●口腔がんとは※1etc.

口腔がんは、舌、歯肉、頬粘膜、口唇など口の中に発生する悪性腫瘍のことをいいます。口腔がんは全てのがんの2〜3%を占めます。

日本頭頸部癌学会の調査では、口腔がんの中では舌が最も多く60.0%を占め、次いで下あごの歯肉が11.7%、口底が9.7%、頬粘膜が9.3%でした。男性が2/3を占め、50歳以上が85.9%となっています。

国内患者数は1975年には2100人でしたが、2005年には6900人となり、増加し続けています。


口腔癌の発生部位 発生部位

当クリニックは、国立がん研究センター連携歯科医院、横浜市周術期連携歯科医院に認定されています。

関連するページ  舌がん



口腔がんのセルフチェック

自分自身でできる検査としては下記の項目があります。当てはまる項目が多いときは、歯科医院などの医療機関を受診して検査をおこないます。


 口の中の粘膜が白く、もしくは赤くなっている部分がある。

 口の中に「しこり」、「腫れ」など膨らんだ部分がある。

 頬や舌が動かしにくい、痛い、違和感がある。

 2週間以上も治らない口内炎がある。  口の中から出血がある。

 入れ歯が合わない、痛みがある。   歯がグラグラするが原因は不明。

 首の周りのリンパ節が腫れている。   しゃべりにくい。

関連するページ  口内炎  口内炎の治療



口腔がん検診の方法

口は直接目で見て、手で触ることができるため、検診は問診、視診、触診が中心となります。口腔がんの特徴として首のリンパ節に転移しやすいことから、首のリンパ節の視診、触診もおこないます。

疑わしい病変が見つかった場合は、入れ歯やつめ物の調整、とがった歯を丸めるなどして、2週間ほど様子を見ていくこともあります。明らかに口腔がんと思える病変があったり、原因を除去しても変化がなかったり、病変が大きくなったりしているようであれば、歯科大学病院などで精密検査をおこないます。

精密検査では、細胞や組織を取り出して、顕微鏡でがん細胞がないかを調べます(細胞診、組織診)。口腔がんと診断された場合は、がんの大きさや他の組織への広がりを調べるため、CTやMRIによる検査をおこないます。


口腔がん検診の流れ
口腔がん検診の流れ
※数字は神奈川県歯科医師会がおこなった口腔がん検診7199人の結果。

舌癌 舌側縁にできた舌がん



口腔がん検診のメリット※2、3、4、5.

他のがん検診に比べると、口腔がん検診はレントゲン写真の撮影などが必要でないことが多く、簡単に検診ができます。発見できるがんの割合も、他のがん検診と変わりません(下図)。

また、口腔がん検診によって白板症、紅板症、扁平苔癬(へんぺいたいせん)など、がんになることのある病気(前がん病変、前がん病態)が、1%程度の人に見つかります。

白板症のがん化率は6.8〜10.9%で、女性や50歳以上の白板症はがん化しやすい傾向にあります。紅板症と診断された病変の半数は、組織的にはがんと診断されます。


がん検診の実績
がん検診の実績
※口腔がん(千葉市):千葉市歯科医師会と東京歯科大学がおこなった口腔がん検診(3429人)  ※口腔がん(東京歯大):東京歯科大学がおこなった口腔がん検診(7920人)  ※口腔がん(神奈川県):神奈川県歯科医師会がおこなった口腔がん検診(7199人)  ※胃がん:市区町村における胃がん検診(2007年度、4262048人)  ※肺がん:市区町村がおこなった肺がん検診(2007年度、7066168人)

関連するページ  口腔扁平苔癬  口腔扁平苔癬と口腔がん



●口腔がん検診の実施場所※5

口腔がん検診は、中川駅前歯科クリニックを含む一部の歯科医院、病院口腔外科、歯科医師会などでおこなっています。

神奈川県では、口腔がん検診協力医として県内1302人(2014年現在)の歯科医師が登録され、口腔がん検診をおこなっています。

2006年度から2014年度までの間に神奈川県歯科医師会がおこなった口腔がん検診では、7199人(女性が70%、平均年齢64.7歳)が受診し、9人が口腔がんと診断されました。検診での発見率は0.13%となり、検診としては胃がん検診よりやや低く、肺がん検診より高い発見率となっています。


オーラルID オーラルID

口腔がん検診を希望の方は、お手数ですが事前に電話(045−910−2277)にてご予約ください。当クリニックは口腔がん検診協力医が在籍しています。問診、視診、触診のほか、オーラルID(口腔がん検査機)を使用して口腔がん検診をおこなっています。2016年までに6人の患者様から口腔がんが見つかっています。

関連するページ  オーラルID(口腔がん検査機)



もしも口腔がんが見つかったときは

もしも口腔がんが見つかったときは、がん治療が始まるまでに2〜4週間ほどの期間があります。その間に虫歯や歯周病の予防処置や治療を済ませておきます。

がん治療をおこなうと、口内炎、口腔粘膜炎、ドライマウス(口腔乾燥症)、味覚障害など、口の中に様々な合併症が発症します。口腔がんは生存率の高いがんではありますが、痛みが強く治療を中断することもあり、治療の中断は生命を脅かすことにもなりかねません。

がん治療前に虫歯や歯周病の予防処置や治療を済ませると、痛みが軽減され、感染症などの合併症の発生率が低下することが明らかにされています。治療の成功率を高め、入院日数を減らすこともできます。


歯科治療 がん治療前に歯科治療を

関連するページ  がん治療前の歯科治療  がん治療前の歯科治療 Q&A



※1 Report of head and neck cancer registry of Japan, Clinical statistics of registered patients, 2002. Oral cavity. Jpn J Head and Neck Cancer 32 15-34.  ※2 柴原孝彦、野村武史、山内智博、山本信治、薬師寺孝、菅原圭亮、高野伸夫、片倉朗: 口腔癌検診は有効か? : ―地域歯科医師会と行ってきた20年間の実績―  頭頸部癌 37: 381-385, . ※3 独立行政法人国立がん研究センターがん対策情報センターのホームページ  ※4 小村健、戸塚靖則、柴原孝彦、大関悟、長尾徹、原田浩之 口腔癌検診のためのガイドライン作成.日歯医学会誌25:54〜62  ※5 平成25年度口腔癌検診協力医研修会資料(神奈川県歯科医師会)ほか


※当クリニックへのアクセスについては、下記のページをご覧ください。
  交通アクセス・駐車場案内図(横浜市都筑区、港北区など近隣よりご来院の方)
  青葉区・宮前区からのご来院(横浜市青葉区、川崎市宮前区からご来院の方)
  小田急線沿線からのご来院(東京都町田市、川崎市麻生区、多摩区などからご来院の方)
  横浜線沿線からのご来院(横浜市緑区、相模原市などからご来院の方)
  南武線沿線からのご来院(川崎市中原区、高津区などからご来院の方)
  広域路線図 広域道路地図(神奈川県、東京都からご来院の方)
  新幹線・飛行機でのご来院(神奈川県、東京都以外からご来院の方)




関連するページ  がん治療前後の歯科治療  舌痛症(舌の痛み、違和感)  歯科検診


口腔がん検診
口腔がん検診 横浜・中川駅前歯科クリニック