●根面う蝕とは
根面う蝕(こんめんうしょく)とは歯の根にできた虫歯をいいます。加齢や歯周病によって歯肉が下がり歯の根が外見からも見えるようになります。歯の根は汚れがつきやすく、歯ブラシが届きにくく、かみ合わせの面に比べると弱いため
虫歯になりやすい傾向にあります。また、
虫歯になっていることに気付きにくい傾向にあります。
超高齢化社会となり
根面う蝕は急増しているとされ、高齢者を対象におこなった調査では
53%に根面う蝕があったとの報告もあります。
根面う蝕(歯の根の虫歯)の特徴
高齢化社会となり急増/患者数はかなり多い/歯の根は汚れがつきやすい/歯質が弱く虫歯になりやすい/虫歯になっていることに気付きにくい
関連するページ 虫歯の進み方
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根面う蝕の治療
進行して穴があいている根面う蝕は虫歯の除去後にコンポジットレジンなどのつめ物をします。一方で予防処置により歯を削らずに虫歯の進行を抑えていくことが可能なこともあります。歯を削らない治療としては、フッ素を塗ったり(フッ素塗布)、虫歯の進行止めの薬(サホライド)を塗る方法があります。
1)コンポジットレジン
コンポジットレジンとはプラスチック(レジン)でできた材料で、虫歯を削り取ってつめます。健康保険適応の材料で、歯と同じ色のため見た目がよいという利点があります。
関連するページ コンポジットレジン
2)フッ素
初期の根面う蝕に対しておこなわれます。2016年に健康保険適応となり、定期的に歯科医院で高濃度のフッ素を塗ることにより虫歯の進行を抑えていきます。
関連するページ フッ素塗布
3)虫歯の進行止めの薬(サホライド)
フッ化ジアンミン銀という成分の薬を塗ることで虫歯の進行を抑えます。この治療においては虫歯治療の学会(日本保存歯科学会)は年1回の薬の塗布を推奨しています。
もともと小児の虫歯を対象におこなわれてきましたが、2016年から大人の虫歯に対しても健康保険適応になりました。薬を塗った歯の面が黒くなる欠点がありますが、費用も安く簡単にできる処置のため、要介護高齢者を中心に根面う蝕の治療で使用されます。
関連するページ 虫歯の進行止めの薬(サホライド) サホライド Q&A
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根面う蝕の予防方法
家庭での根面う蝕の予防方法としてはフッ素入り歯みがき粉(フッ素濃度1100〜1400ppm)とフッ素洗口(同250〜900ppm)を毎日使用することにより、虫歯の進行を抑えていくことが可能とされており、虫歯治療の学会(日本歯科保存歯科学会)も推奨しています。
フッ素洗口には250ppm、450ppm、900ppmのフッ素濃度のものが販売されており、どの濃度のものを使用するかは歯科医師の診断のもとでおこないます。
関連するページ 歯磨き粉の選び方と使い方 フッ素洗口
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