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■ストリート・アートナビ取材:展覧会シーン/Page02
■国立国際美術館 オープン記念展:マルセル・デュシャンと20世紀美術展/Marcel Duchamp and the 20th Century Art
会場:国立国際美術館 会期:2004年11月3日(水・祝)〜12月19日(日)※月曜休館
取材日:2004年11月2日(火) 掲載:11月5日(金)
TOP頁/記者発表 ●展覧会頁 ●フロアの頁 ●開会式とレセプション
1.《泉》1917/1964年 京都国立近代美術館蔵 
2.《ローズ・セラヴィよ、なぜくしゃみをしない》
1921/1964(セミ・レディ・メード)京都国立近代美術館
3.《階段を降りる裸体No.2》1912年(油彩、キャンバス)フィラデルフィア美術館蔵
4.《花嫁》1912年(油彩、キャンバス)フィラデルフィア美術館蔵
5.《彼女の独身者たちによって裸にされた花嫁、さえも》(大ガラス、東京バージョン)1915-23/1980 油彩、ニス、鉛箔、鉛線、埃、ガラス
東京大学教養学部美術博物館蔵
※1〜5迄全て、マルセル・デュシャン作。(写真提供:国立国際美術館)
国立国際美術館 新館グランドオープン記念の第1回の展覧会。
“現代美術の父”、“ダダイズムの巨匠”。
マルセル・デュシャン Marcel Duchamp(1887-1968)は“現代美術の父”とも“ダダイズムの巨匠”とも呼ばれ、20世紀美術に多大な影響を与えた人物です。従来の芸術家の概念からはずれた破天荒な行動で、一般社会からも常に注意を集め続けたデュシャンは、実は何につけ懐疑の人で、芸術を根底から疑って独創性というものを信用せず、偶然に事を委ね、作者の存在すらも否定しました。たとえば既製品であっても誰かがそれをさして、芸術であると呼べばそれが芸術作品になるのだ、というのです。
一方で、20世紀の美術の中でデュシャンほど多くの対話を誘発してきた作家はいません。デュシャンの活動は、さまざまなかたちで引用され、翻案され、また批判の対象ともなってきました。今日の作家にとっては既製品を使うことだけでなく、他人の作品の流用や転用もとりたてて珍しい表現手段ではありません。むしろ、美術の伝統的な規範を拒絶したはずのデュシャンの方法論自体が、皮肉なことに現代美術の新たな伝統になりつつあります。
本展は、デュシャンの作品とともに、デュシャンに向きあった現代美術家の作品を展示して20世紀美術をとらえなおす試みです。デュシャンの初期の絵画から晩年の仕事まで約70点を第1部で紹介し、デュシャンの型破りな作品と皮肉や洒落に満ちた言説に触発された国内外の美術家たちの作品約80点を第2部で展示します。デュシャンが現代美術にもたらした意味を探るとともに、多くの作家たちがそれぞれの視点や問題意識から映し出した、一筋縄では捉えられない「デュシャン像」を展望します。
日本でのデュシャンの大規模な展覧会は約20年ぶりです。
主催者
[展覧会図録のごあいさつ文より転載]

展示作品
作品1.マルセル・デュシャン作:《L.H.O.O.Q.》
1919/1964年 国立国際美術館蔵 
作品2.マルセル・デュシャン作:《自転車の車輪》1
913/1964年 (レディ・メード)京都国立近代美術館 
1921/1964(セミ・レディ・メード)京都国立近代美術館
作品3.マルセル・デュシャン作:《泉》1917/1964年 京都国立近代美術館蔵 
作品4.トニー・クラッグ《スパイロ・ジャイラ》1992年豊田市美術館蔵
(写真提供:国立国際美術館)
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取材日:2004年11月2日(火) 掲載:2004年11月5日(金)
取材・写真・Webデザイン:ストリート・アートナビ 中田耕志
※上記の説明、写真キャプションは展覧会報道資料、図録、同館学芸員の案内を参考にしました。
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