CPAPについて 横浜・中川駅前歯科クリニック

●CPAP療法

CPAP(しーぱっぷ)とは、鼻にマスクを着けて空気を送り込むことにより、空気の圧力で気道が閉じるのを防ぎ、呼吸を確保する器械です。「Continuous Positive Airway Pressure」を略してCPAPといいます。

1960年代に研究が始まり、1981年に世界で初めて使用されました。1980年代後半に、CPAP療法が睡眠時無呼吸症候群の治療に有効との研究報告が増加して広まりました。

日本では1990年前後に使用が始まり、1998年に健康保険が適応になってからCPAP療法が広まりました。使用者数は急増していますが、睡眠時無呼吸症候群の患者さんの大半はまだ治療をおこなっていません。

CPAP療法は、空気圧が一晩中かかることによる不快感がありCPAPを使用できない人もいますが、家庭でも簡単に使用でき、最も効果の高い睡眠時無呼吸症候群の治療方法です。主に中等度から重度の睡眠時無呼吸症候群の治療に用いられます。


シーパップ装着前  シーパップ装着後 CPAP装着前と装着後

関連するページ  睡眠時無呼吸症候群の歴史  CPAPがあわない時は  CPAP Q&A



●CPAPの種類

CPAPには、一定の加圧した空気を送り続ける「固定型CPAP」と、気道の閉鎖具合に応じて圧力を変化させて空気を送り続ける「オートCPAP」があります。固定型CPAPの使用が減少、オートCPAPの使用が増加している傾向にあります。


シーパップ CPAP   シーパップ装着時 CPAP装着時


固定型CPAPとオートCPAPの比較
  固定型CPAP オートCPAP
利点 適正な圧を設定することにより、閉塞に対して予防的に作用します

呼気時に圧を低下させる機種もあります
呼吸の状態に応じて圧が変化します

細かな設定が可能

圧の変化を記録できます
欠点 平均圧が高めになる傾向があります。

圧を呼吸や閉塞の状態に合わすことができない
大型で重い、設定が煩雑

機種により圧の変化が異なります

誤作動などで、過剰な圧が供給される可能性があります


CPAPを使用している睡眠時無呼吸症候群の患者数(日本国内)
CPAPの患者数
※日本医療機器工業会調べ



●CPAPの効果※1

スペインで1651人を対象に12年間にわたっておこなわれた大規模な調査によると、重症の睡眠時無呼吸症候群にかかっている人は、死に至るほどの心臓血管病を発症する割合が高いという結果となりました。

一方で、CPAPによる治療をおこなっている人が心臓血管病を発症する割合は、健常者とほぼ同じでした。

中等度から重度の睡眠時無呼吸症候群にかかっている人の死亡率が高いこと、治療によって死亡率が下がることは、多くの研究により明らかにされています。


死に至るような心臓血管病の発症率 死に至らない心臓血管病の発症率

関連するページ  睡眠時無呼吸症候群の治療効果  睡眠時無呼吸症候群の生存率、事故との関係など



●CPAPによる治療が健康保険適応になるには

終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG検査)などの検査をおこない、検査の結果、中等から重度の睡眠時無呼吸症候群と診断されると、CPAPによる治療は健康保険が適応になります。

スリープスプリント(マウスピース)は軽度の睡眠時無呼吸症候群でも健康保険適応になりますので、CPAPによる治療のほうが条件は厳しいといえます。また、世界基準に比べると日本のCPAPの適応基準は厳しくなっています。


CPAPの適応基準※2
日本
(保険適応基準)
中等度から重度の睡眠時無呼吸症候群
世界的な
コンセンサス
中等度から重度の睡眠時無呼吸症候群
軽度の睡眠時無呼吸症候群でも自覚症状や合併症があるもの

関連するページ  終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG検査)  スリープスプリント



●CPAPの治療費用

健康保険が適応になった場合、CPAPはレンタルになります。自己負担額は3割負担の方で月額5000円前後です。健康保険で治療を受ける場合は、月1回(通院できないときは2ヶ月に1回)の受診義務があります。

日本睡眠歯科学会での発表によると、スリープスプリント(マウスピース)の標準的な医療費は年30150円(3割負担の場合は9045円)、CPAPの医療費は年175200円(同52560円)とのことです。

スリープスプリントに比べると、CPAPによる治療の費用はかなり高くなります。けれども、CPAPは睡眠時無呼吸症候群の治療では最も効果がある方法です。中等度から重度の睡眠時無呼吸症候群の方は、CPAPを治療の第1選択にするのがよいでしょう。

関連するページ  スリープスプリントの費用(価格、料金)



●CPAPは医師のもとで使用しましょう

CPAPをインターネットで購入して、個人で使用する人がごく一部でいて問題となっています。

CPAPは医療器具のため、安全性の確保、治療効果を発揮するためには、専門の医師が調整をおこなう必要があります。また、定期的にチェックをしてもらうことにより、症状が改善されればCPAPの使用を中断することもできます。

多くの研究により、睡眠時無呼吸症候群は命をも奪う病気であることが解明されています。身体のためにも、専門の医師のもとで正しい方法で使用されるのがよいでしょう。



※1 Marin JM, Carrizo SJ,Vicente E,Agusti AG. Long-term cardiovascular outcomes in men with obstructive sleep apnoea-hypopnoea with or without treatment with continuous positive airway pressure: an observational study. Lancet. 2005 19-25;365(9464):1046-53.  ※2 「成人の睡眠時無呼吸症候群 診断と治療のためのガイドライン」 編集 睡眠呼吸障害研究会、後援 日本睡眠学会、日本呼吸器学会ほか


CPAPによる治療は内科、循環器科、循環器内科、呼吸器科、呼吸器内科、耳鼻咽喉科などでおこなっています。歯科ではおこなっていません。受診する医療機関がお分かりにならない場合は、症状を診させていただいた後に、医療機関をご紹介させていただくことも可能です。


※いびき治療の受診をご希望の方は、お手数ですが事前にご予約ください。


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