更年期とは、閉経を挟んだ前後約10年間をいいいます。初潮の年齢が人によって異なるように、閉経の年齢も人によって異なります。日本人女性の閉経の年齢は、50歳前後とされています。
一般に更年期といわれる45~55歳は、歯周病が進行しやすい時期、子供の独立や親の介護といったことで、生活が大きく変化してストレスを感じやすい時期と重なり、口臭が強くなりやすい傾向があります。
更年期の口臭の原因を知り、対策を講じることで、口臭を抑えていくことが可能です。
●更年期の口臭の原因
唾液の分泌減少
閉経が近づくとホルモンバランスが乱れ、閉経前後になると女性ホルモンの分泌が急減に減少します。女性ホルモンの減少によって、唾液の分泌は減少します。唾液には細菌の繁殖を抑える作用、食べかすを洗い流す作用などがあるため、唾液の分泌の減少は口臭が強くなる原因となります。
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免疫力が低下
ホルモンバランスの乱れによって免疫力が低下すると、口内の細菌が繁殖しやすくなります。
歯周病
歯周病は40歳以降に進行が早まります。歯周病が進行すると、歯周病菌が口臭の原因となる揮発性硫黄化合物(VSC)などの口臭の原因物質を大量に産生し、口臭が強くなります。
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全身の健康悪化
加齢の影響もあって胃腸が弱くなったり、糖尿病、腎臓病といった病気にもなりやすくなります。これらの病気を原因として口臭が発生することがあります。
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更年期障害
女性ホルモンの一つ「エストロゲン」は唾液の分泌に関与しています。閉経によってエストロゲンが低下することにより、唾液の分泌が減少するほか、エストロゲンの減少は自律神経の乱れ、疲れ、不眠、不安、イライラなどをおこし、これらによっても唾液の分泌は減少します。
薬の服用
更年期になると薬を常時服用している人も少なくありません。睡眠薬、抗うつ薬といった薬は唾液の分泌を減少させ、口臭を強くします。
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●更年期の口臭予防と治療
更年期は歯周病が進行しやすい年齢のため、毎日の歯みがきをしっかりするのはもちろんのこと、定期的に歯科医院で歯のクリーニング(歯の清掃)をおこなうなどして、歯周病の予防や治療をしっかりおこなうことで口臭を予防します。
また、自分では気付かないうちに唾液が減少し、口腔乾燥症(ドライマウス)の病状が進行していることもよくあります。歯科医院あるいは口臭外来での検査をおこない、口腔乾燥症の症状がみられた場合は治療をおこないます。そのほか、口臭の状態に応じて一般的な口臭予防、治療をおこないます。
自分自身できる口臭予防としては、更年期だからと必要以上に恐れたり、不安にならずに、リラックスしたゆとりのある生活を送ったり、積極的に趣味やスポーツを楽しむなど、ストレスをためないことが大切となります。
口臭の予防方法、改善方法についてご不明な点がありましたら、些細なことでも構いませんので、ご来院の際にお気軽にお問い合わせください。
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