マルファン症候群 横浜・中川駅前歯科クリニック
マルファン症候群

マルファン症候群とは

マルファン症候群は、フランスの小児科医アントニン・マルファンが初めて報告したことから名付けられました。

大動脈、骨格、眼、肺、皮膚などの組織が弱くなる病気で、高身長と長い手足が特徴です。組織が弱くなることにより、心臓の血管が破裂して出血をおこしたり、肺に穴が開いて呼吸困難になったり、視力の低下などがおきることがあります。

性別、人種に関係なく、5000人に1人の割合で発症し、75%の人は親からの遺伝、25%は遺伝子の変化により発症します。国内には2万人の患者さんがいるとされていますが、病気に気付かない人も多いとされています。


ロイス・ディーツ症候群は歴史的にマルファン症候群の一部として扱われてきましたが、近年の研究により原因遺伝子や臨床経過の点から併記することが一般的になってきたため、マルファン症候群は2024年4月に「マルファン症候群/ロイス・ディーツ症候群」に名称(告示病名)が変更されました。

当クリニックはマルファン症候群を含む特定医療費(指定難病)助成制度の指定医療機関です。



マルファン症候群と歯科

マルファン症候群の患者さんは、重症の歯周病になりやすく、歯並びが悪くなる傾向にあります。そのため、歯周病や虫歯に対するケアが重要となります。


1)歯周病
大動脈や骨格と同様に歯肉の組織も弱く、そのため重症の歯周病になりやすい傾向があります。歯周病は歯肉だけにとどまらず、歯周病菌は心臓の血管をつまらせ、血管破裂の原因となることがあります。

心臓を守るためにも、日頃から歯周病の治療を積極的に受けたり、定期的に歯科医院で歯のクリーニングをおこないます。

診察

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2)歯並び
歯並びがデコボコ(叢生)、受け口(下顎前突)、深い口の天井(高口蓋)など、歯並びが悪い傾向があります。歯並びが悪いと見た目の問題だけでなく歯に汚れがつきやすく、虫歯になりやすくなります。矯正治療は健康保険が適応となります。

診察

関連するページ  健康保険適応の矯正治療



3)感染性心内膜炎
感染性心内膜炎とは、血液に入った細菌が心臓や血管に炎症をおこす病気です。

マルファン症候群の患者さんは心臓の血管がやわらかく、もろく弱いため、心臓の手術をおこなうことがあります。心臓の手術の前には歯科治療をおこなうことで、口内の細菌を減らして感染性心内膜炎を予防します。

心臓の手術後は血管をつまらせないために、血液をサラサラにする薬(抗血栓薬)を服用することが多く、抜歯など出血を伴う歯科治療は注意が必要となります。また、感染性心内膜炎の予防のために、歯科治療前に抗生物質を服用することがあります。

関連するページ  心臓外科手術前、手術後の歯科治療   抗血栓薬と歯科治療



4)顎関節症
あごの関節が外れやすいなど、顎関節症(がくかんせつしょう)がみられることがあります。

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当クリニックではマルファン症候群の方の歯科治療をおこなっています。マルファン症候群の方の歯とお口の健康、歯科治療について、ご不明な点等がありましたらお気軽にご相談ください。



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