ガルバニー電流

●ガルバニー電流とは
歯科治療で使用している銀歯をはじめとする金属は、様々な種類が使用されています。
異なった種類の金属が口の中にあると、唾液が電解質となって電位差が発生し、電流が生じることがあります。これをガルバニー電流(ガルバニック電流)といいます。

銀歯でアルミ箔をかんだとき、あるいは金属製のスプーンやフォークをかんだ時に、キーンとした不快な感覚が生じます。これもガルバニー電流の一つです。

「ガルバニー電流」は聞きなれない言葉ですが、歯科学生が必ず習う大切な事項でもあります。

電流 口の中に電流が生じます



●ガルバニー電流の問題点※1
痛み(ガルバニー疼痛、舌痛症など)、違和感、金属味(味覚障害、味覚異常)を生じることがあります。歯科金属の腐食(ガルバニック腐食)の原因にもなります。

ガルバニー電流が生じると、陰極となった銀歯などの金属から、金属イオンが溶け出して血液の中に入り、金属アレルギーを引きおこすことがあります。また、口腔扁平苔癬(こうくうへんぺいたいせん)の原因になるとされています。

歯科用アマルガム 異種金属が接触すると電流が生じることがあります

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●ガルバニー電流の対策
ほとんどの人にとっては問題はありませんので、対策をおこなう必要はありません。

ただし、金属味などの自覚症状が気になったり、金属アレルギーの症状が生じたり、発症する可能性が高いときは、口の中の金属をセラミックスやプラスチック(レジン)に交換するなどの対策をおこないます。



※1 高橋慎一(東京歯科大学市川総合病院皮膚科) 歯科と金属アレルギー アレルギーの臨床No.364 ほか


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