加熱式タバコ、電子タバコと口腔 横浜・中川駅前歯科クリニック

●加熱式タバコとは

従来のタバコはたばこ葉を燃やしていましたが、加熱式タバコはたばこ葉を加熱することで使用するタバコです。

2014年にアイコス(IQOS)が発売され、煙が出ない、臭いが少ないといった利点が評価されて若年者を中心に急速に広まりました。2016年にプルーム・テック(Ploom TECH)、グロー(glo)が発売され、現在は3つのブランドが主に使用されています。

2019年現在、世界の加熱式タバコの6割は日本で販売され、日本国内のタバコの2割強は加熱式タバコとなっています。各社は日本を足がかかりに、世界への展開をはかっています。

  アイコス プルーム・テック グロー
会社 フィリップ・モリス JT BAT
発売時期 2014年 2016年 2016年
特徴 最初に発売。シェア8割で断トツ(2018年現在)。
高温加熱(350℃)でニコチン濃度が高いが、吸い応えがある。
充電が面倒。
低温加熱タイプ(30℃)はニコチン濃度、発がん性物質、臭いが少ないが、吸い応えが弱い。
2019年に吸い応えのある高温加熱タイプ(200℃)「プルーム・エス」を発売。
シェア2割をプルーム・テックと二分する(2018年)。
アイコスと同様にヒーターで加熱(240℃)。
メンソールは種類が多い。
バッテリーの持ちが良い。
※2019年現在

加熱式タバコ

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電子タバコとは

たばこ葉を使用せず液体を電気加熱させて、発生する蒸気を吸引するタバコです。日本ではニコチンを入れると薬事法に抵触するため、ニコチンが含まないものが一般的です。

加熱式タバコに比べると特別な技術が必要ないため、多くのメーカーから500種類以上のブランドが販売されています。購入費用が安いため、海外では若年者を中心に普及が進む一方で、2019年から電子タバコによる死亡、肺疾患が相次いで報告されています。

そのため、2019年にインドで販売禁止、アメリカでは規制、一部の州では販売禁止になるなど、世界で規制が進んでいます。



●加熱式タバコと口腔

ニコチン、一酸化炭素などの有害物質や発がん性物質の量は従来のタバコに比べると少なく、その結果として強い口臭が発生しにくい、口が渇きにくい、歯にヤニが付きにくいといった利点があります。

一方で、従来のタバコと同様に、加熱式タバコにも歯周病を悪化させたり、味覚を低下させる作用があるほか、舌がんを始めとする口腔がんの原因にもなります。

加熱式タバコに変えてから歯肉が腫れやすくなる人がいます。これは、タバコに含まれる有害物質の中には歯肉の炎症を抑える作用をもつものがあり、有害物質が少なくなることで、今まで隠れていた歯周病の症状が自覚症状として表れやすくなるためです。

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●従来のタバコと加熱式タバコの比較

厚生労働省の調査によると、アイコス(加熱式たばこA)のニコチン濃度は従来のタバコと同程度のニコチン濃度となっています。グロー(加熱式たばこB)はアイコスの半分程度、プルームテック(加熱式たばこC)はアイコスの1/6程度のニコチン濃度となっています。

ニコチン濃度※1


発がん性物質は全ての種類において従来のタバコの1/4以下となっていますが、グロー(加熱式たばこB)が比較的高く、プルームテック(加熱式たばこC)が低い傾向にありました。

従来のタバコに比べると副流煙は1/10程度となっていますが、有害物質、発がん性物質が含まれていることから、喫煙時は周囲の人への影響を考慮する必要があります。

発がん性物質※1


※1 厚生労働科学特別研究「非燃焼加熱式たばこにおける成分分析の手法の開発と国内外における使用実態や規制に関する研究」



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