●フッ素洗口とは
フッ素洗口とは、濃度の低いフッ素の入った水でブクブクうがいをする虫歯予防法です。簡単にでき、費用も安く、虫歯予防率は40〜60%と高く、日本では最も効果の高いフッ素の使った虫歯予防法です。
うがいができるようになってから15歳くらいまでのお子さんに特におすすめの方法です。大人がおこなっても虫歯予防効果はあります。
日本は他の先進国に比べるとフッ素の普及が遅れていますので、フッ素入り歯磨き粉、歯科医院でのフッ素塗布とあわせて利用されるのがよいでしょう。
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●フッ素洗口の実施している子供※1
家庭では全国数十万人の子供がフッ素洗口をおこなっています。家庭以外でも、全国7543施設の小学校、中学校、幼稚園、保育園などの施設で、77.7万人(2010年)がフッ素洗口をおこなっています。フッ素洗口は急速に普及しつつあります。
小学校、中学校、幼稚園、保育園などの施設で、フッ素洗口を実施している子供が最も多いのが愛知県で、10.9万人が実施しています。新潟県(9万人)、京都府(8.4万人)がこれに続きます。神奈川県ではわずか1101人、東京都もわずか367人しかおこなっていません。
小学校、中学校、幼稚園、保育園などの施設でフッ素洗口を実施している子供の数


●フッ素洗口の方法
フッ素の入った水でブクブクうがいをするだけです。家庭でおこなう場合は1日1回、主に寝る前におこないます。小学校などの施設でおこなう場合は、濃度に応じて週1〜5回おこないます。
小学校などの施設でおこなうフッ素洗口の方法
| 主な対象 |
フッ素イオン濃度 |
洗口回数 |
| 小学校、中学校 |
900ppm |
週1〜2回 |
| 小学校、中学校、幼稚園、保育園 |
225ppm |
週2〜3回 |
| 幼稚園、保育園 |
225ppm |
週5回 |
●フッ素洗口剤の入手方法
フッ素洗口剤は、コンビニエンスストアやインターネットでの販売はできません。家庭でフッ素洗口をおこなうには、歯科医院で処方、あるいは説明を受けたうえで、調剤薬局や歯科医院で購入する必要があります。
フッ素洗口剤には、「ミラノ―ル(1)」、「オラブリス(2)」、「バトラーF洗口液0.1%(3)」の3種類があります。
フッ素洗口剤の種類
| 名称 |
フッ素イオン濃度 |
特徴 |
| ミラノール(1) |
225、450ppm |
費用が安く最も普及、少し味がする |
| オラブリス(2) |
225ppm |
費用が安い、無味無臭 |
| バトラーF洗口液(3) |
450ppm |
粉がなく使いやすいが費用は高い |
| チェックアップフッ化ナトリウム洗口液 |

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新潟県の子供が日本で一番虫歯が少ない理由※1、2
12歳児でみると、新潟県の子供は日本で一番虫歯が少なくなっています。
新潟県では、フッ素洗口が極めて盛んにおこなわれており、県や新潟大学が中心となって1970年代よりフッ素洗口を普及させてきました。フッ素洗口の高い普及率を誇ります。
小学校など784施設で8.3万人もの子供がフッ素洗口をおこなっています。家庭でのフッ素洗口も盛んです。
新潟県では、約6割の小学校でフッ素洗口をおこなっています。12歳児の虫歯の本数でみると、新潟県全体では0.8本なのに対し、フッ素洗口をおこなっている小学校の児童の虫歯の本数は0.66本となっています。
12歳児の虫歯の本数(都道府県別、抜粋)※2
※洗口:新潟県内の小学校でフッ素洗口を実施している児童 全国:全国平均
新潟県以外でもフッ素洗口は高い実績をあげています。
山形県の小学校でフッ素洗口をおこなっている市町村の児童の虫歯の本数は0.82本でした。一方で、フッ素洗口をおこなっていない市町村の児童の虫歯の本数は1.64本と、2倍の差がありました。
山形県の小学校でのフッ素洗口実施状況と12歳児の虫歯の本数※3
●10年連続虫歯の本数ワーストワンの汚名を返上!佐賀県の取り組み※4
佐賀県は、1991年から2000年まで3歳児の虫歯の本数が全国で最も多い都道府県でした。県では虫歯予防の取り組みとして、幼稚園、保育園、小学校、中学校などの施設でのフッ素洗口の普及を推進してきました。
その結果、虫歯の本数は大きく減少し、2008年には12歳児の虫歯の本数は全国平均を下回り、九州で最も虫歯の本数が少ない県となりました。幼稚園、保育園で1.3万人、小学校で4.2万人、中学校で2700人がフッ素洗口をおこなっています(2008年)。
2009年には、県内の小学校の95%でフッ素洗口がおこなわれるようになりました。
佐賀県の小学校でフッ素洗口をおこなっている児童数
※フッ素洗口に対する反対意見について
フッ素洗口は安全性に問題はなく、簡単にでき、虫歯予防効果も高いことから、多くの都道府県では施設での利用を推進しています。
その一方で、日本教職員組合(日教組)は安全性に問題があるとして施設でのフッ素洗口には反対し、2008年には41万人の署名を集め、厚生労働省、文部科学省に提出しています。上記の佐賀県においても、佐賀県教職員組合(佐教組)が反対集会、地元新聞に記事を掲載するなどの運動を展開しました。
読売新聞では「うがい・AED…何でも反対」として、「学校へのAEDの設置や、虫歯予防のために進めるフッ化物を使ったうがいについても一方的な導入に反対としており、ベテランの組合員も「単に仕事をしたくないだけではないか」と批判している。」(一部抜粋)との記事を掲載しています。
関連するページ フッ素の安全性
※1 NPO法人 日本むし歯予防フッ素推進会議、WHO口腔保健協力センター、8020推進財団の共同調査(2008年)ほか ※2 2008年学校保健統計調査(文部科学省) ※3 山形県天童市の広報紙(2007年) ほぼ100%の小学校でフッ素洗口を実施している自治体 大石田町、川西町 10%以上の小学校でフッ素洗口を実施している自治体 山形市、東根市、尾花沢市、大江町 10%未満の小学校でフッ素洗口を実施している自治体上山市、村山市、鶴岡市 小学校ではフッ素洗口を実施していない自治体 天童市など26市町村 ※4 佐賀県の広報、佐賀新聞、NPO法人 日本むし歯予防フッ素推進会議
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