●クッシング症候群とは
クッシング症候群は、ホルモン(副腎皮質ホルモン)が分泌され過ぎることによりおきる病気で、高血圧、糖尿病、肥満、筋力低下、骨粗鬆症、満月様顔貌(丸顔)などの症状があります。
1:4の割合で女性が多く、症状によりクッシング病、副腎腺腫、副腎癌、異所性ACTH症候群などに分類されます。クッシング病は厚生労働省の指定難病の一つとなっています。
治療では、クッシング病は脳の下にある下垂体という器官にある腫瘍を切除する手術療法のほか、放射線療法、薬物療法がおこなわれ、副腎腺腫、副腎癌では腎臓の上にある副腎という2~3cmほどの臓器を手術により取り出します。
当クリニックではクッシング症候群の方の歯科治療をおこなっています。歯とお口の健康、歯科治療について、ご不明な点、ご要望等がありましたら、お気軽にご相談ください。
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●クッシング症候群と歯科
クッシング症候群は虫歯、歯周病、口腔カンジダ症になりやすい傾向があります。また、歯科治療時は出血、感染、顎骨壊死に注意するほか、ストレスの少ない歯科治療をおこなっていきます
1)骨粗鬆症 顎の骨が腐ることがある
骨粗鬆症(こつそしょうしょう)になりやすく、骨密度の減少を防ぎ、骨折のリスクを低下させるために骨粗鬆症の薬が使用されます。
骨粗鬆症の薬の副作用として、口内の汚れ、抜歯などの出血を伴う治療、合わない入れ歯を使用があると、あごの骨が細菌に感染して腐ってしまう病気「顎骨壊死(がっこつえし)」をおこすことがあります。
口内を清潔に保つ、合わない入れ歯の調整をおこなう等により、顎骨壊死を予防します。
関連するページ 骨吸収抑制薬関連顎骨壊死(ARONJ) Q&A
2)出血、感染 治療時は出血しやすく感染しやすい
ホルモンの影響により出血しやすく、免疫力が低下しているため感染しやすくなります。また、口腔カンジダ症を発症しやすくなります。
抜歯、歯周病の外科手術、インプラント手術などでは、出血、感染対策が必要となります。治療前後に抗生物質を通常よりも長く服用したり、消毒を歯科医院で頻繁におこなうなどの対応がとられます。
医師と歯科医師が連携と取り、必要に応じてステロイドの増量(ステロイドカバー)をおこなってから、抜歯や手術をおこなうこともあります。
関連するページ 口腔カンジダ症 原因 治療 インプラント
3)糖尿病 歯周病は糖尿病の症状を悪化させる
ホルモンの影響によりインスリンの効きが悪くなり、糖尿病になりやすくなります。糖尿病は歯周病の合併症の一つで、糖尿病の症状が悪化すると歯周病の症状は悪化し、歯周病は糖尿病の症状を悪化させます。歯周病治療をおこなうと糖尿病の症状が改善することがあります。
定期的に歯のクリーニングをおこなうなどして、歯周病の予防、治療をおこなう必要があります。
関連するページ 糖尿病
4)虫歯、歯周病 虫歯になりやすく、歯周病が進行しやすい
免疫力の低下により、虫歯になりやすく、歯周病が進行しやすい傾向にあります。また、歯周病が進行していても歯肉は腫れにくく、痛みがでにくく、自覚症状があらわれにくい傾向にあります。
毎日の歯みがきをしっかりおこなうだけでなく、定期的に歯科医院に通院して検診を受け、虫歯や歯周病の予防処置をおこなうことが大切となります。
関連するページ 歯科検診 虫歯 歯周病
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関連するページ 全身のご病気をおもちの方の歯科治療 骨粗しょう症