光線過敏症とは

光線過敏症は日光アレルギーともいわれ、健康な人では問題のない光でも赤み、かゆみ、炎症などの皮膚の症状が生じる病気です。人口の数%が光線過敏症とされ、原因には遺伝、体質、薬、食物、食生活(極端な偏食ほか)、化粧品などがあります。

症状は軽いことが多いものの、色素性乾皮症では10歳までに光があたる皮膚にたくさんのしみが生じ、20歳頃から皮膚がんが発生することがあります。全身性エリテマトーデス、皮膚筋炎など、病気の症状の一つとして光線過敏症を発症することもあります。

治療は原因に応じて日光を避けたり、原因物質の摂取を避けるようにします。皮膚症状に対してはステロイド薬が使用されます。


光線過敏症と関連のある病気
色素性乾皮症/種痘様水疱症/日光蕁麻疹/多形日光疹/ポルフィリン症/ペラグラ(ナイアシン欠乏)全身性エリテマトーデス(SLE)皮膚筋炎/薬剤性光線過敏症/光接触皮膚炎/慢性光線性皮膚炎コケイン症候群/ロスムンド・トムソン症候群/ブルーム症候群

太陽

当クリニックには歯科医師、薬剤師が在籍して、光線過敏症の方に対応した歯科治療をおこなっています。ご不明な点等がありましたら、ご来院の際にお問い合わせください。

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紫外線A波、B波、C波の特性と光線過敏症

光線過敏症は紫外線A波(UVA)とB波(UVB)の両方、またはそのいずれかによって引きおこされることが多い皮膚の過敏反応です。紫外線とは関係のない光線過敏症もあります。

一例として薬剤性光線過敏症は主に紫外線A波、多形性日光疹は紫外線B波、色素性乾皮症は両方が原因となります。病気や原因となる物質によって、どの紫外線に反応するかが異なります。


1)紫外線A波(UVA)
波長が長く皮膚の深層まで到達します。生活紫外線ともいわれ、窓ガラスを透過するため、室内でも影響を受けることがあります。光線過敏症の原因として,紫外線A波が関与しているケースが多い傾向があります。


2)紫外線B波(UVB)
波長が短く、皮膚の表面に強く作用して、短時間でも日焼けによる赤みをおこします。窓ガラスは紫外線Bをほぼ遮断します。レジャー紫外線ともいわれ、アウトドアで浴びることが多い紫外線です。


3)紫外線C波(UVC)
強い殺菌効果があり、人体への影響が大きく短時間でも火傷のような症状を引きおこします。日光に含まれますがオゾン層に吸収されるため地表には届きません。



光線過敏症と歯科治療

光線過敏症は紫外線だけでなく、診療台のライトがあたるだけで皮膚に症状があらわれる人もいます。症状は様々なため、診察の際は光線過敏症であることを歯科医師や歯科衛生士に伝えるようにします。

紫外線の場合は、予防のために紫外線の多い季節(4~8月)や時間(10:00~14:00)を避けた通院をおこないます。冬季に通院したり、夏季であれば夜間に通院するようにします。


1)ホワイトニング
自宅でおこなう「ホームホワイトニング」であれば問題はありませんが、歯科医院などでおこなう「オフィスホワイトニング」で使用する光は、紫外線が含まれていることがあります。使用する光の種類の確認、配慮が必要となります。

光

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2)薬
薬は軟こうや湿布薬などの外用剤を用いた部分に日光が当たり皮膚症状があらわれる場合、内服薬を服用後に日光に当たった皮膚に広範囲に症状があらわれる場合があります。

虫歯、歯周病、口腔カンジダ症、三叉神経痛の治療などの際に処方される一部の薬は、光線過敏症の原因となることがあるため注意が必要となります。


光線過敏症をおこすことのある主な薬の種類と用途
抗生物質(ニューキノロン系、テトラサイクリン系 抜歯、手術、歯肉の腫れ)/鎮痛薬(商品名:ボルタレンほか 歯の痛み)/抗カンジダ薬(商品名:イトリゾールほか 口腔カンジダ症)/抗てんかん薬(商品名:テグレトールほか 三叉神経痛舌咽神経痛

薬



●当クリニックの紫外線対策

当クリニックでは光線過敏症の方に対して、夜間診療(夜9時まで診療)、冬季の集中治療、紫外線を含まない診療機器の使用、紫外線の入らない場所での診療をおこなっています。サングラスの使用や紫外線防護服での受診も問題ありません。

外出が困難な方に対しては、ご自宅に歯科医師、歯科衛生士、管理栄養士がお伺いして歯科治療、口腔ケア、栄養指導等をおこなっています(訪問歯科)。色素性乾皮症の方に対しては、誤嚥性肺炎予防のための口腔ケアもおこなっています。

ご家族の方が事前に来院されて診療環境を見ていただくことも可能です。ご不明な点等がございましたら、お気軽にお問い合わせ、ご相談ください。



※当クリニックへのアクセスについては、下記のページをご覧ください。
  交通アクセス・駐車場案内図(横浜市都筑区、港北区など近隣よりご来院の方)
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