誤嚥性肺炎
肺炎とは
肺炎とは、細菌やウイルスによって肺に炎症がおこった状態をいいます。体力が落ちているときや高齢になり免疫力(抵抗力)が弱くなると、かかりやすくなります。

肺炎で亡くなる人は圧倒的に高齢者が多く、人口の高齢化により、肺炎で無くなる人は増え続けています。

肺炎は1975年に不慮の事故に代わって日本人死因の4位となり、2011年に脳血管障害に代わって日本人死因の3位となりました。要介護高齢者の死因では、最も多いのは肺炎となっています。

2011年人口動態統計(厚生労働省)によると、日本人の死因ではがん28.5%、心疾患15.5%に次いで多く、9.9%の人が肺炎が原因で亡くなっています。


日本人の死因日本人の死因

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●誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)とは
※1、2
食べ物や唾液が食道ではなく、誤って気管に入ってしまうことを「誤嚥(ごえん)」といいます。

通常、食べ物がのどに入ると反射的に気管は塞がれます。ところが、老化などによってこの反射が衰えると、気管が塞がれません。開いたままの気管から唾液や食べ物が入り込み、肺に入っていきます。

口の中には300種類以上、1mg(耳かき1杯)の歯垢(しこう)には、数億もの細菌が棲みついています。口から肺に入り込んだ唾液や食べ物の中の細菌は、肺炎を引きおこします。これが「誤嚥性肺炎」です。

肺炎に占める誤嚥性肺炎の割合は、70歳以上の70%以上、90歳以上の95%以上とされています。また、肺炎死亡の7割が誤嚥性肺炎とされています。


誤嚥のしくみ
食べ物や唾液は通常は胃に入りますが()、老化等が原因で気管が塞がれないと、肺(
)に入ってしまいます。

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誤嚥性肺炎を発症しやすい人
高齢者、脳卒中など全身の病気、手術後などは、誤嚥性肺炎を発症しやすくなります。


1)高齢者
高齢になると、のどの反射は鈍くなり(摂食・嚥下障害)、誤嚥しやすくなります。肺に入った細菌は、誤嚥性肺炎を発症させます。


高齢者の誤嚥性肺炎の特徴
肺炎による死亡のほとんどが高齢者/飲み込む力や咳反射の低下が発症に関与/食事をしなくても、唾液が肺に入ることで発症することも多い/繰り返し生じる/脳梗塞、アルツハイマー病など、全身の病気が関与することも多い ほか

介護 誤嚥性肺炎のほとんどが高齢者です

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2)全身の病気、寝たきり

脳卒中による麻痺などの後遺症があったり、寝たきりになると、誤嚥しやすくなります。また、介護の手を借りないと歯をみがけないこともあり、口の中が汚れて細菌が繁殖しやすくなります。その結果、誤嚥性肺炎を発症しすくなります。


誤嚥性肺炎をおこしやすい全身の病気
脳血管障害(脳卒中、脳梗塞)/脳腫瘍、外傷/筋萎縮性側索硬化症(ALS)/認知症/胃食道逆流症(逆流性食道炎)/パーキンソン病/筋ジストロフィー/食道がん(反回神経麻痺)/口腔がん/アルツハイマー病/ギラン・バレー症候群/認知症 うつ病、不眠症(精神安定剤、睡眠薬の服用)/重症筋無力症/頭部外傷 ほか

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3)手術後※3
手術後は口の中が汚れて細菌が繁殖しやすく、また治療に伴い免疫力(抵抗力)が低下するため、誤嚥性肺炎を発症しやすくなります。

30万件の手術報告では、手術後に1%の患者さんに誤嚥性肺炎が発生し、約4分の1が死亡したと報告されています。

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4)その他
合わない入れ歯の使用、入れ歯の清掃不良、口内炎、舌炎、扁桃炎などにより誤嚥をおこしやすくなります。



誤嚥性肺炎の症状
最初は、食べ物がいつまでたっても口の中に残っている、口から食べ物をよくこぼす、お茶を飲むとむせるといった、飲み込みにくい症状(摂食・嚥下障害)があらわれます。

症状が進むと、せき、痰(たん)、発熱のほか、、食べる量が減って栄養不足や体重の減少がおきたり、水を飲む量が減って脱水状態になることがあります。

症状が全くあらわれないこと、周囲の人が異変に気付かないことも多くあります。何となく元気がない、食欲がないといった場合は、誤嚥性肺炎の可能性がありますので、肺炎を疑ってみる必要があります。

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※1 木田厚瑞 高齢者の呼吸器疾患 −嚥下性肺炎の病態について− 老年歯科医学1081):3-10 1995 ※2 寺本信嗣 誤嚥性肺炎・オーバービュー 日本胸部臨床68(9)799 2009 ※3 村田克介、太竹一栄 周術期における誤嚥性肺炎をどう管理するか −ステロイド投与は是か非か− ICUとCCU33(3):215-220 2009


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