳の併用に落ち着きました。
ホワイトボードに4単語ぐらい書いて目につく場所に置いておき、毎日2単語を書き換えるようにしてます。ホワイトボードから消す単語は単語帳に移しておき、機会があれば復習します。
単語帳は電子的な物よりも紙製品の方が使いやすいですが、紙製の物は意外とタイでは手に入りにくいです。日本の100円ショップで沢山買って持ち込むのが良いです。
文章に慣れる
単語を覚えたら、あとは文章に慣れるだけです。
タイ語の文法は比較的簡単なので、イディオムを覚えていくことでかなり習得できると思います。文章に慣れる手法として下記を参考にしてください。
- タイ人といっぱい話す。
とは言いつつ、初心者の話に乗ってくれるタイ人を探すのはなかなか難しかったりします。また、日本人の相手を多くしたことのあるタイ人は、日本人の間違った発音でも聞き取ってしまう癖がついているので注意が必要です。
- 町中の看板を読む。
これはなかなか楽しいです。毎日目に触れる場所の看板から覚えていくと、徐々に世界が広がっていく実感があると思います。
- タイ語の本を読む。
お勧めはマンガです。記憶が曖昧な単語を絵がサポートしてくれるので、楽しみながら定型句などを覚えられます。とは言っても、最初の頃はほとんど読み取れないでしょうから、タイで買ったマンガと同じ物の日本語版を手に入れて読み比べると良いです。
タイ語のDVDを字幕表示させ、この字幕をノートに書き取るというのもお勧めです。
マンガやDVDは、文字数の少ないものが難易度が低い感じです。難易度についてはマンガについての別ページを参考にしてください。
- タイ語で日記を書く。
タイ語で日記を書いてみるというのもお勧めです。思っているよりは書ける物です。書いた日記をタイ人にチェックしてもらうのがミソです。普通のタイ人ではタイ文字しか読めませんが、学校の先生なら発音記号だけの日記でもチェックしてもらえると思います。
タイ語の辞書について
分からない単語を調べるのに、辞書は必須です。
辞書には紙の辞書と電子辞書がありますが、私は電子辞書をお薦めします。使える電子辞書としては以下の3つがあります。
- Web上の翻訳辞書を使う。
- LONGO Dict:現状では一番マトモに使えるWeb辞書。
日本語→タイ語は、それなりに良い。タイ語からは英語訳しか出てこない場合もあるが、英語で分かればたいてい何とかなります。
- Siamkane:ちょっと遅いが、LONGO Dict の補足的に使うと良い。
- Google の翻訳機能:
かなりダメダメです。どうやら、日本語←→英語←→タイ語という翻訳をしているっぽく、現状では適切な翻訳になったことを見たことがありません。
- 無料のPDIC辞書を使う。
無料の物は、タイ語→日本語のものしか無いようです。また、発音記号が入っていないので初心者が声調を確認するには辛い物があります。
- 有料のPDIC辞書を使う。
有料の物はタイ語→日本語、日本語→タイ語だけでなく、発音→タイ語もあるのでなかなか便利です。多くの単語に発音記号が入っているのも助かります。2000円の価値はあるはずです。
これ以外に、携帯型電子辞書も売ってますが、使い勝手がイマイチな割には単語数が少なかったりします。これを使うよりは、iPhoneやAndroid携帯に有料版PDIC辞書をインストールした方が有意義でしょう(但し、FTPの知識が無いと難しいかもしれません)。
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