●CPAPとスリープスプリント併用療法
当クリニックにいびき・睡眠時無呼吸症候群の治療を目的として来院された患者様4500人の5%は、CPAP(持続的陽圧呼吸装置)とスリープスプリント(マウスピース)を併用しています(下図)。
併用療法は、1)CPAPとスリープスプリントを同時に使用、2)自宅ではCPAPを使用し、外泊時などにスリープスプリントを使用する2つの方法があります。
CPAP使用の有無
関連するページ 治療データ(いびき・睡眠時無呼吸症候群)
●CPAPとスリープスプリント
CPAP(しーぱっぷ)は、鼻にマスクを着けて空気を送り込むことにより、空気の圧力で気道が閉じるのを防ぎ、呼吸を確保する器械です。主に中等度から重度の睡眠時無呼吸症候群の治療に使用されます。
スリープスプリントは、寝るときに下あご、舌を持ち上げるように工夫されたマウスピースです。主に軽度から中等度の睡眠時無呼吸症候群の治療に使用されます。
関連するページ CPAPについて スリープスプリント
●CPAPとスリープスプリントの同時使用
2010年代になってスリープスプリントを単独ではなく、その長所を利用した他の治療方法との併用療法がおこなわれるようになりました。
CPAPの使用中に口が開き口呼吸をすると、口から空気が漏れます。CPAPは空気圧を維持するために、より強い圧で空気を送り込むため、違和感が増し、CPAPが使用できないことがあります。
スリープスプリントを併用することにより、口から空気が漏れるのを防ぐことができます。CPAPの空気圧を低く設定でき、違和感が少なくなるだけでなく、治療効果もより得られるようになります。
関連するページ CPAPがあわない時は
●自宅でCPAP、外泊時にスリープスプリントを使用
自宅ではCPAPを使用し、持ち運びが大変なため、外泊時にはスリープスプリントを使用する方法です。スリープスプリントは友人との旅行、会社の同僚との出張、入院、オフィスでの仮眠、夜行バス、海外でのなど生活で使用します。
●スリープスプリントの作製方法
スリープスプリントは歯科医院で作製しますが、健康保険が適応になるためには、医師から歯科医師への治療依頼(紹介状)が必要となります。CPAP治療をおこなっている医療機関にご相談ください。
関連するページ 健康保険適応のスリープスプリント
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