東洋医学では、舌の観察「舌診」をおこないます。口臭治療においても、舌の状態を観察したうえで漢方薬の処方をおこないます。口臭が気になる患者さんの舌は、下記の4つのタイプに大別されます。
●実熱(じつねつ)
黄色あるいは茶色の厚い、パサパサあるいはベタベタした舌苔があります。舌は大きいことが多く、口臭以外に口内炎ができやすい、苦いなど、口の中に不快症状が発現しやすい傾向があります。食物の過剰摂取が口臭の一つの要因になっていることもあります。
生活習慣の改善、虫歯や歯周病の治療のほか、補助的な治療として茵蔯蒿湯(いんちんこうとう)、茵蔯五苓散(いんちんごれいさん)、黄連湯(おうれんとう)、黄連解毒湯(おうれんげどくとう)、半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)などの漢方薬が使用されます。
舌診(ぜつしん)
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●陰虚(いんきょ)
舌は小さめで乾燥しており、ひび割れし、舌苔もできない傾向があります。唾液の分泌が少なく、これが口臭の原因になっている傾向があります。六味丸(ろくみがん)、麦門冬湯(ばくもんどうとう)などの漢方薬が使用されます。
17:五苓散 29:麦門冬湯 34:白虎加人参湯
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●水滞(すいたい)
舌の辺縁に歯型(ギザギザ)がついており、舌全体が白っぽく、白い舌苔がうっすらとついている状態。手足の冷えや疲れやすさを伴うこともあります。水分代謝が悪いことが口臭の原因になっている傾向があります。
五苓散(ごれいさん)のほか、六君子湯(りっくんしとう)、八味地黄丸(はちみじおうがん)などの漢方薬が使用されます。
水滞
●心火(しんか)
舌先の赤みが強く、不眠症、舌痛症、口腔乾燥、イライラ感を伴うことがあります。「陰虚」の状態がさらに進んだ場合や精神的ストレスが原因のことがあり、自臭症(口臭恐怖症)の患者さんにしばしばみられます。
カウンセリングのほか、症状に応じて黄連解毒湯(おうれんげどくとう)、清心蓮子飲(せいしんれんしいん)、白虎加人参湯(びゃっこかにんじんとう)、滋陰降火湯(じいんこうかとう)などの漢方薬が使用されます。
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