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低位舌とは
通常、舌の先端は上の前歯の根元についていて、舌全体が上あごについています。しかしながら、舌の筋肉が弱く、舌が下に落ちていることがあります。この状態を低位舌(ていいぜつ)といいます。
低位舌になると気道は狭くなります
関連するページ 舌圧測定
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低位舌の問題
低位舌になると様々な問題がおきます。
舌が下がると気道が狭くなり、
いびきをかきやすくなったり、
睡眠時無呼吸症候群になりやすくなります。睡眠時無呼吸症候群になると、日中に眠気が生じたり、高血圧、心筋梗塞、心不全、脳梗塞などの合併症が高い確率で発生します。
歯ぎしりの原因にもなります
睡眠時無呼吸症候群のマウスピースによる治療では、治療をいくらおこなっても、低位舌を改善しないと睡眠時無呼吸症候群の症状が一向に改善しないことがあります。
また、息が苦しいため、
口呼吸をする人が多いのも特徴で、口呼吸は
ドライマウス(口腔乾燥症)、
歯周病、
口臭の原因になります。舌が下がるため
二重あごになったり、食べ物が飲み込みにくく、
誤嚥性肺炎をおこす危険性が増します。
舌は上あごの成長を促す役割がありますが、小児の低位舌は上あご歯並びが狭くなり、
受け口の原因になることがあります。
低位舌の影響
いびきの原因/歯並びが悪くなる/口呼吸になる/口が渇く(ドライマウス)/睡眠時無呼吸症候群になりやすくなる/歯ぎしりをしやすくなる/受け口/睡眠時無呼吸症候群の治療をおこなっても十分な効果が得られない/口臭/舌苔(ぜったい)ができやすくなる/顔がたるみやすくなる(二重あご)/食事のときにむせやすくなる/誤嚥性肺炎の原因/歯周病になりやすくなる
関連するページ
ドライマウス いびき・睡眠時無呼吸症候群 歯ぎしり 誤嚥性肺炎 舌苔と口臭
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低位舌の見分け方
低位舌は、舌の側面に歯型がついてギザギザしている、上あごに舌が接しないために舌が白く汚れがつきやすくなります。舌にこの特徴がみられる人は、低位舌の可能性があります。
ギザギザした舌 ※ストレス、食いしばりなどでできることもあります。
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低位舌の改善方法
低位舌は舌の体操などをおこなうことで改善されます。詳しくは、ご来院の際にお問い合わせください。
1)ベロは宝
2012年に、ためしてガッテン(NHK)の特集「舌を見て100%危ない病気を見抜く法」で紹介された方法です。「べろはたから」と口に出して、声は出さなくてもよいので、1日20回繰り返しておこないます。早ければ1週間ほどで効果が得られます。
べ
思いっきり舌を前に出します。出すことで、舌を持ち上げる筋肉がきたえられます。
ろ ら
舌をなめらかに動かすための訓練です。
た か
舌先や舌の奥を上あごに押し付けて発音するため、食べ物をのどの奥に送り込む筋肉がきたえられます。
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関連するページ 摂食・嚥下訓練
2)あいうべ体操
福岡県の開業医(医師)が考案した、口呼吸を鼻呼吸に改善させる方法。低位舌も改善されます。1日30回以上を目標に、無理のない範囲でおこないます。慣れない間は、何回かにわけておこないます。声は出さなくてもかまいません。
あー 大きく口を開きます。
いー 口を大きく横に広げます。
うー 口を強く前に突き出します。
べー 舌を前に突き出して下に伸ばします。
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NHKニュース・おはよう日本でも紹介されました
関連するページ 保健教材ニュース・舌(あいうべ体操)
3)ムーシールド
ムーシールドは、低位舌を改善することにより受け口を治す装置です。睡眠中に装置をつけるだけで治ります。1983年に東京の開業医(歯科医師)によって考案され、2005年から一般の歯科医院でも使用が可能となりました。小児期の矯正治療で使用されます。
ムーシールド
関連するページ ムーシールド ムーシールド Q&A
4)パタカラ
東京の開業医(歯科医師)が開発した器具。上唇と下唇の間に装着して、1日4回、1回3分間のストレッチをするだけで低位舌が改善します。
パタカラ
関連するページ 口腔筋機能療法器具“パタカラ”
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