●インプラントの選択方法
現在、全世界で200社以上のインプラントメーカーがあります。そのうち、日本には40社以上のインプラントメーカーがあります。
一度、顎に入れたインプラントは長年にわたって使用しますので、実績や信頼のあるメーカーのインプラントを使用されるのがおすすめです。
実績のないインプラントメーカーは、研究開発費を抑えているため安価ですが、安全性や確実性という点では不安があります。実際に倒産したり生産を中止してしまったインプラントメーカーも多くあります。
インプラントはメーカー間に互換性がほとんどないため、部品の生産中止がおきると、修理などのアフターケアに困ることになります。
実績のあるメーカーでは、部品の安定供給がなされているほか、転勤等によって国内外の他地域に住むことになっても、取り扱っている歯科医院が多く存在するため、アフターケアに困まることはありません。
インプラントを選ぶコツ
十分な研究実績があるインプラント→予後・経過がよい
メーカーの経営基盤がしっかりしており、数十年にわたり存続している、倒産しない
→アフターケア(部品の交換など)に困らない
使用している歯科医院が多い
→転居したり、治療をおこなった歯科医院が閉院してもメンテナンスに困らない
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錆びたインプラントの部品(既にインプラントメーカーは存在せず)
インプラントの研究論文数
世界の主要な研究機関や大学と連携してインプラントについて幅広く研究及び開発に取り組んでいるメーカーは一部にとどまっています。データベースには、査読論文のみを収録し、世界で最も広く使用されている医療・科学データベースPub
Medを使用(2004〜2007年)。
インプラントの研究開発の流れ
多くのメーカーは採算性の点から、早い時期に製品の販売を始め、研究開発費の回収をおこないます。長期間にわたり調査をおこない、安全性が十分に確認されてから製品の販売を始めるメーカーは一部にとどまっています。
当クリニックでは、世界シェア1位、2位のメーカー「ストローマン社」、「ノーベルバイオケア社」のインプラントを使用しています。
●代表的なインプラント
インプラントは、ストローマン社とノーベルバイオケア社のインプラントが、世界シェアの4割ほどを占めます。近代インプラントが開発(1965年)されてから、この2社が世界のインプラント界をリードし続けています。
インプラントの世界シェア(メーカー別)
Strawmann Annual Report 2015をもとに作成。
【ストローマン】ストローマンインプラント
【ノーベルバイオケア】ブローネマルクインプラント
【デンツプライインターナショナル】アストラテックインプラント、アンキロスインプラント、ザイブインプラント
【ジンマーデンタル】3iインプラント、スイスプラスインプラント、スクリューベントインプラント、スプラインインプラント
ストローマンインプラント 世界シェア1位のメーカー(ストローマン) 認定医(Certificate)在籍
世界シェア1位、歴史と実績のあるインプラント。スイスに拠点をおき、研究開発能力が非常に優れているため、他のインプラントメーカーに新しい技術をしばしば模倣されます。インプラントと骨との結合が早く、臨床成績に優れるとされています。
ブローネマルクインプラント 世界シェア2位のメーカー(ノーベルバイオケア) 認定医在籍
ストローマンインプラントと並んで、世界で最も歴史と実績のあるインプラント。器材が豊富にあり、どのような症例にでも対応できます。
以前は世界シェア1位でしたが、現在は世界シェア2位となっています。会社はスウェーデンで設立され、現在はスイスを拠点としています。アメリカの医療機器会社・ダナハーに22億ドルで買収され、2015年からダナハーグループの会社となりました。
アストラテックインプラント 世界シェア3位のメーカー(デンツプライ) 認定医在籍
ブローネマルクインプラントの欠点を補うべくスウェーデンで開発されたインプラント。前歯に特に適しているとされています。
2011年にアメリカの医療機器会社「デンツプライ・インターナショナル」に18億ドルで買収されました。同社はアストラテックインプラントのほかに、アンキロスインプラント、ザイブインプラントも開発、販売しています。
3i(スリーアイ)インプラント 世界シェア4位のメーカー(ジンマーデンタル) 認定医在籍
日本ではあまり使用されていませんが、アメリカではシェアが高く、研究発表などにおいてかなりの実績があります。会社は2014年にアメリカの医療機器会社・ジンマーに130億ドル(他部門も含む)で買収されました。
ストローマン ブローネマルク アストラテック スリーアイ
※世界シェアはStrawmann Annual Report 2015をもとに作成。
関連するページ 国産インプラント 外国製インプラント インプラントの歴史
●インプラントの材質の種類
現在使用されている歯科用インプラントのほとんどは純チタン、チタン合金でできています。チタンは歯肉や骨との相性が良く、あごの骨にしっかりインプラントが結合します。最近では、チタンに代わる材質として、金属を使用しないセラミックスでできたインプラント(ジルコニアインプラント)も開発され、使用され始めています。
他には、ハイドロキシアパタイト、ニッケル・チタン合金、人工サファイア(セラミックス)でできたインプラントもあります。
セラミックスのみでできたインプラント(ストローマンインプラント)
関連するページ チタン ジルコニアインプラント ジルコニアインプラントの種類
●インプラントの形態の種類
ブレードタイプ
以前主流になっていた形態です。インプラントの破損や顎の骨の吸収がおきやすいため、現在ではほとんど使用されていません。
ブレードタイプのインプラント(金属製(左)とセラミック製(右))
スクリュータイプ
現在主流となっています。先端が細くネジのような形をしています。埋め込む穴が小さく、骨との結合もしっかりしています。
スクリュータイプのインプラント
シリンダータイプ
ネジのついていない円筒形のインプラントです。現在のインプラントの形状は、スクリュータイプとシリンダータイプが主流です。
シリンダータイプのインプラント
バスケットタイプ
外見はスクリュータイプに似ていますが、中は空洞になっています。
●失った歯の本数によるインプラントの種類
3本の歯を失った場合
3本の歯を失った場合は、2本のインプラントを入れてブリッジという形態にすることができます。
全部の歯を失った場合
全部の歯を失った場合でも、インプラントは可能です。数本のインプラント入れて、その上に入れ歯を取り付けます。
1本の歯を失った場合
失った歯が1本だけであれば、その部位に1本のインプラントを入れます。
関連するページ インプラントの治療例 1 インプラントの治療例 2
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