新型コロナウイルス感染症の予防には、お口の健康と並んで食も大切となります。
以下は、WHO(世界保健機関)が世界に向けて発信した「お酒と新型コロナウイルス感染症 覚えておくべきこと」との提言を、和訳(一部省略、改編)させていただいたものです。感染予防のご参考になれば幸いです。
覚えておくべき最も重要な点
お酒は新型コロナウイルス感染症の予防にはなりません。感染しないようにすることが大切です。
1)お酒と新型コロナウイルス感染症とに関するよくある作り話
作り話
お酒を飲むと、新型コロナウイルスが死滅する。
事実
お酒を飲んでも新型コロナウイルスは死滅せず、むしろリスクを増加させる可能性が高い。アルコールは皮膚の消毒剤ですが、体内では消毒作用はありません。
作り話
強いお酒を飲むと、吸い込まれた空気中の新型コロナウイルスが死滅する。
事実
お酒を飲んでも吸い込まれた空気中の新型コロナウイルスが死滅することはない。口とのどを消毒する作用もありません。
作り話
お酒は免疫力強くする。
事実
お酒は免疫システムに有害な影響を与える。
関連するページ 新型コロナウイルス感染症 成人の栄養(WHOからの提言)
2.新型コロナウイルス感染症拡大時にすべきこと、すべきでないこと
免疫システムが損なわれるため、飲酒は完全に避けてください。
お酒を飲まなければ、冷静さを保ち、警戒を怠らず、迅速に行動し、意思決定をおこなうことができます。自分自身、家族、周囲の人のために
研ぎ澄まされた頭脳を維持しましょう。
飲酒する場合は最小限に抑え、酔わないでください。
お子さんや若者がお酒を飲めない環境にしてください。
鎮痛剤、睡眠薬、抗うつ薬などの薬を服用しているときは、お酒は飲まないでください。
お酒は肝臓の機能を低下させ、肝不全やそのほかの深刻な問題を引きおこします。
関連するページ 成人のための健康的な食事(WHOからの提言)
3)新型コロナウイルス感染症拡大時の飲酒と身体的距離
新型コロナウイルス感染症の拡大をを遅らせるために、WHO(世界保健機関)は
感染予防対策として感染者から少なくとも1mの距離を保つことを推奨しています。
バー、カジノ、ナイトクラブ、レストランなど、人がお酒を飲むために集まる場所は、感染のリスクを高めます。
4)お酒と自宅での隔離もしくは感染防御
新型コロナウイルス感染症の拡大を防ぐために、多くの国でロックダウンや緊急事態宣言が導入されました。かつてないほど多くの人々が自宅にいます。飲酒は健康と安全にリスクをもたらすため、この期間中は避けてください。
在宅勤務をするときは、就業規則を守り、飲酒はしないでください。お酒の影響があるもとでの仕事は不可能です。
お酒は食事に必要ではなく、優先事項ではありません。お酒の備蓄は避けてください。
お酒はストレス解消にはなりません。パニック症状、不安障害、うつ病、そのほかの精神障害、家庭内暴力を増加させます。
自宅でお酒を飲む代わりに、室内トレーニングをしましょう。身体を動かすことは、免疫力アップにつながります。
飲酒は自殺のリスクも高める可能性があるため、量を減らすことはとても重要です。
5)信頼できる情報を見つける方法と誤った情報を見つける方法
WHO(世界保健機関)や国の保健省(厚生労働省)のウェブサイトで信頼できる情報をみつけることができます。
飲酒は本当に重要な利益をもたらすというネットでの書き込みに注意してください
。SNSの投稿には注意してください。
最後に覚えておくべき重要な点
新型コロナウイルス感染症を予防、治療するためには、どのような状況でもお酒を飲まないでください。
関連するページ 食育・栄養