高安動脈炎 横浜・中川駅前歯科クリニック
高安動脈炎

高安動脈炎とは

高安動脈炎(たかやすどうみゃくえん)は血管に炎症がおき、血管が狭くなったり、つまって、脳、心臓、腎臓などの障害がおきたり、疲れやすくい、食欲不振、体重減少、発熱がおきる病気です。

治療では、血管の炎症を抑えるためにステロイド薬、免疫抑制薬が使用されるほか、血管がつまるのを防ぐために血液サラサラの薬(抗血栓薬)、抗血小板薬などが使用されます。

1908年に金沢医科大学(現在の金沢大学医学部)の高安右人教授が世界で初めて報告して高安病とよばれていましたが、2012年に高安動脈炎と名称が変更されました。国内では毎年300人が発症し、患者数は7000人以上、9割が女性、発症のピークは20歳前後、平均発症年齢は男性は40歳代、女性は30歳代となっています。

当クリニックは高安動脈炎を含む特定医療費(指定難病)助成制度の指定医療機関です。



高安動脈炎と歯科

歯が痛む、口が大きく開けられない、親知らずやあごの痛み、違和感、飲み込むときに首のあたりが痛むといった症状により歯科に受診することもあり、歯科受診をきっかけに病気がみつかることもあります。

治療で使用される薬のため、虫歯や歯周病になりやすい、抜歯の際に感染しやすい、血が止まりにくいなどの影響があります。


1)歯痛 顎跛行(がくはこう)
血管が狭くなり、血流が減少することにより歯痛や顎跛行が生じることがあります。

顎跛行とは、かみ合わせの筋肉の痛みと疲労によって、食事や会話の中断と再開を繰り返す現象です。あごを動かすと血流が減少することによって痛みが生じ、あごの動きが止まりますが、止めると血流が回復して痛みがなくなります。同様の症状は巨細胞性動脈炎にもみられます。

歯痛

関連するページ  巨細胞性動脈炎



2)虫歯 歯周病
高安動脈炎の治療では、ステロイド薬や免疫抑制薬による治療がおこなわれます。これらの薬を長期間使用していると虫歯になりやすく、歯周病が進行しやすい傾向にあります。そのため、歯科医院での定期的な歯のクリーニング(PMTC)など、十分な予防処置が必要となります。

診察

関連するページ  歯科検診  歯のクリーニング(PMTC)  虫歯  歯周病



3)口腔カンジダ症 味覚障害
ステロイド薬や免疫抑制薬の影響により、口内にカビが繁殖する病気「口腔カンジダ症」を発症しやすくなります。

カンジダが繁殖すると、口の中がヒリヒリ痛む、食べ物を口にしたときに痛む(接触痛)、食べ物の味を感じにくい(味覚障害)などの症状があらわれることがあります。薬の使用により治療をおこないます。

関連するページ  口腔カンジダ症 原因 治療 Q&A  味覚障害



4)抜歯 歯周外科手術 インプラント手術
ステロイド薬の影響により、抜歯後や手術後に感染しやすくなるほか、傷の治りが悪くなる傾向があります。そのため、これらの治療をおこなうときは、十分な感染予防が必要となります。

また、血液サラサラにする薬(抗血栓薬)を服用することがあり、抜歯、手術の際に血が止まりにくいことがあります。

インプラント手術

関連するページ  インプラント  抗血栓薬(血液サラサラの薬)



5)顎骨壊死
ステロイド薬を長期間使用していると骨折のリスクが高まるため、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)の薬を使用することがあります。骨粗鬆症の薬を使用しているときに抜歯などの出血を伴う治療をおこなったり、合わない入れ歯を使用していたり、口内が汚れていると、あごの骨が細菌に感染し、腐ってしまう病気「顎骨壊死(がっこつえし)」をおこすことがあります。

関連するページ  骨吸収抑制薬関連顎骨壊死(ARONJ) Q&A


当クリニックでは高安動脈炎の方の歯科治療をおこなっています。歯とお口の健康、歯科治療について、ご不明な点等がありましたら、お気軽にご相談ください。



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